【知らないと恥をかく。】
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デザイン思考ブームですが、見渡してみれば、相変わらず企業のデザイン偏差値はまちまち。
ホームページやブログ、SNS、さらには3Dプリンターの登場で誰もがデザインできる時代になりましたが、逆に言えば誰もがデザインを学ばなければならない時代に突入した、ということでしょう。
本日ご紹介する一冊は、そんな1億総デザイナー時代に必読の、デザインの基本書。
著者は、多摩美術大学グラフィックデザイン科を卒業後、広告代理店および制作会社にて三菱電機、日清食品、服部セイコーなどのクリエイティブを担当したウジトモコさんです。
ウジさんは現在、独立してスタートアップ企業のデザイン責任者を務めたり、老舗企業、地上自治体などの案件も担当したりする、幅広い活躍ぶり。
2017年には、雑貨ブランド大手「Francfranc」のデザインガイドラインも策定しています。
本書は、そんなベテランがデザイン初心者のために、「やったら痛い」ポイント、ちょっとやるだけで「わかってるね」と言われるテクニックを紹介した、ありがたい一冊です。
さっそく、チェックして行きましょう。
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◆良いデザインの法則「AISUS」
Accessibility(見やすさ、よみやすさ)
Impression(印象・映え)
Sincerity(信頼性・誠実さ)
Uniqueness(ユニークである、独自性)
Share(共感・共生・共創力)
人の目は「1つのこと(目の前のこと)をしっかりと見る」機能を重視しており、「たくさんのものを同時に見る」ようにできていません。デザインもなるべく「1か所に目を向けてもらう必要」があります
「これは違うよね」がはっきりとしたら、次は「こうだったらいいな」というイメージボードをつくります。なるべく言葉は使わずに絵や写真を使ってください
◆「未充足」であることにフォーカスする
デザインするうえでイメージボードをつくる際には、「こうだったらいいなぁ」という場面ごとのシーンを1枚の付箋に1つずつ記載します
もしも「こうだったらいいな」というイメージボードをつくらずにポスターをつくりはじめたとしましょう。そうすると、自分たちの言いたいことだけをぎっしり詰め込んだレイアウトになりかねません。「わくわく感」や「なりたい自分」といった言語で伝えにくい、つまりビジュアルであれば本来伝えることが可能な「とても大切な要素(内なる正解)」が抜け落ちてしまいます
「映え」の基本はずばり、主役をいかに引き立てるか
・視線誘導の王道は、「引き算で目立つ」
・ぼかして、視覚的な情報量を減少させる
・周辺を暗く落とす
英文のゴシック体は、正式には「サンセリフ(Sans-Serif)」と呼ばれます。また、英語表現は日本語フォントの英文を使用せず、「欧文フォント」を使用するのが基本です
デザインにあまり詳しくない人が、フォントでカジュアル感を出したいときには、ウェイト(太さ)を太くするか、文字組みに遊びを入れてみましょう
「バズカラー」は、2~3色の印象的な配色で、キーカラーに対して異なる色相のサブカラーを組み合わせてインパクトを出す訴求表現です。身近な例としてはIKEA(イケア)、Tully’s(タリーズコーヒー)、BURGER KING(バーガーキング)、BaskinRobbins31(バスキンロビンス)などがあります
「三分割構図」は、三分割された線が交差するところを、視線のポイントに設定する方法
「余白」が広いことは、重要である暗示
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Webサイトのデザインはもちろん、商品デザイン、写真加工、広告制作など幅広く応用できる内容で、じつに勉強になりました。
デザインの「○」「×」が明確にわかる基準が写真入りで示されており、素人でも一発で理解できるのがポイントです。
個人で活動している方や、飲食店経営者など、自分で何でもやらなければならない方は、学んでおくといいでしょう。
ぜひ、チェックしてみてください。
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『デザイン力の基本』ウジトモコ・著 日本実業出版社
<Amazon.co.jpで購入する>
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534057113/
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◆目次◆
第1章 いきなり手を動かさない
第2章 「これは違う」をまず決める
第3章 欲張らない
第4章 空気をつくる
第5章 適切な「フォント」を選ぶ
第6章 「色数戦略」と「王道の3色ルール」を使いこなす
第7章 「写真」「イラスト」のこれだけは知っておきたいこと
第8章 そろえる&まとめる&目立たせる
第9章 印象に残る資料をデザインする
第10章 デザインの原理原則に沿って、つくってみよう
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