【カリスマコピーライターが型を伝授!】
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本日ご紹介する一冊は、元博報堂のクリエイティブ・ディレクター/コピーライターで、サントリー「伊右衛門」、「ザ・プレミアム・モルツ」、日産セレナ「モノより思い出。」などのヒットを手掛け、越谷の「イオンレイクタウン」のクリエイティブにも関わった、小西利行氏による一冊。
売れるアイデアを作るために、氏が活用している「型」を惜しげもなく提供したもので、経営者、マーケター、商品開発担当者には特に気になる内容だと思います。
紹介されているのは、アイデアの精度を上げる「3つの問い」、9つのマスで不満を分類する「不満ビンゴ」、商品と人々の生活の間に幸せな共通点を見つける「人生共感図」、人生共感図をさらにパワーアップさせた「お団子図」、そして「アイデア量産図」など。
なかでも衝撃を受けたのは、「その場所・商品でできること」と「ターゲットがやりたいこと」を組み合わせた「アイデア量産図」で、確かにこれを使うと、外さないアイデアをランダムに量産できると思いました。
例として、本屋でどんなイベントをやればいいのかという議論が挙げられていますが、これをもとに考えれば、自社で何をやれば面白いか、良いヒントが得られると思います。
社長やマーケターが一人で読むよりも、商品開発やマーケティングに携わる全社員を巻き込んでワークショップをやると面白い、そんな内容です。
さっそく本文のなかから、気になったところを赤ペンチェックして行きましょう。
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現在の「不」を解決し、楽しさを生めば、広く拡散する「売れるアイデア」になる
アイデアの精度を上げる「3問思考」
1.それ、みんなの不満かな?
2.それ、相手はうれしいかな?
3.それ、誰かに話すかな?
そこで僕が新たに考えたビジョンは何か。それは「日本最大のエコ・ショッピングセンター」です。え、「エコ」が入っただけじゃないか、って? そうなんです。このエコが、「売れるアイデア」なんです。まず、ビジョンとして「エコ」を標榜すると、施設のさまざまな事柄が決まってきます。例えば施設の名称。僕はメインとなる2つの巨大な建物に「kaze」「mori」と名づけました。自然をイメージさせる名称がいいと考えたからです。エコがコンセプトでなかったら、A館・B館、ウエスト・イーストなど無味乾燥な名称がついていたでしょう
モノやサービスを売ることだけを考えず、「相手の人生をよくすること」を考える
人生思考から生まれたコピーが、僕が考えた日産セレナのキャッチコピー、「モノより思い出。」です。(中略)人生という時間軸で考えたら、子どもと一緒に出かけられる期間は、意外と短いものです。子どもが中学生、高校生になったらもう、休みの日は親とは出かけたがらないかもしれない。その短い期間を仕事に費やし、何の思い出もつくれない人生と、休みは子どもとクルマでいろいろなところに出かけてたくさん思い出をつくる人生。「どちらがいいのか」ということを考えるきっかけになるようなコピーにしたかったのです
不満ビンゴ
横軸(不満の範囲)
「わたし」「まわり」「社会」
縦軸(不満の中身)
「機能の不満」「機会の不満」「気分の不満」
アイデア量産図
左「その場所・商品でできること」
右「ターゲットがやりたいこと」
左の三角形に書かれた言葉と右の三角形に書かれた言葉を組み合わせるだけ
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越谷「イオンレイクタウン」がいかにして大ヒットしたか、日産セレナの「モノより思い出。」が、どうやって生まれたか、興味深いエピソードが書かれていて、マーケティングの参考になりました。
一流クリエイターの思考ツールが惜しげもなく紹介されている点で、バリューの高い一冊だと言えるでしょう。
ぜひ、読んでみてください。
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『売れ型』小西利行・著 PHP研究所
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◆目次◆
序 章 世界は不満でできている。
~未来をつくる3つの質問~
第1章 売れるアイデアの「考え型」
~不満から幸せを生もう~
第2章 売れるアイデアの「見つけ型」
~不満のプロになろう~
第3章 売れるアイデアの「つくり型」
~アイデアは人生のそばにある~
第4章 売れるアイデアの「広げ型」
~売れるモノにはストーリーがある~
第5章 売れるアイデアの「続け型」
~未来に売れる指針を知ろう~
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