http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532111064
本日の一冊は、世界的に有名な総合不動産会社、Colliers ABR-
Colliers International」の副会長で、日本の大学や企業でも講義
・講演を行っている著者が、国際ビジネスの視点から、日本企業の
短所、急所を説いた一冊です。
外国人が語る日本論にありがちな、ベタで偏った主張もありますが、
セクシーなチームの作り方や、スピードの時代に合った行動指南、
「コミュニケーションは言葉よりコンテンツが大切」といった主張
は、なかなか刺激的で読み応えがあります。
「日本とアメリカ」という典型的な二元論に陥っているところや、
軽いテイストの主張には違和感をおぼえますが、さすがに外からの
視点だけあって、日本人の本には見られない、思わぬ気づきを得る
ことができます。
凝り固まった頭をほぐす意味でも、経営者の方は読んでみるといい
と思います。
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■ 本日の赤ペンチェック
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レギュラー選手といえど完全には固定しないことが、本人のために
もなるし、控え選手の活性化にもつながる。流動性を高めることの
効果を知り、そのノウハウに長じたチームがすなわち強いチーム
社に戻って、上司なりに相談しないと、私の一存では決められませ
ん……。字義どおりに受け取るにしても、こういわれると、「なん
だ、おれは決定権のない人間と苦労して交渉していたのか、だった
ら最初から決定権のある人間を寄こしてくれよ、時間のムダじゃな
いか」。外国人なら、内心でまずこんな反応を示します
全体が部分より後に出てくるやり方、言い換えれば本社と現場、上
部組織と下部組織の距離が遠い日本企業のあり方は、ビジネス相手
のアクセスも不便にします
チーム単位の会議の席に、現場をよく知らない上層部の人間が出て
きた場合など、それまではすてきだったチームがとたんに「セクシ
ー」でなくなる
「考えながら行動する」ことが、アップテンポないまの時代のリズ
ムであり、アクチュアルなビジネス感覚
コミュニケーションは言葉よりコンテンツが大切
日本のチームワークはどこかフォース(強制)されている印象があ
ります。一方、アメリカのそれは自然発生的な感じがします。言い
換えれば、日本の組織やチームにほんとうの意味での「和」はない
ともいえます
世界で成功している日本企業は必ず、この「人の越境性」の問題を
クリアしている企業であり、成功していないのは人の交流に壁をつ
くっている企業
近くで見てはわからないことも遠くで見るとわかる
相手にわからせる広報戦略の欠如が日本の欠点
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『なぜ「思い込み」から抜け出せないのか』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532111064
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■目次■
まえがき
第1章 スピードとリズム
第2章 個とチーム(組織)
第3章 コミュニケーションとリーダーシップ
あとがき
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