【リクルートのKPIマネジメントノウハウ】
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今では笑い話ですが、昔、社員に「ベストセラーボーナス」というのを支給していたことがあります。
プロデュース書籍が10万部を越えたら、1万部につき1万円を支給するというもので、当時、一人最大100万円のボーナスを支払いました。
でも、残念なことに、社員のやる気は一向に上がらなかったのです(苦笑)。
なぜ、大金を支払ったのにやる気が上がらなかったのか?
それは、ベストセラーを作る上で、社員が関わる要素があまりに少なかったからです。
要するに当時の土井は、KPIマネジメントがまったくできていなかったのです。
本日ご紹介する一冊は、このKPIマネジメントの仕組みについて、リクルートの元社内講師が解説した一冊。
KPIマネジメントに必要な、KGI、CSFとの関連性もきちんと述べられており、マネジャー向けの内容です。
KGI(Key Goal Indicator)=最終的な目標数値
CSF(Critical Success Factor)=最重要プロセス
KPI(Key Performance Indicator)=最重要プロセスの目標数値
これまでにもたくさんKPIや目標管理の本を読みましたが、本書が一番わかりやすく、実践的だと思いました。
さっそく、ポイントをチェックして行きましょう。
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◆KPIの全体像
KGI(Key Goal Indicator)=最終的な目標数値
CSF(Critical Success Factor)=最重要プロセス
KPI(Key Performance Indicator)=最重要プロセスの目標数値
よくあるダメなケース
・たくさんの数値目標を設定しているケース
・現場でコントロールできない指標をKPIとして設定しているケース
・先行指標ではなく、遅行指標を選択しているケース
KPIマネジメントは、できるだけ旬な、できれば現在、この瞬間の数値把握が重要です
最もシンプルに売上を表現すると。販売数量×平均単価と表現できます。販売数量は「アプローチ量×歩留まり(CVR)」と表現できます
◆売上を上げるための選択肢
(1)アプローチ量を増やす
(2)歩留まり(CVR)を向上させる
(3)価格を上昇させる
受注率=CVRを上げるには「複数案の提案」をすればよいわけです。
この「複数案の提案」こそがCSFです
◆設定したCSFやKPIが正しいかどうかのチェック
(1)整合性 (2)安定性 (3)単純性
そのCSFが変化するとKGIも変化するのか。そしてKPIが達成するとKGIも達成するのかといった整合性を確認
データ入手や加工の日程と他業務がかぶっていないか、そのデータ入手を外部に依存せざるをえないことはないかなど、安定的にデータをアウトプットできるのかを確認します
現場のメンバーがまったく理解できないのでは困ります
KPIが信号だとするならば、1つであることが重要
KPIを分数にする場合は、分母が変数なのは避けた方がよい
営業量を増やしたいときは時間短縮が効果的
◆営業プロセスを短縮する3つの方法
(1)プロセスの省略 (2)プロセスの標準化 (3)業務の分担
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KPIマネジメントの要諦自体は、最初の100ページぐらいでマスターできますので、若手マネジャー向けの教育テキストとしても、威力を発揮すると思います。
(さすが、リクルート内で講師をしていただけありますね)
後半は、どうやってKPIを根付かせるか、運用するか、マーケティングや営業にどう活かすかといった話がメイン。
営業が読んでも、マーケターが読んでも、経営者が読んでも、勉強になる一冊だと思います。
ぜひ読んでみてください。
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『最高の結果を出すKPIマネジメント』中尾隆一郎・著 フォレスト出版
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◆目次◆
はじめに リクルートグループで10年以上教えてきた「KPI講座」
第1章 KPIの基礎知識
第2章 KPIマネジメントを実践するコツ
第3章 KPIマネジメントを実践する前に知っておいてほしい3つのこと
第4章 さまざまなケースから学ぶKPI事例集
第5章 KPIを作ってみよう
おわりに
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