【これで完璧。】
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「決算書を学ぶためのおすすめ本は何ですか?」と言われたら、決まって石島洋一さんの『決算書がおもしろいほどわかる本』と、桜井久勝さんの『財務諸表分析』をおすすめしています。
※参考:『決算書がおもしろいほどわかる本』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569672523/
※参考:『財務諸表分析』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4502223514/
本日ご紹介する一冊は、60万部突破のベストセラー『決算書がおもしろいほどわかる本』の著者、石島洋一さんによる、決算書分析の本。
いわゆる「財務分析」にあたる本ですが、各指標をどう読めばいいのか、経営の意思決定にどう役立てればいいのか、実践の部分がよく書かれています。
著者独特のユーモアある文体で、難しい決算書の話が、じつによくわかります。
有名企業の実例もたくさん入っており、本気で読めるようになりたい人には、取っ掛かりとして最適の一冊です。
さっそく、ポイントをチェックしてみましょう。
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1年間の経営成績を示しているのが「損益計算書」で、その結果、決算日にどのような財産や借金を持つようになったのかを示しているのが貸借対照表です
ほとんどの業種・会社では、営業経費の中でいちばん大きな経費は「人件費」です。営業経費の半分くらいを人件費が占めていると考えてもよいでしょう
過去数年の推移を見て、「徐々に上昇している」経費に要注意!
「営業経費を10種類挙げてください」
研修会で、2分程度の時間を使って挙げてもらうと、10種類以上の営業経費を挙げられる人は1割前後です。給料、賞与、法定福利費、福利厚生費、広告費、交通費、水道光熱費、通信費、租税公課、保険料、減価償却費、修繕費、諸会費、交際費、会議費、研究開発費、雑費……
実は営業経費の勘定科目の使い方は自由で、会社ごとにかなり異なっています。したがって、業界平均値などの指標が勘定科目単位では取りにくいのです。実際に各種の経営指標を見ても、人件費以外で指標に使われている営業経費の科目は広告費くらいです。そうした意味からすると、各経費が多いかどうかの判断は、業界平均との比較ではなく、自社の前年比較などの時系列比較のほうが有効
一般の会社で売上高の1%を超える支払利息は、現在の金利水準を考えれば警戒レベル
売上高を100とする損益計算書を作れば、一挙に利益や経費の分析ができてしまいます。それが百分率損益計算書です
現金化が遅くなると、売上のわりに売上債権の金額が多くなります。この代金回収のスピードを、売上と売上債権との割合で表したものが受取勘定回転率(売上債権回転率)です
「年6回転」は「60日で回収」を意味する
「在庫が適切かどうか」は、売上高と比べて初めてわかる
固定資産への投資が、「安定した資金」で行われているかを調べる
経営比較の3つの方法
(1)他社比較…………同業のライバル企業との比較
(2)標準比較…………業界の平均値との比較
(3)期間比較…………自社の過去の数値との比較
先進企業が採用する「積極性」を表わす指標
EVA=税引後営業利益─資本コスト
損益計算書ではわからない「キャッシュ」の増減を分析しよう
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単なる指標の解説にとどまらず、経営の実践を意識した解説になっているのがポイント。
最新の経営分析のトレンド、著名企業の決算書分析の実例(旭化成と信越化学工業、セコムと綜合警備保障、三井不動産と住友不動産など)もあり、じつに勉強になりました。
決算書を「使いこなす」レベルになるための入り口の書として、ぜひおすすめしたい一冊です。
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『ざっくりわかる「決算書」分析』石島洋一・著 PHP研究所
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◆目次◆
PART1 「決算書分析の基本」を押さえておこう
PART2 「貸借対照表」から企業の今と未来が見える
PART3 知っておきたい「企業評価の方法」
PART4 分析結果を「経営改善」に活かす
PART5 実例を使って分析してみよう
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