【名著『武士道』のエッセンスを1分で学ぶ】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4797394323
本日ご紹介する一冊は、新渡戸稲造の名著『武士道』のエッセンスを、明治大学文学部教授・齋藤孝氏監修のもと、まとめた一冊。
※参考:『武士道』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4003311817/
『1分間武士道』という名の通り、武士道の教えを一項目一分で読めるように編集されています。
訳文は、日本近世史家で東京大学大学院教授、および東京大学史料編纂所教授でもある山本博文氏の『現代語訳 武士道』から引用しています。
※参考:『現代語訳 武士道』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480065652/
現代的なトピック、西洋のビジネス著名人の名言も絡めつつ、ビジネスや仕事、生き方に役立つよう紹介されており、啓発書として興味深く読める構成になっています。
教えのすべてがイコール今の世界を生き抜くための知恵、とはいかないまでも、お金じゃない精神的価値をどこに置くか、の参考になると思います。
日本人がお金よりも大事な価値観を持てば、自ずと社会は再び発展するものと信じ、本書をご紹介します。
さっそく、内容のエッセンスを見て行きましょう。
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武士道は「戦士の掟」、つまり戦士階級における「ノブレス・オブリージュ」のことである。(道徳)
バラは散るよりも茎の上で朽ちることを選ぶのに対し、桜は「自然が呼ぶ時にいつでも生を捨てる準備ができている」(影響)と新渡戸は言っています。欧米人がバラのように生に執着するのに対し、武士道は「生きるべき時に生き、死ぬべき時にのみ死ぬ」(勇気)のだと新渡戸は言いたかったに違いありません
自分の悲しみや苦痛をあらわにすることで他人の喜びや静穏を損なってはいけない。(克己)
「人を相手にせず、天を相手にせよ。天を相手にして人事を尽くし、人を咎めず、わが誠の足りないことを反省せよ」という西郷隆盛の言葉を新渡戸は述べます
「君主はまず徳を磨く、そうすれば人々が集まってくる。人々とともに領土が得られる。領土は富をもたらす。…徳が根本であり、富はその所産である」という孔子の言葉を新渡戸は紹介しています
◆武士が備え、実践すべき7つの徳
義=卑怯や不正を憎む心性
勇気=正しいことのために行動する
仁=弱者や敗者に対する寛容さ
礼=他人を思いやり、地位に敬意を払う
信と誠=嘘やごまかしを絶対にしない
名誉=武士が最も希求したもの
忠義=目上の者への服従と忠実
平時において友に値する者だけを、戦時において敵とするべきだ。(勇気)
「不名誉は樹の切り傷のように、時間はこれを消さず、かえってそれを大きくする」という新井白石の言葉を新渡戸は引いています
名誉は人生最高の善。富や知識ではなく、名声こそが青年の目標だった。(名誉)
「真の名声は、天命を成就することにあり、それを全うしようとして招いた死は決して不名誉ではない。これに反して、天が与えようとするものを避けるための死は、実に卑怯である」
痩せ我慢をしてまで簡素な生活を心がけたからこそ「武士道は…金銭に起因するさまざまな弊害にとらわれることはなかった」というのが新渡戸の考え方です
名誉心は、利を得て名を汚すより、むしろ損を選ぶ。(教育)
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2018年を目前にして、じつに気が引き締まりました。
名誉を重んじること、弱い者への思いやり、値段のつかない仕事の大切さ、知行合一、徳を磨くことの大切さ…。
成熟社会日本の進むべき道が書かれている、そんな気がしました。
年末の読み物に、ぜひご活用ください。
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『1分間武士道』新渡戸稲造・著
齋藤孝・監修 SBクリエイティブ
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◆目次◆
第一章 責任が人を磨く──武士道とは何か
第二章 他人を責めず自分を変えよ──仕事の心得
第三章 批評するより行動する──志とは何か
第四章 加えるな。そぎ落とせ──.覚悟の心得
第五章 平伏させずに心服させる──組織人の心得
第六章 命がけとは死ぬことではない──死生の心得
第七章 貧富を忘れて生きよ──処世の心得
第八章 人は能力より人格ではかられる──品格とは何か
第九章 自分より大きな何かを守る──.誇りとは何か
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