【上級者の常識。逆ピラミッド方式の話し方】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4799312855
個人のSNSやブログで始まった話題が、メディアにまで拡散して問題となる今日、正しい伝え方のノウハウは、全国民必須の教養と言ってもいいでしょう。
本日ご紹介する一冊は、NHKを経て、世界的な広報会社ヒル・アンド・ノウルトンの日本支社長を務めた著者が、メディアでしくじらないための話し方の基本をまとめた一冊。
時系列ではなく、需要度順に話す「逆ピラミッド式」に始まり、さまざまな話し方のノウハウを紹介しています。
・相手の疑問に先回りするため、5W1Hを盛り込む
・誤解を防ぐために「リード+細目」で話す
・「断言しながらも、言質をとられない言い方をする」
など、伝え手が知っておくべきテクニックがいくつも紹介されており、参考になります。
このようなメディアトレーニングは、まともに講座として受講すると多額のお金がかかるため、エッセンスがたった1400円で学べる本書は、かなり価値のある書籍と言えます。
ネットでの炎上や問題発言、不祥事など、ネガティブな状況に対応するノウハウが豊富なので、経営者や広報担当者は、読んでおくといいでしょう。
不祥事対応のノウハウが豊富である一方、どうすれば人の心を動かすことができるのか、偉人の例も用いながら解説しており、講演で生計を立てている方にも参考になる内容です。
地味ではありますが、もっと売れていい本だと思います。ぜひみなさん、チェックしてみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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誤解を招かないためには、ものごとが起こった順番ではなく、重要なことから話すのが、最善の話し方(逆ピラミッド)
「最初に結論を話したほうが人道的だ。『残念ながら、君はクビだ。今日が最後の日だ。これは役員会の決定だ』と切りだせば、そのあとの拷問は避けられる。結論のあとで、これまでの貢献に対する心からの感謝の気持ちをチャーリーにたっぷり伝えればよい(中略)家では、背景、発端、進展、理由、結論と時系列で話したほうが、平和が保てる(元アメリカン航空会長、クランドル氏)
情報共有がない場合、逆ピラミッドであっても、話の発端と全体像を最初に述べることが必要です
想像力を働かせないための驚くべき仕掛けとは何でしょう。想像がつきましたか? それは、読者が持つ疑問のすべてに、先に答える仕掛けです。では、疑問のすべてとは何でしょう?具体的には、<When=いつ><Where=どこで><Who=誰が><Why=なぜ><How=どのようにして><What=何をした>です
リード+細目は誤解を防ぐ画期的な文体
細目に魅力を与える典型的なテクニックは、「事実」です
細目に比較対象を提示することにより、リード部分のポイントに真実味を持たす
話し相手の願望に合わせる
断言しながらも、言質をとられない言い方をする
「さすが」「意外と」「比べて」は相手を怒らせる三大表現
身体や社会的地位に関する差別的な発言は絶対にしない
普通の質問には、【見出し返答】→【リード返答】→【細目返答】で答える
ストレートに質問に反論したい場合、「まず一点明確にさせてください」「お話になった○○は正しいですが、△△は違うと思います」などから【見出し返答】を始めると効果的
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『誤解されない話し方、炎上しない答え方』山口明雄・著 ディスカヴァー・トゥエンティワン
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◆目次◆
第1部 「誤解されない話し方」の技術
I 物語スタイルではなく、逆ピラミッドで話す
II 「リード」と「細目」に分ける
III 浦島太郎をニューススタイルで書いてみよう
IV 「誤解されない話し方」のヒント
V 「誤解されない話し方」実際にやってみよう
第2部 「炎上しない答え方」の技術
I ネット炎上とマスコミ炎上
II 炎上しない「話し方」と「答え方」
III 「困った質問」への答え方はこうする!
IV 「炎上しない答え方」は準備が肝心
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