【渡部昇一氏絶賛の一冊】
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以前、東大総長を務めた高校の大先輩、佐々木毅さんにインタビューをした時、自分がいかにマキャヴェリの『君主論』に影響を受けたのか、というお話を伺いました。
※参考:『君主論』
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読書に唯一確実な方法があるとしたら、それは「優れた人物に影響を与えた古典」を読むことでしょう。
なぜならそれは、優れた人に影響を与えただけでなく、多くの人に感銘を与え続け、今日に至った、という意味だからです。
本日ご紹介する一冊は、上智大学名誉教授で、数多くの著作を持つ渡部昇一さんに影響を与えた一冊。
いわく「この本と出合わなかったら今の自分はない!」。
これは、読まない手はないでしょう。
中身を読むと、いかにも古典らしく、シンプルな心構えが並んでいるだけの本ですが、下手なノウハウ書よりも心に響いてきます。
努力をすること、一つのことに専念すること、復習すること、謙虚であること、感情をコントロールすることなど、目新しいことは一つもないのですが、ベーシックなことの大切さを痛感させられる、そんな文体で書かれています。
情報過多と言われて久しい今日ですが、おそらく大切なことはこのコンパクトな本に、全部入っています。
さっそく、いくつかポイントをチェックしてみましょう。
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刺激がないと動かないような頭脳の持ち主は、何をするにしてもその刺激を待っていなければならず、生涯ほとんど何一つ達成することはできない
謙虚な人のほうが、生意気な人間よりも、同胞からはるかに思いやりや善意を受けやすいものである。その謙虚さがゆるぎないものであるためには、それは正しい自己認識に基づいていなければならない。そして、これこそ勉学の成果であろう
二つのうち、どちらを先にやろうかと絶えず迷っている人間は、どちらもやらずに終わるものだ
服装は簡素で清潔であること、上着も帽子も靴も肌着に至るまできちんとしていること。しかし、これが人生の一大事だなどと考えてはならない。肉体は魂の器にすぎないのだから、容姿をあまり重要視しすぎてはいけない
「速く行なう」より「入念に行なう」クセをつけよ
「心の猛獣」を自由に扱える人こそ本物の英雄
復習の積み重ねは「信じられないほど効果的な進歩を生み出す」
(ヴィッテンバッハ デンマークの古典学者)
自分の生活様式を堕落させるような友だちとはつきあわないようにするのと同じく、自分の文体を損なうような本は、読まないようにすることである
セネカはいみじくも言っている。『時間に強欲になることは美徳である』
頭脳を休め、活力を早く取り戻すには、他の勉強にとりかかること
手をつけてはおしまいまで完全にやり遂げないような習慣を小さい時に身につけてしまうと、その害は一生を通じてますますひどくなる
たとえその集まりが多人数の集まりであれ、少人数の集まりであれ、そこにいない人の悪口を言えば、間違いなく相手の耳に全部とどく
“自画自賛”は聞いている人の心を逆撫でする
仲間の間ではけっして感情をむき出しにしないことだ。たとえ意地悪をされたり怒らされたりしても、そこで興奮してはならない。どんなに大声で怒りを爆発させたくとも、完全に冷静を保ちなさい。
「冷たい刃ほど切れる」のだから、必ず論争に勝てるはずである。挑発に対して冷静に立ち向かう人のほうが、必ず仲間の支持や尊敬を集める
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人生において大事なことは、知ることよりも行うこと。
だとすると、行動に駆り立てる本書には、価値があると思われます。
読んで省みて、いろいろと反省させられる本です。
ぜひチェックしてみてください。
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『自分を鍛える!「知的トレーニング」生活の方法』
ジョン・トッド・著 渡部昇一・訳 三笠書房
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◆目次◆
プロローグ ものを「考える頭」には限界がない!
第1章 “いい習慣”をつくれば疲れないで生きられる!
第2章 集中力・記憶力が格段にアップする「短期決戦」法!
第3章 緻密な頭をつくるための読書法!
第4章 こうすれば自分の「持ち時間」が最大限に生きてくる!
第5章 一目置かれる人の「話し方・交際術」
第6章 頭・体・気力を鍛える一番の方法
エピローグ あなたも“自分の壁”を破れる!
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