【驚異の離職率ゼロ】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4866670037
本日ご紹介する一冊は、元ケンタッキートレーニングコーチ、森泰造さんによるマネジメントノウハウ。
著者は、フライドチキンで有名なケンタッキーで、店長、スーパーバイザー、人材育成コーチとして活躍した人物。店長時代は着任店舗をすべて増益に導き、コーチとしてはモチベーションの下がっていたベテラン店長を1年で日本一に導いた実績があるそうです。
そして何よりもすごいのは、同社の新入社員育成改革を行い、2年以内離職率をゼロにした実績。
飲食業界の離職率は基本的に高いので、これはすごいことだと思います。
本書には、そんな著者がまとめたマネジメント原則、部下への声かけのルール、行動指針の作り方などが書かれています。
チキンを放り投げるなどの問題行動をどうやって改めさせるか、どうほめるか/叱るか、何かあった時の話し合いの手順、ビジョンの作り方…。
ベーシックな内容ながら、大事なことがしっかり押さえられており、現場のマネジャーにはピッタリのテキストです。
さっそく、ポイントをチェックしてみましょう。
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「アドバイスしたら終わりだ」
これは、私がリーダー向けの研修で必ず言う言葉です。リーダーがアドバイスしたとたん、部下は考えることをやめ、アドバイスされたとおりのことをやるようになります
部下は4つの動機で動いている
1「やらないと叱られる・居場所がなくなるから」=仕方ないから働く
2「自分の役割は果たさなければ」=役割を果たす・使命感・責任感
3「行動しているのを認めてほしい」=認められたい・承認してほしい
4「やってみたい・挑戦したい」=仕事を通して自己実現したい
部下の成長や進歩を見逃さない
一つの分野に絞って具体的にフィードバックする
・「おいしさを創造する」には、あなたならどうする?
・そもそもあなたの考える「おいしさ」って?
・新入社員にもできる「おいしさ創造」ってなんだろう?
きちんと掃除できていない時は、まず「今の掃除、理想の状態が100点だとしたら何点ぐらいの出来だと思う?」と点数を尋ねてみる
まずは一度、部下の採点を受け入れましょう。部下の自己評価を認めたうえで、「そうか。自分では95点だと思うのか。でも、店長の私から見たら50店だな」と、その評価基準と組織(ブランド)基準とどれだけ離れているかをフィードバックしてください
野球の試合で逆転満塁ホームランを打った選手をほめるのは簡単です。結果が明らかですから。ですが、満塁に至るにはそれまでのストーリーがあります。四球を選んだ先頭打者の好選球がきっかけとなったのであれば、まず先頭打者の功績をほめましょう。そもそも人は、誰が見てもわかる結果をほめられるより、陰で行ってきた努力や工夫、アイデアなど、すぐに目にはつかない細部をほめられることに「わかってくれたんだ!」と感じて喜びます
「人格」ではなく、具体的な「行動」をほめる
ほめるテーマを決め、事前に共有する
◆(問題行動があったときの)話し合いの手順
・話し合いの目的を説明する
・問題行動を正しく理解しているか、どれだけの影響を与えたか、原因がどこにあるかを質問で聞き出す
・改善のための行動計画をオープンクエスチョンで当事者から引き出す
・その行動計画に面談者である店長と当事者が合意する
・最後に話し合った内容を復唱し、行動計画を実行する予定を立て、前向きな調子で終える
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マネジャーが直面する、「困った場面」にどう対処すればいいか、どう部下に行動是正を呼びかければいいかなどがきちんと書かれており、じつに実践的な内容だと思いました。
新人マネジャーのテキストとしても使えると思います。
正誤表が入っており、初版はミスが多かったようですが、2刷目以降は改善されるはずです。
(あ、でもミスがある初版が欲しいというマニアックな方はどうぞ・笑)
ぜひ読んでみてください。
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『ケンタッキー流部下の動かし方』
森泰造・著 あさ出版
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◆目次◆
自己診断テスト! あなたはどのタイプのリーダー?
第1章 あなたの部下は、なぜ動かないのか?
第2章 部下を動かすためにリーダーがやるべき7原則
第3章 部下が成長する“ほめ方”
第4章 部下が成長する“叱り方”
第5章 チーム力を上げる部下のまとめ方
第6章 リーダーの最大の仕事は未来のリーダーをつくること
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