2021年10月21日

『東大生が学んでいる一生役立つ株の教科書』 伊藤潤一・著 vol.5863

【藤野英人氏推薦!の株の本】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4815610835

本日ご紹介する一冊は、日本人でありながら外資系ヘッジファンドに20年在籍するというレアなキャリアを持ち、東大で金融研究会も主宰する、伊藤潤一さんによる株の実践書。

藤野英人さんが推薦ということで、注目して読んでみましたが、これは個人投資家目線で見ても面白い一冊です。

昔、全米No.1ファンドマネジャーと呼ばれたピーター・リンチが、著書『株で勝つ』のなかで、「ピーター・リンチや他のプロが買っている株は無視しろ」と述べましたが、本書もまったく同じスタンスで、好感が持てます。

※参考:『株で勝つ』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478630704/

なかでも勉強になったのが、プロが狙わない時価総額200億円未満の企業を狙うという視点。

実際に、時価総額別に上場企業の数を調べたデータがあり(2021年6月4日現在)、プロが投資する800社に入らない企業がどの範囲に属するのか確認できるので、チェックすると良いでしょう。

他にも、TOPIXに勝つ確率で並べた時の企業ランキング、じつはプロが狙わないIPO銘柄の話など、個人投資家がプロを出し抜くポイントがまとめられており、じつに勉強になりました。

痛快だったのは、プロは外国為替、FX、コモディティ、暗号資産に投資しないという話や、「チャート分析は再現性に乏
しい」「プロはデイトレードはやらない」などといった話が歯に衣着せずに書かれていること。

それでいて、しっかりと決算書や指標は読めるように指導してくれるので、とても良い教科書だと思いました。

さっそく本文のなかから、気になったところを赤ペンチェックして行きましょう。

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「これからどれだけ上がるのか」が判断できる指標や根拠がなければ、プロは投資をしない

根拠のない投資ではなく、「わかる商品」に投資する

プロの目から見て、「まあ、これには投資しないだろうな」というのは、外国為替とFX

投資をするなら、自分のお金でやるほうがいいと思う。自分のお金がなくなるだけで、借金にはならないから

市場要因と個別要因の中で、個人投資家がプロ投資家と同等に投資できるのはどのエリアなのかということを、しっかり理解しておく

チャート分析は再現性に乏しい。プロの基本はファンダメンタルズ分析

プロはデイトレードはやらない

2021年8月現在、東京証券取引所に上場されている企業の数は、全部で3787社ある。このうちプロ投資家が投資している企業数は、おそらく800社にも満たないんじゃないだろうか

時価総額で500億円未満、より安全を期すなら200億円未満という小さな規模の企業を丹念に調べて、将来が有望なところを探して投資すれば、個人投資家でも十分に勝機があるんだよ

優良企業は本当に優良銘柄だろうか

所詮、(TOPIXに勝つ確率が)45%から55%の確率で勝負しているとはいえ、その勝率を60%まで持っていく作業を長期間にわたって行なえば、圧倒的な勝者になれるはずだ

運用担当者が「きっとこのIPO銘柄は儲かるはずだ」と思ったとしても、投資できない。なぜなら業績の分析をしきれないからなんだ

短期投資の基本の基本ーー業績予想をして業績進捗率と比べてみる

ROEが高い企業は、株価も高いまま維持されることが多い

許容されるPERは50倍から60倍程度

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「東大生が学んでいる」とありますが、これぞ学生さんや初心者に読んで欲しい、王道の一冊。

個人投資家目線の尖った視線もあり、じつにワクワクする株本です。

ぜひ、読んでみてください。

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『東大生が学んでいる一生役立つ株の教科書』
伊藤潤一・著 SBクリエイティブ

<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4815610835

<Kindleで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B098B3N447

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◆目次◆

第1章 プロだけが知っている本当の「株式投資」の基本
第2章 「何を買うか」ーー銘柄選びと短期投資
第3章 「売り買いのタイミングをどう考えるか」
    ーー長く続けてしっかり儲けるために

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