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『スタートアップ!』リード・ホフマン、ベン・カスノーカ・著 Vol.2882


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【これぞシリコンバレー流】
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先日読んだ、『反・学歴の成功法則』という本に、高卒だった著者が、手紙を書いて外銀に内定をした話が書かれていました。

※参考:『反・学歴の成功法則』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4766785258

応募資格に「短卒以上」と書かれていたのに、大事なのは銀行の業務経験だと思い直し、必要のない手紙を書き、採用されたのです。

現在は、大企業であってもリストラされる時代、昨日までもてはやされた資格や技能、学歴も陳腐化する時代です。

では、そんな時代にどうやってキャリアを築けば良いのか?

ベストセラー『10年後に食える仕事食えない仕事』で守りを固めた人たちも、本当は守っているだけでは安心できないのではないか? とうすうす勘付いているはずです。

※参考:『10年後に食える仕事食えない仕事』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492261036

そう、不確実な時代のキャリアに必要なのは、「起業家精神」なのです。

そのことを説くのが、本日ご紹介する、リンクトイン共同創業者リード・ホフマンの『スタートアップ!』。

※参考:『スタートアップ!』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822249107

ありがちな起業本かと思ったら、とんでもない。万人が必要とするキャリアの本でした。

ちなみに説明すると、リード・ホフマンはリンクトインの共同創業者(兼会長)を務めるだけでなく、フェイスブックやジンガなど、100社を超えるテクノロジー企業に早い段階から投資を行っている人物。

おまけにご存じのように、リンクトインはキャリア専門のSNSということもあって、個人のキャリアにも詳しいのです。

そんなホフマンが書いたキャリア本が、面白くないはずがない。

難しい理論は一切なし。

自己啓発書のような高揚感と、キャリア・起業で成功するためのヒント、そして成功者の実例が満載された、実践の書なのです。

時流が変わった時、プランAからプランBに移行するアイデア力、最悪の場合に備えてプランZを用意する抜け目なさ…。

シリコンバレーで育った多くの起業家は、これらの資質を備えていたために、冴えない事業を世界的大事業に育て上げることができました。

また、起業家にはならなくとも、企業から企業へと渡り歩いて、大事業に関わるきっかけを手に入れた人物もたくさんいます。

本書には、こんなシリコンバレーの傑物たちが数多く登場し、われわれにキャリアのヒントを与えてくれます。

表紙とタイトルに騙されることなかれ。

あなたのキャリアを加速させるために、ぜひ読んでおきたい必読の書です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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テクノロジーは新しい職種も生むが、たいていは失業数を埋め合わせるほどではないし、新しい職種はふつう、以前の職種とは違った、より高度な技能を必要とする

起業家にとって、「完成した」は禁句である。彼らは、偉大なる企業は進化を怠らないことを心得ている。誰もがこの「完成した」を禁句にすべきだろう。わたしたちはみんな、いわば未完成品なのだ

ドゥ・サムシングのCEO(最高経営責任者)ナンシー・ルブリンのいう「前例がない、かけがえがない、より速い、よりよい、あるいはより安い」に当てはまらないかぎり、誰からも注目されないだろう

あなたの強みは絶えず変化する3つのもの、つまり、資産、大志(あるいは理念)、市場環境の相互作用によって決まる

キャリアの転換を図るには、給料がないとせいぜい1、2カ月しか持ちこたえられない人よりも、半年から1年くらいは生活できる人のほうが、選択肢が広い

アイデンティティは発見するようなものではない。行動や経験をとおして生まれてくるのだ

「市場が存在しなければ、どれだけ賢くても振り向かれない」(マーク・アンドリーセン)

市場環境を逆風ではなく追い風にすることが、職業人生で大きな成功を収めるカギである

「成長著しい分野に行くことだ。急成長するところにはチャンスがあふれているからね」(エリック・シュミット)

「要経験」の仕事に応募するには、そもそもどうやって経験を積めばよいのだろう? わたしが思いついた打開策は、本来業務のかたわら無給でその職務を買って出るというものだ

最高のプランBは、いまやっていることと強く関係している

「幸運にめぐり合う最善の方法は、さまざまな出来事を起こすこと」(ボー・ピーボディ)

短期のリスクは長期の安定性を高める

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『スタートアップ!』リード・ホフマン、ベン・カスノーカ・著 日経BP社
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◆目次◆

日本語版まえがき 伊藤穣一
第1章 人はみな起業家
第2章 競争するうえでの強みを培う
第3章 順応へのプラン
第4章 持つべきは人脈
第5章 飛躍への戦略
第6章 賢くリスクをとる
第7章 人脈は知識の泉

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