2022年11月25日

『15歳からのリーダー養成講座』工藤勇一・著 vol.6127

【カリスマ校長が教えるリーダー論】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344040228

本日ご紹介する一冊は、麹町中学校校長を経て現在、横浜創英中学・高等学校校長を務める工藤勇一さんが、子どもたちに向けて綴ったリーダー論。

「15歳からの」と銘打ってはいますが、決して侮ることなかれ。

これからリーダーを目指す子どもたちに、議論の仕方や、自分を修める方法、ブレーンストーミングやKJ法、挙句の果てには、「情熱大陸」に出演した横田尚哉さんが広め、有名になったバリュー・エンジニアリングの手法まで解説しています。

※参考:『ワンランク上の問題解決の技術《実践編》』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4887596456

本書で挙げられた技術を、「これ、全部使いこなせてるよ」という方は、大人でもそういないのではないでしょうか。

なかでも注目なのは、<失敗の原因は「目標の立て方」にある」>と題した第3章で、どうすれば組織がまとまるか、その原理がしっかり説明されています。

子ども向けでわかりやすいのに、ビジネスで必要な基本がしっかり押さえられる。これはビジネスパーソンにとっても便利な一冊だと思います。

案外、本書を必要としているのは15歳ではなく、くすぶっている大人なのかもしれません。

中学生、高校生のお子さんがいらっしゃる方にとっては、子どもにリーダーのマインドとスキルを教えられる、有用な一冊です。

さっそく本文のなかから、気になったところを赤ペンチェックして行きましょう。

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「させてみて」と機会を与えるだけでは、人は育ちません。与えた仕事がどんな目的を実現するべきものなのか。どんな課題があるのか。それを解決するためには、どんなことが必要となるのか等々。その人に応じた、適切な「言って聞かせて」が必要です

「人は簡単には動いてくれない」ということを、当たり前のように受け入れる

気をつけたいのが「感情論」と「二項対立」、人の思考を止める2大ストッパー

自分が欠点だと思っていることが本当に欠点の人は、実はほとんどいません

感情的な対立をつくらずに自分の意見を表明するには練習が必要です

「目的と手段の階層構造」を理解する

全員がOKと言える「最上位目標」を設定する

誰一人置き去りにしないリーダー。それがこれからの時代の理想のリーダー像

会社の成長は最上位目標の決め方で決まる

ブレストとKJ法の組み合わせなら、「何でもOK」という前提なので、アイデアが発散されやすい。また、どんなアイデアであっても、KJ法でどこかに機械的に吸収されていくので、みんなが慣れてくると、見事なまでに感情的な対立が生まれません

「価値」を「機能」と「コスト」に分けて考える

「目的」と「機能」を切り離せば独創的な発想が生まれる

リーダーがやるべき3つのこと
・チーム全員を当事者にすること
・チーム全員が最上位目標で合意すること
・チーム全員で、目標を実現する手段を
 決めてもらうこと

好意的ではない人の心をいかに揺さぶることができるか

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中学校の頃、秋田県主催の「リーダー講習会」なるものに参加し、他校のリーダーたちと合宿する機会がありましたが、土井が中学、高校を通じて受けたリーダー教育はあれぐらいだったと記憶しています。

こんなに体系立ったリーダースキルが学べるなんて、著者の学校の生徒さんは、本当に幸せ者ですね。

親、教師、ビジネスパーソンが読んで、子どもや後輩にも伝えるべきリーダーの基本が書かれています。

ぜひ読んでみてください。

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『15歳からのリーダー養成講座』工藤勇一・著 幻冬舎

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◆目次◆

第1章 人は簡単には動いてくれない
第2章 「それって本当か?」と問い続ける
第3章 失敗の原因は「目標の立て方」にある
第4章 いいアイデアを生み出す技術
第5章 情報のファクト・チェック!
第6章 人を生かす技術
第7章 対立を解決する対話の方法
第8章 心を揺さぶる言葉の選び方

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