【ドラッカーの「問い」で経営をチェック】
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本日ご紹介する一冊は、ドラッカー理論に基づき経営チームのコンサルティングを行う、トップマネジメント株式会社の代表取締役、山下淳一郎さんがまとめた一冊。
マネジメントの発明者であるピーター・F・ドラッカーの数ある名言のなかから、企業の存続に必要な「5つの質問」を厳選し、どうすれば落とし穴を避け、質の良い経営を行うことができるのか、どうすれば迷走した組織を立て直せるのか、ヒントを提示しています。
「5つの質問」を読んでみて気づいた効用は、これにより、自社の問題点と機会を再発見できるということ。
・われわれのミッションは何か
・われわれの顧客は誰か
・顧客にとっての価値は何か
・われわれの成果は何か
・われわれの計画は何か
ドラッカーを初めて読む人にとっては、ドラッカーの入門書として、何冊か読んでいる人は、実践の書として、読んでみるといいでしょう。
いくつか、ポイントをご紹介します。
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経営者の仕事は、今日の仕事をこなすことではなく、今日と違う未来をつくることだ
「あらゆる組織において、共通のものの見方、理解、方向づけ、努力を実現するには、『われわれの事業は何か。何であるべきか』を定義することが不可欠である」(『マネジメント』)
伸び悩む会社は意見の食い違いで問題が生まれる。伸びている会社は意見の食い違いで成果が生まれる
「明確かつ焦点の定まった共通の使命だけが、組織を一体とし、成果をあげさせる。焦点の定まった明確な使命がなければ、組織は直ちに組織としての信頼性を失う」(『ポスト資本主義社会』)
「第一に問うべきは、機会は何か、ニーズは何かである。第二に問うべきは、それはわれわれ向きの機会かである。われわれならばよい仕事ができるかである。われわれは卓越しているか、われわれの強みに合っているかである。第三に問うべきは、心底価値を信じているかどうかである」(『非営利組織の経営』)
わが社が心から喜んでもらいたいと願う人は誰か
お客さまはわが社の商品をどうやって見つけることができるか
「われわれの顧客は誰か」を明らかにするということは、同時に、
「やめたほうがよい顧客」をはっきりさせることでもある
われわれの製品を購入しない人たちは誰か。なぜ彼らは顧客になっていないのか
顧客、あるいはノンカスタマーは他社から何を購入しているか
いかなる状況が、わが社の製品やサービスなしでもすむようにしてしまうか
何をもって成果とするのかを問いただし、どのように成果をはかっていくかをはっきりさせよう
組織のエネルギーと資源を正しい領域に集中すること
「事業が発展を続けるには、生産性を向上させていかなければならない。したがって、生産性の目標が必要である」(『マネジメント』)
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経営者が一人で自分に問うてもよし、合宿や会議で部下と話し合ってもよし。
いずれにせよ、この「5つの質問」および各章の小さな質問と向き合うことで、忘れかけていた組織の存在意義と機会に気づくことができるでしょう。
年末年始の時間のある時に、ぜひ読んでチェックしてみてください。
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『ドラッカー5つの質問』山下淳一郎・著 あさ出版
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◆目次◆
序章 われわれの事業はなにか
第1の質問 われわれのミッションは何か
第2の質問 われわれの顧客は誰か
第3の質問 顧客にとっての価値は何か
第4の質問 われわれの成果は何か
第5の質問 われわれの計画は何か
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