2012年6月25日
『ライフ・イズ・ベジタブル』高島宏平・著 Vol.2896
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【起業家必読!の創業物語】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/453216821X
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起業を目指している方は、みなさんそうだと思いますが、土井も10代後半から20代後半にかけて、「起業」と名のつくものは片っ端から買って読んでいました。
そして、読んだ結果は、おそらくみなさんと同じ。
そう「何も役立たない」のです。
起業本を読む理由は、おそらくみなさん同じ。
・どうすれば成功できるか
・サラリーマンのうち、何をしておけばいいか
・どうすればリスクを最小にできるか
といった話を知りたいから。
もちろん、これらの要素について語った本もあります。読むことで、最悪の事態を防ぐこともできるでしょう。
でも、やっぱり状況は人によって異なりますし、採るべき戦略も違います。
だからこそ、起業本は「役立たない」のです。
しかし、何も正解がないことに気づき、それでも挑みたい人がいれば、その人には起業家としての素養があるはず。
起業本とは、いわば踏絵のようなものなのかもしれません。
本日ご紹介するのは、野菜のネット通販で知られるオイシックス創業者の高島宏平さんによる起業物語。
著者がいかにしてリーダーシップに目覚めたか、なぜマッキンゼーを辞めて起業したのか、いかにして倒産の危機を乗り越え、成功したのかが、エピソード主体でまとめられています。
起業の心構えとして参考になったのは、「どんな知識の習得よりも仲間づくりの方が大切」という視点、そしてお菓子やテーマソングを使うことで「ピンチを100倍楽しむ方法」。
仲間と一緒に楽しくピンチを乗り越え、結果として関係者と喜び合う著者のスタイルは、じつに清々しく、読んでいて気持ちが前向きになります。
こんなに晴れ晴れとした気持ちになったのは、先日上場承認されたエニグモの創業者が書いた『謎の会社、世界を変える。』を読んだ時以来です。
※参考:『謎の会社、世界を変える。』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4903908054
起業本特有の清々しさを体感したい方は、ぜひ読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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行き先は言わない。その方が楽しい。
──映画『ライフ・イズ・ビューティフル』より
そうだ。自分の生活から「落ち込む」時間をカットしよう
それまで、商品の買い付けは、お金さえ払えば何でも買えると思っていた。けれども、素人が突然行って「欲しいからください」と言ったところで、こだわりを持って作っている生産者さ
んからはそう簡単には売ってもらえない。お金の問題ではない。売る側が取引に納得する、という前提がまず必要なのだった
「そんなにうちの野菜が良いって言うなら、畑の土を食ってみな」僕は心を決めた。郷に入りては、郷に従え、というものだろう。(中略)
その後、待ち望んでいたひと言が聞けた。
「……兄ちゃん、覚悟あるね。うちの野菜、分けてやっていいよ」
僕は謹慎処分を喰らいながらも、その両親の対応を見ていて少し嬉しかった。高校生である自分を、保護すべき対象としてではなく、意思を持った一人の人間として扱ってくれている。そう思うと、誇らしい気がしたのを今も覚えている
僕たちの考える大成功とは、自分たちの力で、世の中に、唯一無二の、大きなインパクトを与えるようなビジネスを実現すること
将来起業を目指す学生さんに「起業を成功させるために学生のうちにやっておくべきことはなんでしょうか?」と聞かれることが多い。私は迷わず「仲間づくり」と答えている
目の前の状況を俯瞰して、解くべき問題を明確に設定し、その問題を細分化して小さな問題にしていく。つまり、目の前にある大問題を、小問題にするのである
「そちらのレシピをデータベース化して、ネット上で見られるシステムを無償で作るので、その代わり、僕たちにそのレシピを自由に使わせてもらえませんか?」と申し出た。シダックスさんは、「本当? 君たちデータベース化できるの? ぜひお願いしたいよ」ということだった
生産者と消費者との間には、「食」の常識にギャップがある。この、生産地と消費地とのギャップがビジネスチャンスになる
「トロなす」のように、同じ商品であっても、ネーミングの出来不出来で、売れ行きは驚くほど変わる
起きている時間のうち、夢中になっている時間の率、すなわち「夢中時間率」を最大にするような、そんな生き方を僕は意識している
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『ライフ・イズ・ベジタブル』高島宏平・著 日本経済新聞出版社
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◆目次◆
はじめに 成功物語は書けないので、夢中物語を書きます
prologue
stage_1 学生時代
子どもの頃、夢中になったことを思い出す
stage_2 はじめての起業
一緒に夢中になれる仲間を見つける
stage_3 会社勤め
いったん社会に出て学ぶ
stage_4 開店準備
いよいよ本気の夢中を始める
stage_5 Oisix開店
逆境こそ、楽しむ
stage_6 危機
最大の危機も楽しむ
stage_7 成長
小さな成功を重ねる
stage_8 震災、その後
できることを、全部やる
final_stage で、全部楽しむ
epilogue
あとがき
おまけ1 旬の野菜・果物マップ
おまけ2 企業理念(Oisism)
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