2014年12月18日

『ビジネス・クリエーション!』ビル・オーレット・著 vol.3803

【MIT式スタートアップの教科書】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478029156

「MIT卒業生が設立した事業を総計すると、世界第11の企業になる」

本日の一冊は、毎年900の新会社を生み出し、2006年に継続しているだけでも2万5000社、年間の総売上2兆ドルにのぼる起業のメッカ、MITの人気講師が、起業(スタートアップ)の基本をまとめた注目の一冊です。

著者のビル・オーレット氏は、MITで起業家教育を担う「MITマーティン・トラスト・アントレプレナーシップ・センター」のマネージング・ディレクターで、自ら創業したセンサブル・テクノロジーズ社など複数のベンチャー企業の社長・役員も務めています。

MITスローン・スクール・オブ・マネジメントの上級講師も兼務しており、「MIT/起業」を語らせるには、最適の人物です。

本書では、起業に関する「迷信」を徹底検証し、何が起業の「成功」と「失敗」を分けているのか、その要因をズバリ浮き彫りにしています。

とはいえ、単なる理論書ではなく、ビジネスモデルの17の「型」や「価格設定の基本概念」、「顧客生涯価値の算出で考慮すべき6つのポイント」など、具体的なノウハウがまとめられており、起業家には重宝する内容だと思います。

◆ビジネスモデルの一般的な分類 
1.一括先払い+保守費
2.コストプラス
3.時間請求
4.サブスクリプション/リース方式
5.ライセンス供与
6.消耗品モデル
7.利益率の大きい高額製品の販売
8.広告
9.収集したデータ、あるいは一時的なアクセス権の販売
10.取引手数料
11.従量制
12.「携帯電話」プラン
13.パーキングメーター/罰金
14.マイクロ・トランザクション
15.シェアード・セービングス
16.フランチャイズ
17.運用とメンテナンス

◆価格設定の基本概念
1.コストを価格決定の要因にしない
2.意思決定者と代金を払ってくれる顧客獲得のプロセスを用いて、カギとなる価格を特定する
3.代替製品の価格を知る
4.顧客によって支払う金額は異なる

◆顧客生涯価値の算出で考慮すべき6つのポイント
1.ビジネスモデルの決定は重要
2.LTVは利益に対するものであり、収益に対するものではない
3.間接費は無視できない
4.粗利益は大きな違いを生む
5.顧客維持率も非常に重要である
6.高額製品を追加的に販売する機会にはうまみがある

いきなり本命の市場を狙うのではなく、まずは「足がかり市場」に参入する、という考え方は、起業を目指す方なら知っておいて損はないでしょう。

体系的にまとめられているだけでなく、じつに実践的な起業マニュアルです。ぜひチェックしてみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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必要なのは、比較的短期間のうちに、圧倒的な力によって支配できる小さな市場

起業家にとって市場に対する深い知識が常に基盤となる

投資家の関心を引いて、大きな事業にしたいなら、足がかり市場と次なる市場の規模の合計が、10億ドルを超えていなければならない

◆ビジネスモデルの一般的な分類
1.一括先払い+保守費
2.コストプラス
3.時間請求
4.サブスクリプション/リース方式
5.ライセンス供与
6.消耗品モデル
7.利益率の大きい高額製品の販売
8.広告
9.収集したデータ、あるいは一時的なアクセス権の販売
10.取引手数料
11.従量制
12.「携帯電話」プラン
13.パーキングメーター/罰金
14.マイクロ・トランザクション
15.シェアード・セービングス
16.フランチャイズ
17.運用とメンテナンス

◆価格設定の基本概念
1.コストを価格決定の要因にしない
2.意思決定者と代金を払ってくれる顧客獲得のプロセスを用いて、カギとなる価格を特定する
3.代替製品の価格を知る
4.顧客によって支払う金額は異なる

◆顧客生涯価値の算出で考慮すべき6つのポイント
1.ビジネスモデルの決定は重要
2.LTVは利益に対するものであり、収益に対するものではない
3.間接費は無視できない
4.粗利益は大きな違いを生む
5.顧客維持率も非常に重要である
6.高額製品を追加的に販売する機会にはうまみがある
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『ビジネス・クリエーション!』ビル・オーレット・著 ダイヤモンド社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478029156

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◆目次◆

日本語版序文 成功をたぐりよせる創造的なスピリットと規律 伊藤穰一
はじめに
イントロダクション
ステップ0 さあ、始めよう
ステップ1 市場を細分化して理解する
ステップ2 足がかり市場を決めよう
ステップ3 エンドユーザーを定義する
ステップ4 足がかり市場の最大規模を算出しよう
ステップ5 潜在顧客像をイメージする
ステップ6 製品のフルライフサイクルを知ろう
ステップ7 製品仕様を視覚化する
ステップ8 製品の価値を数量化する
ステップ9 見込み客10人を見つけよう
ステップ10 事業のコアを定義する
ステップ11 市場の戦略的ポジションをとろう
ステップ12 製品を買う意思決定者を知ろう
ステップ13 顧客の獲得プロセスを確認する
ステップ14 足がかりの次に狙う市場規模を算出する
ステップ15 ビジネスモデルを設計する
ステップ16 価格体系を決める
ステップ17 足がかり市場の見込み収益を算定しよう
ステップ18 顧客への販売プロセスを見直そう
ステップ19 顧客獲得コストを算出する
ステップ20 新ビジネスに関わる仮説を特定しよう
ステップ21 主要な仮説を改めて検証する
ステップ22 実用最小限のビジネス製品を作る
ステップ23 顧客が代金を払ってくれる製品か検証する
ステップ24 製品の成長戦略を練ろう
あとがき 24ステップを終えたあとで
献辞
索引

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