本日の一冊は、ベストセラー『金儲け哲学』に続く、糸山英太郎さんの新刊です。
参考:『金儲け哲学』
http://tinyurl.com/3hswa
じつはこれも発刊前にゲラを読ませていただいており、その際には「前回(『金儲け哲学』)ほどは売れないと思います」と申し上げたのですが、当然大御所の本ですので、変更はなかったようです。
とはいえ、さすがにエピソードは、相変わらず実名出しまくりの、読み応えのあるものばかりです。前作と内容が重複している部分もかなりありますが、それでも思わず引き込まれてしまうのはさすがです。
本来はエピソードに価値がある本だと思うのですが、一応、今回のテーマは「ケンカ哲学」ですので、該当する部分からポイントを抜き出してみました。
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本日の赤ペンチェック ※本文より抜粋
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本当に自分がやりたいことをやろうとする、したいことをしようとすれば、自分以外の人間や組織、社会と衝突することは避けられないのがこの世の常だ
どれだけ大きな夢やロマンを持てるか、その夢のロマンの実現のためにどれだけ一生懸命戦えるか――それが充実した人生、豊かなケンカライフを送れるかどうかのカギである
情報を握ったものこそが勝者になれる。まさに<彼を知り己を知れば百戦殆からず>というわけだ
ケンカの基本。最初の一撃でどれだけ強いダメージを与えるか
ケンカの際には敵の敵は味方として手を組んだほうが得
百戦して百勝してもそれは最善の策とはいえず、戦わずして敵を屈服させることこそが最善の策
出口を知り、お互いの顔が立つようにすれば、無駄なケガ人を出さないで済む。これこそ、大人のケンカの極意である
商売上の具体的な利害ができると、かならずそこにスキが生じる
自分の土俵でケンカして、相手には逃げ道を用意しろ
大人のケンカの基本は心理戦だ。結局、サラリーマンであれ、会社の経営者であれ、ビジネスする相手は人間なのだ。だから、できるビジネスマン――サラリーマンであれ経営者であれ――は良き心理学者、人間通でなくてはならない
大衆の利益のためのケンカや大衆に支持されたケンカは絶対に負けない(中略)大儀がこちらにある以上、相手がどんなに偉くても恐れることはない
先ずその愛するものを奪え
どんなに凄惨なケンカであれ、ケンカはすべからく、「相手とわかりあいたい」「結びつきあいたい」がためにケンカしているとも言える
誰とケンカするかにこだわれ!(中略)自分より強いもの、自分より大きいものと対峙すれば緊張はするし恐怖感を覚えることもあったが、そんな自分を自分でぶっ飛ばしながら前に進んできたところに、成長があった
1.負けると思ったケンカは絶対にしないこと
2.ケンカを始めた以上、勝つまでやめなければいい(中略)ケンカにおいて執念に勝るものはない
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テーマが「ケンカ」ということでマスコミの露出も難しいでしょうし、「お金持ちに聞きたいこと」としてはちょっと弱い気もしますが、内容は個人的に楽しめました。
というわけで、本日の一冊は、
『ケンカ哲学』
http://tinyurl.com/3w44f
です。ビジネス・プライベート問わず、大人のケンカの作法を学ぶ
には、おもしろい一冊ですね。
目次
はじめに
第1章 あの旗を倒せ!――ナショナルフラッグキャリア・JALとの戦い――
第2章 「ケンカ太郎」と呼ばれた頃――悲しみが私を強くした――
第3章 私のケンカ人生五番勝負
中山製鋼所仕手戦/乾汽船買占め/日本ゴルフ協会との10円戦争/よみうり
ランド買占め/新日本観光の合法“乗っ取り”
第4章 永田町での特殊なケンカ――相手に事欠かないが、なぜか空しい――
第5章 糸山流ケンカ哲学十訓
・ケンカは最大のコミュニケーションだ
・誰とケンカするかにこだわれ
・負け犬になるな。若い頃の売られたケンカは全部買え
・大義名分の立たないケンカはクズだ
・情報こそは最大の武器。敵を調べろ
・ふっかけろ!ムチャを言え!
・お返しと仕返しはお早めに!
・最後は「寸止め」。相手を生かしてやれ!
・執念は最後まで失うな
・相手にケンカをさせないのも、ケンカの技術
第6章 人という名のロマン――糸山流・男と女の力学
あとがきに代えて――我が息子・太一朗へ――
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