2017年12月29日

『イノベ株を狙え!』日経ヴェリタス編集部・編 vol.4909

【これから投資するなら?】
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本日ご紹介する一冊は、今後伸びると目されるイノベーション関連株を、日経ヴェリタス編集部が選び、解説した一冊。

いわゆる「推奨銘柄モノ」はあまり読まないポリシーなのですが、この分野はあまりに不案内なもので、とりあえずリスト作りのベースに、読んでみることにしました。

案の定、既に割高な銘柄も多く、なかなか今すぐ買おうと思える銘柄はないのですが、時折、地方銘柄などで有望なものが見つかります。

地方、業界ニッチなどでなかなか注目されることはない有望株を、これでもかというくらい広範に解説しているのが、本書最大のウリでしょう。

本書によると、イノベーション関連株(イノベ株)には3つの類型があります。1つ目が「創造型」、2つ目が第2の本業をつくる「増築型」、3つ目がIT活用などで本業を再構築する「再生型」です。

いずれも場合も、株高になる可能性があるので、当然注目なわけですが、本書ではどんな企業がなぜ有望なのか、その理由が踏み込んで書かれています。

需要がある理由が丁寧に書かれているので、投資家としても判断しやすいのではないでしょうか。

どんな企業が出てくるのか、さっそくチェックしてみましょう。

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日本とシンガポールを拠点に日本の成長株を発掘するシンフォニー・フィナンシャル・パートナーズ。ファンドの「稼ぎ頭」が電子商取引のインフォマートだ。請求書の電子化という、ありそうでなかった新市場を開拓する。過去5年間で時価総額は14倍近くに膨らんだ

四国の高知市に「創造型」の会社がある。無騒音・無振動でくいを打ち込める世界初の「圧入式」くい打ち機を開発した技研製作所だ。くい打ちに付き物だった騒音や振動がなくなり、住宅密集地や夜間の工事も可能になった

全国に1万1000カ所以上ある動物病院。個人経営がほとんどの中で、唯一上場(東証マザーズ)しているのが日本動物高度医療センターだ

全国の葬儀会社に同社専用のスキャナーとプリンターを置き、葬儀会社の社員は素材の写真をスキャナーに置いてボタンを押すだけ。(中略)アスカネットからみると、いったん葬儀会社にスキャナーとプリンターを設置すれば遺影加工の依頼が途切れることはない。いわば「ストックビジネス」としての強みが発揮されやすい

山形県に本社を置くエヌ・デーソフトウェアは、介護施設向けの支援システムを手掛けている。(中略)家族や会社向けなど介護士は複数の日誌を作成する必要がある。手書きだと1つ1つ記入する必要があり、手間がかかっていた。NDソフトのシステムを使うと、記載内容を共有できるため、日誌ごとにゼロから記入する手間がなくなる

2017年7月、競争の激しい決済市場で日本独自のサービスが登場した。ビリングシステムの「PayB(ペイビー)」がそれだ。スマホに専用アプリを入れると、時間や場所に関係なく公共料金やネット通販の支払いができる

コカ・コーラにサッポロ黒ラベル、オタフクのお好みソース……。消費者におなじみのこうしたブランドには、実は共通点がある。金沢市に本社をおく渋谷工業が開発した充填機が中身を詰めているのだ。同社の充填機の国内シェアは約6割。高シェアの秘密は同社独自の減菌化技術だ

日本のロボット関連銘柄に投資する「ロボ・ジャパン」を運用する、野村アセットマネジメントの田中伸一シニア・プロダクト・マネージャーは「スマートフォン(スマホ)と同じで、ロボットも基幹部品は日本企業が多い」と指摘する。その代表格がロボットに欠かせない波動歯車の専門メーカーとして知られる、ハーモニック・ドライブ・システムズだ

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思わず株価チェック、割安度チェックしながら読んでしまう本ですが、それこそが本書が実践的であることの証明。

間違って値下がりしたら、絶対に買いたい銘柄も複数紹介されており、興味深く読ませていただきました。

全体を通して読めば、今のビジネストレンドも見えてくるのではないでしょうか。

ぜひ、チェックしてみてください。

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『イノベ株を狙え!』日経ヴェリタス編集部・編 日本経済新聞出版社

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◆目次◆

第1章 光るイノベ株
第2章 テンバガーを探せ
第3章 値上げ力をみよう
第4章 半導体 未知のステージ
第5章 人手不足からの逆転
第6章 100年企業は強い
第7章 円高でも伸びる

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