【アフリカ起業の成功者が語る経営哲学】
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昔、父親から口酸っぱく言われたことは、「とにかく人のやらないことをやれ」でした。
そのため、協調性のない大人になってしまったわけですが(苦笑)、こと起業においては、その方が良いと感じています。
「人のやらないこと」とは一体何か。
それはおそらく、「難しいこと」と「やりたくないこと」でしょう。
人間は基本、危険なことや不快なこと、不安なことはやりません。
その逆を行って成功したのが、本日ご紹介する一冊の著者、金城拓真さんです。
金城さんは、2003年にアフリカでビジネスを始め、現在約50社を経営、グループの年商は数百億円に至るそうです。
本書は、徒手空拳でアフリカに挑んだ著者の、経験に基づいた経営の秘訣。
・「契約書」=「確認書」程度の認識
・スタッフの60%はスラム出身の人間で体中にタトゥー
という環境で戦う著者が学んだ、経営の秘訣が、シンプルな言葉で書かれています。
さっそく、ポイントを見て行きましょう。
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世界中、ビジネスの基本は「根回し」
提案という形ではなくて、相談という形で持っていくべき
和橋で成功している方を客観的に見てみますと、お金のつながりよりも「周りにビジネスをつくる」形でつながっているほうが多い
相手に決定権のあることを自分の頭の中だけで終わらせてしまっていては、すごくもったいない
日本人が「自社に持ち帰って検討します」「私は答えられる立場にありません」といった答えを出すたびに、相手のアフリカ人はがっかりするのです。自分の目の前にいる人間はこんなにも小物なのか、と。そう思われてしまってはまとまる話もまとまりませんし、何よりも足元を見たような交渉をされてしまいます
周りを見渡し、周りができないことを選択することでストロングポイントをつくる。ある意味ビジネスの定石だと思います
アフリカにおける「契約書」=「確認書」程度の認識
途上国でビジネスを行う際の原則=複数のビジネスを同時に手がける
最強の営業は家族からの売り込みです。家族が何かを販売していたら、それ以外の類似商品なんて目もくれませんよね。家族から商品を買うはずです
タンザニアにはバクレサグループ(アザム)という財閥があります。アザムという名前を知らない人はタンザニア国内にはいないんじゃないでしょうか。そのバクレサグループですが、「アザム・コーラ」という商品を製造しています。コカ・コーラのタンザニア版ですね。このようにバクレサグループは多くのジュースや炭酸飲料を製造販売しています。(中略)そのバクレサグループが顧客層として見ているのは、低所得者層です。この低所得者層に手が届く範囲の価格設定にして、品質は高く保つことに心血を注いでいるとのことです。「そうすることでマスを相手にビジネスができる」とは現社長の談話
「交渉すべきは未来の結果であって、目の前にいる人は未来の結果と交渉していく仲間だ」(著者のビジネスパートナー)
「10元儲けたら、その取引の関係者それぞれに8元分の謝礼を送りなさい。そして、1元は自分の会社のスタッフに配りなさい。最後に残った1元を自分の利益にしなさい」(中国の言葉)
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書かれていることは、アフリカに限らず、すべての商売に当てはまることが多いですが、それだけ商売は基本が大事だということでしょう。
人事面、交渉面、契約面で押さえるべきところは書かれており、参考になりました。
次は、もっと具体的なアフリカビジネスの話が聞いてみたいものです。
みなさんも、ぜひチェックしてみてください。
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『「世界」で働く。』金城拓真・著 日本実業出版社
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◆目次◆
第1章 「世界」でビジネスをするための基本
第2章 「途上国」でビジネスをするための基本
第3章 グローバルエリートとはひと味違う「交渉術」
第4章 打たれ強い「スタッフ」を育てる
第5章 「お金」についての考え方
第6章 金城流・ビジネスをするうえで大切にしていること
第7章 「仕事」について常に考えること
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