【人材輩出企業、リクルートの口ぐせとは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4046012870
世の中には、「人材輩出企業」と呼ばれる企業が存在します。
グローバル企業で言えば、GEやグーグル、P&Gなどがそうでしょうし、日本企業で言えば、かつてのソニーやリクルートがそれに当たります。
こうした企業に共通するのは、強固なフィロソフィーと教育の仕組み、そして社風(=ウェイ)が存在すること。
強い企業は、必ずその企業特有の社内用語を持ち、共有されているストーリーがある。
土井がかつて勤めていたアマゾンもそうだったように記憶しています。
本日ご紹介する一冊は、日本を代表する人材輩出企業、リクルートの「口ぐせ」を、OB・OG有志がまとめた一冊。
計32個の口ぐせが、各人の現役時代のエピソードとともに紹介されており、同社の強さの秘密がわかる、興味深い内容となっています。
リクルートOB・OGといえば、そのコミュニケーション能力の高さとアイデア力、実行力で知られていますが、本書にはその秘密が書かれています。
自主的に動く社員、稼げる社員を作りたい経営者・マネジャーは、要チェックの一冊です。
さっそく、そのエッセンスを見て行きましょう。
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「私はどうしたらいいですか?」と若手社員が先輩に仕事の指示を求めて聞くと、必ずと言っていいほど先輩たちは「お前はどうしたいんだ?」と言う
「自ら機会を創り出し 機会によって自らを変えよ」(江副浩正)
小さな黒字より、社会への影響力(八尾正孝)
上司は西世古に次のように繰り返し説いた。「自分のスケールでどうせダメだとか考えるな。とにかく、開けられる扉はぜんぶ開けてみろ!」
「とにかくビル倒しでも、ドアというドアは『失礼します!』とノックして全部開けていく。気付かずに男子トイレのドアまで開けたら、中にいた人と目が合って、あわてて閉めたこともありました。そのあとで、人事の責任者の人を呼んでもらったらさっきのトイレの人が出てきて、その人が人事部長。思わず『先ほどはどうも』と挨拶して、そこから受注をもらったこともありました」(西世古美弥子)
「そもそもおまえらの業績なんかあてにしとらん。期待はしているけど、あてにはしない。新人の数字をあてにするような落ちぶれたチームやないからな。そんなことより、おまえらには感じたことをそのまま言ってもらいたいんや。俺らには、もう当たり前になってわからんことがある。そこで、おかしいなとか、もっとこんなことができるとか気付けるのは新人や」
「私が言われたのは、社内のライバルを強くしなさい、ということでした。社内という狭い世界で物事を考えるのではなく、社会全体の中で自分の価値を上げることに主眼を置けということなんです。社内のライバルが弱ければ、おのずと自分の仕事の努力や工夫のレベルも下がる。それでは社会の中での自分の価値を上げることなんてとてもできません」(室井俊男)
◆江副浩正から聞かされた、採用八カ条
1.自分より優秀なヤツを採用しろ
2.リクルートに入りたいヤツではなく、リクルートとして採りたいヤツを採れ
3.熱くリクルートについて語れ
4.本音の仕事観を語れ
5.入社動機はドラマチックに語れ
6.自分一人ではなく周囲を巻き込め
7.大胆に口説け
8.採用は営業だ
分相応の罪に陥っていないか?(青野史寛)
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自由闊達な社風、全員がコミットするカルチャー、周りを巻き込む習慣…。なぜリクルートが人材輩出企業なのかがわかる気がしました。
ちょっと食い足りない部分もありますが、職場の風土改革に取り組みたい経営者・マネジャーは、ぜひ読んでみてください。
きっとヒントが見つかるはずです。
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『リクルートの口ぐせ』リクルート卒業生有志・著 KADOKAWA
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4046012870
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◆目次◆
第1章 「仕事を楽しむ人」に変わる口ぐせ
第2章 「失敗をバネにする人」に変わる口ぐせ
第3章 「競争を成長につなげる人」に変わる口ぐせ
第4章 「仕事をつくり出せる人」に変わる口ぐせ
第5章 「どこでも通用する人」に変わる口ぐせ
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