2008年2月2日

『働く理由』戸田智弘・著

【名言に学ぶ仕事論】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4887595654

本日の一冊は、ライター&キャリアカウンセラーの戸田智弘さんが、
古今東西の名言から、働くヒントを探し、紹介したベストセラー。

ユニークなのは、戦国武将や作家、スポーツ選手など、そのバリエ
ーションが広く、さらには引用元にブログまでが含まれているという点。

まさに仕事に役立つ言葉ならなりふり構わず引っ張り出してきてお
り、それが本書の特徴につながっています。

たくさんのヒントが散りばめられた一冊ですが、仕事に対する理想
と現実のバランスがじつにいい。

「好かぬ事ばかりして、苦を見て暮らすのは愚かな事なり」と『新
篇 葉隠』からの引用があったかと思えば、「問題は妥協しても理
想を捨てないこと(板倉聖宣)」と続く。

また、「仕事が楽しいのは、お客様のニーズにさえ合っていれば、
いくらでも自分のやりたいようにできるからだ」「ポイントは、人
がしている仕事を見るのではなく、仕事をしている人を見ること」
など、仕事選びのヒントもかなり盛り込まれています。

20代の頃は、とかく職業選択に悩み、目の前の仕事の退屈さに押し
つぶされそうになるものですが、そんな時こそ本書を手にとっても
らいたい。

きっと生きるヒントが見つかることと思います。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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人間の一生は誠にわずかの事なり。好いた事をして暮らすべきなり。
夢の間の世の中に好かぬ事ばかりして、苦を見て暮らすのは愚かな
事なり(山本常朝)

好きと相性って何が違うのだろうか? それは「好き」や「嫌い」
は頭で考えることであるのに対して、「自分に合う」「合わない」
は肌で感じることという点だ

多くの若者を見ていると、「妥協したくない」ことが先行して、
少し困難にでくわすとすぐに理想を捨ててしまうことが多いようです。
理想を捨ててしまえば妥協もなにもなくなってしまいます。
問題は妥協しても理想を捨てないことなのです(板倉聖宣)

あんまり今の自分のやりたいことに凝り固まってしまうと、自分も
まだ知らない、本当の自分のやりたいことを、見のがしてしまう
(玄田有史)

自分のやりたいことと、お客様のやってほしいことは、まず一致し
ないと考えたほうがいい。私も、やりたいことがあって起業したわ
けではなく、やりたいようにやりたくて起業した。(中略)今、猛
烈に仕事が楽しいのは、お客様のニーズにさえ合っていれば、いく
らでも自分のやりたいようにできるからだ(木村志義)

ポイントは、人がしている仕事を見るのではなく、仕事をしている
人を見ることだ

勇気、希望、忍耐。この三つを抱きつづけたやつだけが、自分の山
を上りきれる。どれひとつが欠けても事は成就せんぞ(宮本輝)

生きるとは選択することだ。選択しないことは、実は自分の人生を
生きていないということ

人生は見たり、聞いたり、試したりの三つの知恵でまとまっている
が、世の中の技術者たちは見たり聞いたりばかりで一番重要な”試
したり”をほとんどしない(本田宗一郎)

自分はこういう生き方だけはしたくない。この方が、具体的な答え
を、はるかに出しやすい(色川武大)

95%の仕事を完璧にこなせた人間だけが、その次の5%の仕事に進める

自分のまわりをどういう人間で固めるか、言い換えれば、どういう
人間と一緒に仕事をするかは非常に大事だ

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『働く理由』戸田智弘・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4887595654
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◆目次◆

はじめに
1.「好き」を仕事にする
2.「好き」と「相性」
3.「やりたいこと」って何だ?
4.20代はいろいろ試してみる
5.偶然を創りだす
6.「やりたくないこと」を考える
7.会社を辞めたい
8.急がば、回れ
9.夢をかなえる
10.才能って何?
11.日本人の生き方
12.何のために働くのか?
13.人生の標準モデルが消えた
14.21世紀の仕事論

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