2008年3月20日

『3分間コーチ』伊藤守・著

【たった3分のコーチングで部下が変わる?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4887596251

本日の一冊は、株式会社コーチ・トゥエンティワンおよび株式会社
コーチ・エィの代表取締役会長、伊藤守さんが、3分でできるコー
チングテクニックと部下指導の基本的考え方を提示した一冊。

前半部分はマネジメントやコミュニケーションの基本を説いている
ためか、若干、冗長な感がありますが、後半で示される具体的テク
ニックやコーチとしての考え方・思想はさすがに読み応えがあります。

部下の「不測事態対応能力」を磨く、仕事の終了時には、必ずエヴ
ァリュエーションをして「未完了感」を残さない、部下の肯定的な
態度や行動を<アクノレッジメント>することで、部下を方向づけ
する、などなど。

大企業の中間管理職や中小企業のトップにとっては、今すぐ使える
部下指導のアイデアが満載で、きっと重宝する一冊になると思います。

日々の教育や個別面談、チームの動機づけのヒントとして、ぜひ読
んでおきたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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何事も、大切なのは、つねに<今>です。現在の部下が、何を思っ
ているのか? どこへ向かっているのか? どこでつまずいている
のか?――それを知らなければ、彼らと<関係>を築くこともでき
なければ、彼らの能力を引き出すこともできません

いつでも自分から声をかけられるように、話しかけられるように、
この人とはこう話したいということを、部下全員分、準備しておく

大切なのは、毎回、部下の問題解決を手伝うことではなく、部下の
一人ひとりに「不測事態対応能力」を備えさせることを目的とした
会話を交わすこと

仕事の終了時には、必ずエヴァリュエーションをして、「未完了感」
を残さないようにします。できたこと、できなかったこと、うまく
いったこと、いかなかったこと、すべて、事実は事実として認める。
そして、次の仕事に生かせるものは何であるかを整理します

特にコーチを必要としないと答えている人でも、自分自身のキャリ
アや成長に関しては、コーチしてもらいたいと思っています

正しい答えを要求し続けると、創造性はどんどん萎縮してしまいま
す。もし、部下の創造性を引き出そうと思うのであれば、「イエス」
を要求しないこと。使えそうもないアイデアを一〇〇〇は聞く覚悟
がいります

<アクノレッジメント>では、うまくいっていること、これからう
まくいきそうなことを部下がやったとき、そのことを指摘します。
ほめるのではなく、事実を事実として伝えます

わたしたちは、自分のことについて知っている、理解してくれてい
る人がいることで、そこに自分の<居場所>を持つことができます

仕事の出来不出来とはまた別に、いっしょに仕事をしている仲間と
して承認する

遠まわしな言い方ではなく、直接、毅然と要望する上司を部下は尊
敬し、信頼します

自分のリソースにアクセスし、それを表現できるようになることで、
人は有能になります

人間は、もともと「モデル」をまねることによって、スキルや態度
を学ぶことを得意としています

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『3分間コーチ』伊藤守・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4887596251
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◆目次◆

はじめに
第1章 この三分間が組織を変える!
第2章 その瞬間をつかまえる
第3章 そこに、その<場所>をつくる
第4章 これについてコーチする
第5章 コーチ型マネジャーの時代
あとがき

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