【大前研一、役に立つ言葉集】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4093460884
最近は、読書本がちょっとしたブームになっており、土井のところにも、読書術に関する執筆依頼・講演依頼がちらほら来ています。
いつも申し上げるのは、ビジネス書の読書に限って言うと、「読書は1行だけでいい」ということです。
大切なのは、一通り読んで読書感想文を書くことではありません。
会社や自分の人生にインパクトを与える「1行」を抜き出せるか、そしてそれを実践できるか、が大事なのです。
本日ご紹介する一冊は、そんなインパクトある「1行」に出合える、貴重な一冊。大前研一さんの過去の言葉を集めた、『大前語録』です。
ビジネスのヒントから、キャリア・人生のヒントまで幅広く集めた、「アドバイス集」でもあります。
昔、神田昌典さんが書いた『仕事のヒント』という本がありました。
決してベストセラーになった本ではありませんが、これを読んで、随分と儲けさせていただきました。
毎年数百万円の売上インパクトがありましたから、10年間で数千万円のインパクトがあったことになります。
ビジネス書って、何て安いんだろうと、感動したものです。
※参考:『仕事のヒント』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894512041
本日ご紹介する『大前語録』は、この神田昌典さんの『仕事のヒント』を髣髴とさせる一冊です。
インパクトある言葉がたくさん並んでいますが、そのうちいくつかをご紹介しましょう。
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当たり前のことを当たり前にやっていたら、当たり前の結果にしかならない。どこかに当たり前でないエキセントリックなところがないと、他より抜きん出ることはできない。
日本人は従来のサラリーマンのメンタリティを捨てる必要があると思う。従来のサラリーマンのメンタリティとは、9時から5時まで何となく仕事をしているふりをして残業代を稼ぐという、しみったれた根性である。
「自分から最も遠い人こそ自分の人脈にする」──これが人脈作りの最大の要点である。
ビジネスでは「真実」がボスの言うことよりも上位概念である。
自分から進んで時間配分を変えない限り、人生は変わらない。個人がコントロールできる唯一のものは時間配分だからである。
与えられた仕事を与えられた通りにやっているだけの人には“名札”がつかない。“名札”がつかなければ“値札”もつけられない。
上司が「A」と言ったら、「A+B」の仕事をこなさなければならない。
仕事には面白い仕事のやり方と、面白くない仕事のやり方がある。
成功する人間としない人間には唯一、明らかな違いがある。それは、成功する人はどんな仕事でも厭わずやるが、成功しない人は仕事を選ぶということだ。
若い人が肝に銘じてほしいのは、出来上がった絵はない、ということだ。あるいは、他人の描いた絵を模写しても、お金にならないということだ。
派閥に入れば出世は早いが、落ちるのも早い。
人は30歳までに3回以上失敗すべきだ。
難しいことを人に頼む時ほど、相手に選択権や考える余裕を与えることが大事なのだ。
良い会社の経営者は「我が社の問題はこれだ」と一つのことしか言わない。
会社というものは「顧客に奉仕すること」以外の目的を持ってはいけない。
人間が変わる方法は3つしかない。1番目は時間配分を変える、2番目は住む場所を変える、3番目は付き合う人を変える、この3つの要素でしか人間は変わらない。
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上司が読んだら、思わず部下の人数分、買って配ってしまいそうな内容ですが、それだけ実践できていないサラリーマンが多いということでしょう。
上司に言われる前に実践すれば、きっとインパクトが出ること間違いなしです。
また、アップル製品を買い集めたけれど、一向にイノベーティブになれない人には、以下の言葉がおすすめです。
<若い人が肝に銘じてほしいのは、出来上がった絵はない、ということだ。あるいは、他人の描いた絵を模写しても、お金にならないということだ>
大前研一さんらしい、耳に痛い言葉だらけの語録ですが、読んでいて背筋が伸びる思いがしました。
「出典」が最後にまとめて紹介されているだけで、どの言葉がどの本からの引用なのかがわからないのが玉に瑕ですが、それを除けば、よくできた本だと思います。
結果を出したい人にこそ、読んでいただきたい一冊です。
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『大前語録』大前研一・著 小学館
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569764010
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◆目次◆
第1章 ビジネスマンを奮い立たせるための42か条
第2章 最強のリーダーになるための24か条
第3章 人生を強く生きるための22か条
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