【「疲れ」のメカニズムがわかる!】
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知人の死と短期間の神戸旅行で、ちょっと疲れが出てしまいました。
まだまだ元気ですが、キャリアの後半戦は「疲れ」との戦いなのでないかと予感しております。
そこでご紹介したいのが、本日ご紹介する、『誰でも簡単に疲れをスッキリとる方法』。
著者は、疲労回復を専門とする医師で、東京疲労・睡眠クリニックの院長を務める梶本修身(かじもとおさみ)氏。
文部科学省の「疲労と疲労感に関する分子神経メカニズム研究班」において疲労の定量化技術の開発に携わり、「産官学疲労定量化及び抗疲労食薬開発プロジェクト」でプロジェクト責任者を務める人物で、ニンテンドーDS『アタマスキャン』をプログラムして「脳年齢」ブームを起こした第一人者でもあります。
疲労の原因が「脳」であることは既に他の本でも述べられていますが、本書ではさらに突っ込んだ疲労・回復のメカニズム、そして具体的な疲労回復のテクニックを述べています。
睡眠、食事、飲み物、オフィスでの行動など、いろいろ問題点がわかってきました。
さっそく、ポイントをチェックして行きましょう。
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疲れるのは脳であり、脳を休めるには、よい睡眠が唯一の方法
疲れる理由。それは、細胞がサビるからです。組織を構成する細胞は酸素を消費しながら活動します。そのとき、酸素の1~2%が活性酸素となり、細胞自体をサビさせてしまうのです。自転車のチェーンがサビたら動きにくくなるように、細胞がサビたら組織全体もパフォーマンスが落ちます。これが疲労の正体です
なぜ真夏の炎天下のほうが激しく疲れるのか? それは、炎天下の活動で体温がどんどん上昇してしまわないように、汗をかかせたり、呼吸数を増やして熱い息を吐かせる命令を、脳が100分の1秒単位で出し続けているからです
疲労が起こるのはおもに自律神経の中枢で、その疲労を自覚するのは眼窩前頭野
「過労死する動物は人間だけ」(中略)なぜヒトでは疲労感という生体アラームが効かなくなるのか? それは、ほかの動物にはみられないほどに発達した前頭葉が原因です。前頭葉は、意欲や達成感の中枢と呼ばれ、人間の進化にも大きく貢献してきました。ただ、ヒトではあまりにも前頭葉が大きくなったために、眼窩前頭野で発した疲労感というアラームを、意欲や達成感で隠してしまうことがあるのです
日頃から仕事にやりがいや達成感がある、あるいは上司や同僚からの称賛、昇進といった報酬が期待できて楽しく仕事をしているときほど、過労死のリスクが高い
「飽きる」「作業効率が落ちる」「眠くなる」は脳疲労の3大サイン
眼精疲労は自律神経の乱れを知らせるアラーム
一般にベッドに入ってから寝つくまでの時間は10分程度。5分以内に眠ってしまうのはいわゆる「寝落ち」であり、睡眠負債、すなわち慢性的に睡眠不足や睡眠の質が低下しているサインです
いびきを止めるには右向き姿勢が有効
眠っている間に寝汗をかいているようでは、体温調節のために自律神経が睡眠中も休まず働いていたことになります
お茶は、お湯の温度を変えるだけで、抽出される成分が違ってくる(中略)80度前後で淹れると、カフェインが最も多く抽出されます。どうしても仕事を頑張らなければならないときは80度前後でお茶を淹れ、カフェインの覚醒効果を活用しましょう。90度以上の高温で淹れると、カテキンの含有量が多くなります(中略)この温度で淹れたお茶を飲むと、抗酸化作用のあるカテキンが体内にとり込まれ、脳の疲れをリセットすることができます。(中略)65~70度の低温で蒸らす時間を90秒以内にして淹れると、テアニンの含有量が最も優勢になります(中略)テアニンは、自律神経の興奮を鎮める働きがあり、自律神経の疲労を癒やす効果も期待できます。夜はお茶を低温で淹れてリラックスしましょう
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「タウリンが疲労回復に対して効果があったことを示す臨床試験結果はひとつもありません」
「ほとんどの「アロマ」には、直接の疲労軽減効果はありません」
など、過激な主張が目立つ、興味深い内容です。
一番驚いたのは、日本茶を淹れる温度によって、採れる栄養が変わり、仕事のパフォーマンスが変わるということ。
この本の影響で、80度前後でお茶を淹れる職場が増えそうですね(笑)。
ぜひ、読んでみてください。
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『誰でも簡単に疲れをスッキリとる方法』梶本修身・著 アスコム
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◆目次◆
第1章 疲れているのは体ではなく脳だった!
第2章 「1分間すっきりストレッチ」で脳から疲れをすっきり解消!
第3章 疲れを感じたらこれでリセット!
第4章 脳を疲れさせない生活習慣
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