『なぜマッキンゼーの人は年俸1億円でも辞めるのか?』 田中裕輔・著 Vol.2895


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【マッキンゼーの秘密?】
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高額な報酬で知られる外資系の世界。

なかでも金融とコンサルは、特に年俸が高いことで、就活生にも根強い人気があります。

しかし不思議なのは、そんな高額な年俸にもかかわらず、マッキンゼーやボストン・コンサルティング・グループなどのトップコンサルティングファームを辞めて独立する人が、かなりの割合でいること。

実力主義の職場で通用しなくて独立するならわかるのですが、優秀な人でも辞めるのがなぜなのか、これまでずっとわからずにいました。

そんなところに、こんなタイトルが登場。

『なぜマッキンゼーの人は年俸1億円でも辞めるのか?』

…まあ、買わないわけにはいきませんよね(笑)。

ということで読み始めてみたのですが、ちょっと前述の理由を理解するのには、イマジネーションが必要です。

著者は、かつてマッキンゼーで史上最年少マネージャーとなった人物ですが、お約束通り、MBA取得後に起業しています。(靴のネット通販No.2・ロコンドの代表)

本書のなかで著者が説くのは、マッキンゼーで学んだ「インパクト志向」。

報酬ではなく、売上でもなく、社会に与えた「インパクト」を狙って事を起こす。

そんなマッキンゼーマインドが、書かれているのです。

本全体としては、前半に著者のマッキンゼー就職の話があり、入ってから学んだことがあり、MBA留学の話がありと、体験談に寄っています。

読みどころは後半のノウハウ部分ですが、ここは経営学を学んだ人なら、既知のことが多いかもしれません。

とはいえ、これから外資系コンサルティング会社に就職したい方、留学を含めキャリア構築したい方には、参考になる内容。

20代の方がキャリアを考えるヒントとしては、読んでみてもいいのではないでしょうか。

ぜひチェックしてみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「お客さんの立場になって考えてみろよ。例えばベッドだったらあの町役場で借りたら確かに安いけど、いちいち借りて運んで最後は返さないといけないだろ。だから『うちは既に場所取りしちゃってるんで、そのまま使ってもらって良いですよ! 後片付けも何もいらないですし』って言えば、お客さんも『だったら1000円でいいかも』って思うんだよ」(海の家のトップセールス、杉本君から学んだこと)

「良い経営コンサルタントになるのならば中途入社」という指摘は正しいと思う

去年のバッティングフォームと今年のそれとをビデオで比較し、何が違うのかを指摘する。これはマッキンゼーのファクトベース・コンサルティングの世界である。ここまでは新卒・中途入社だろうが関係ない。しかしなぜバッティングフォームが変わってしまったのか、どんなことに留意すれば元に戻るのか。ここにはファクトには現れない心理的な要素なども存在する。この領域はファクトベース・コンサルティングには限界がある

もし生きる道が「スーパー経営コンサルタント」ではなく事業会社でのリーダーや起業なのであれば、僕は絶対に新卒で経営コンサルティング・ファームに入社するべきだと思う

「僕達は常に『イシューを解く』ために分析をするのであって、その目的が不明確なままやる分析はバリュー(価値)無いんだよ」(マネージャーOさんの言葉)

マッキンゼーにおいては、全ての思考のステップは「空雨傘」であれ、と叩き込まれる。空とは「ファクト」である(中略)雨とは「意味合い」である(中略)傘とは「打ち手」である(中略)「ファクト→意味合い→打ち手」の論理的なステップを踏むのが、マッキンゼーでは常々、求められる

◆フィードバックを」与える時に守るべき「三つのルール」
1.最初に「強み」から挙げること
2.欠点をそのまま「欠点」とか「弱み」というのではなく、 「ディベロップメント・ニーズ(成長すべきところ)」と表現すること
3.「できないことではなく、精一杯手を伸ばせば届きそうなポイント」をフィードバックすること

何を解かないといけないのか。「答え」を考えるのではなく「問題」を考える。これが全ての問題解決の出発点である

イシューを解く前に考えるのは、イシューを分解すること

目標は売上ではなくてインパクト

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『なぜマッキンゼーの人は年俸1億円でも辞めるのか?』田中裕輔・著 東洋経済新報社
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◆目次◆

序 章 なぜ今、マッキンゼーを書こうと思ったか
第1章 「戦略」との出会い
第2章 士官訓練校マッキンゼー
第3章 イシューからはじめよ
第4章 インパクト志向
第5章 大海に出て自分を見つめ直す
第6章 卒業

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