2010年9月20日
【オグルヴィの名著が復刊!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/490321219X
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9月末に買うべき本は、2冊あります。
ひとつは、村上春樹のインタビュー集『夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです』。
※参考:『夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163731008
もうひとつは、30年前に書かれた伝説の名著、デイヴィッド・オグルヴィの『「売る」広告』(本日の一冊)です。
本日の一冊は、「現代広告の父」と呼ばれたデイヴィッド・オグルヴィによる、広告および広告ビジネスに関するバイブル書。
往年の名広告やテレビCMなど、図版を250点以上掲載し、それらを眺めながらオグルヴィの広告ノウハウが学べる、唯一の書です。
もちろん、30年前に書かれたものであるため、なかには古くなった情報も含まれています。
しかしながら、オグルヴィの言葉のセンスと、行間からにじみ出るプロフェッショナル精神、そして不朽のコピー原則が学びたい方には、これ以上のテキストはないはずです。
クリエイティブな仕事をする方にはもちろん、彼らを束ねてマネジメントする経営者にも、おすすめの一冊。
個人的には、大興奮しながら読みました。
ぜひ読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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私は広告をエンターテインメントや芸術の一種だとは思わない。広告とはあくまで情報メディアだ。また自分の書いた広告を「クリエイティブ」だなどと言われたくもない。そうではなく、あまりに面白くて「その商品を買わずにはいられない」と思ってもらいたい。古代ギリシャの雄弁家アイスキネスが演説すると、人々は「なんと話がうまい人だ」と感心したが、同じく雄弁家で政治家でもあったデモステネスが演説すると、誰もが「フィリップ王を倒せ」と叫んだと言う
消費者は今でも、広告が「儲かる」「キレイになる」「ヘルシー」「痛みが消える」「社会的地位」など何らかの得があると約束する商品を買う。世界中どこでもだ
今も昔も広告界の二流以下の片隅には、愚か者どもが巣食ってきた。彼らは風変わりなユーモアやエキセントリックなアートディレクションを商売道具にし、リサーチを侮り、自らを天才と称してはばからない
商品について知れば知るほど、それを売るためのビッグアイデアを思いつく確率が高まる
どんなときにもできるかぎり、商品自体を広告のヒーローにすること。もし自分が担当させられたのが冴えない商品だと思うなら、知っておいてほしいことがある。冴えない商品などどこにもない。冴えないのはコピーライターの方だ
もし運よくよい広告を書けたら、効果を失うまで繰り返すことだ
広告に目を留める人の数は、同じ雑誌に数回掲載されたくらいでは落ち込まないことが、リサーチによって確認されている
私は初めて制作した広告に女性のヌードを使った。しかしこれは失敗だった。セクシーだったからではない。商品とまったく関係なかったからだ―何しろ、売るべきは調理用レンジだったのだから
偉大なリーダーは自分の仕事に狂ったように打ち込む。万人に愛されたいなどという、人を骨抜きにするような望みを持たない。人が支持しない決断を下すガッツがある。役立たずをクビにするガッツもだ
その社の価値観が自分とはまったく相容れないと思ったらクライアントにしないこと
犬を飼っているのに自分で吠えるようなことをしてはいけません。どんな愚か者でもダメな広告は書けますが、天才でもなければよい広告に手を入れずにおくことは難しいものです
映画ファンは異性の俳優よりも同性の俳優に対してより関心を持つ傾向がある。ファンは映画スターに「自己投影」したいのだ。同じことが広告にも言える。女性の写真を使った広告は、男性の関心を惹かない
敗北を認め、損を切り詰め、前進を続けるのが勇気ある人間の印だ。時間、頭脳、広告費のすべてを、成功している製品に集中すること
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『「売る」広告』デイヴィッド・オグルヴィ・著 海と月社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/490321219X
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◆目次◆
1.「フィリッポス王を倒せ!」
2.売れる広告をつくるには
3.広告界の仕事とは
4.広告会社の経営について
5.クライアントを獲得する秘訣
6.広告会社を探しているクライアントへの公開状
7.印刷媒体広告で成功する方法
8.売れるテレビCMの鉄則
9.企業広告のポイント
10.海外旅行の広告で効果を生むには
11.B2B広告で気をつけること
12.ダイレクトメール:わが初恋にして秘密兵器
13.よい公共広告の条件
14.P&Gと渡り合う
15.リサーチに起こせる18の奇跡
16.マーケティングについて私が知っている少しのこと
17.アメリカの広告は今でも世界一か?
18.現代広告を生んだ6人の巨人
19.広告の何が問題か
20.13の変化予測
推薦図書
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2010年9月19日
【感動しました。】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478013225
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昔、メンターにこんなことを言われたことがあります。
「メディアの仕事は、光の当たらないところに光を当てることだよ」
それまでメディアに対する偏見を持っていた土井は、この言葉を聞いて、メディアの持つ潜在力と社会的意義を感じ、業界のために働きたいと思うに至りました。
書籍の世界でも、土井がお付き合いしている編集者は、こういうスピリッツを持った方ばかり。
なかでも、毎回感心させられるのは、ダイヤモンド社のヒットメーカー、寺田さんです。
1年で駅弁売上を5000万アップさせたパート主婦、日本記録量産の新走法「ポン・ピュン・ラン」など、よくこんなマニアックなものを見つけてくるなあと、嫉妬心すら感じてしまいます。
そんな寺田さんが今回目をつけたのが、仙台の山奥にある、秋保の小さなスーパー「主婦の店・さいち」。
わずか80坪の過疎地のスーパーながら、1日平均5000個、土日祝日には1万個、お彼岸の中日には2万個のおはぎを売るという、この店に、イトーヨーカ堂創業者の伊藤雅俊氏はじめ、全国600社超から視察研修依頼が殺到しているというのです。
どんなに原材料が上がっても値上げしない、当日中に食べないお客様には売らない、チラシを一切入れないという常識外れの商売スタイル。
にもかかわらずお客様が殺到しているのはなぜか。興味を持って読み進めて行くうちに、すっかり引き込まれてしまいました。
お客様の満足と安全、従業員の成長に対する責任、そして取引先に対する誠意…。
著者の経営にかける情熱が伝わってきて、不覚にも感動してしまいました。
『日本でいちばん大切にしたい会社』の坂本光司さん推薦ということで、黙っていても話題になりそうですが、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
※参考:『日本でいちばん大切にしたい会社』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4860632486
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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さいちのお惣菜の原価率は60%。普通のお店よりずっと高いのですが、ロスゼロを実現しているので、40%は利益になります
いまでこそ「甘さ控えめ」が喜ばれますが、当時はまだそんな時代ではありません。それでも専務は、「ひとつ食べたらたくさんではなく、なんとしても2つ食べていただくようなものを」「お腹がすいているときには何個でも食べられるものを」と心に決めていた
専務はお客様にほめられたときは、「この子がつくったんですよ」と言って、そのお惣菜をつくったスタッフをお客様のもとに連れていきます。すると、その従業員はものすごい感動を受けるのです。従業員はお客様のことを頭に浮かべながら、ますます一生懸命にお惣菜をつくります。すると、またお客様がほめてくださる。「人はお客様によって育てられる」。そう確信した原点は、おはぎを始めたときにお客様にほめていただいた、あのときの感動にあるのだと思っています
おはぎはデパートや駅などいろいろなところに出していますから、万一の事故も考えなければいけません。何かあった場合は、たとえ“シロ”でも、検査のために最低3日間営業停止になってしまうからです。おはぎとお惣菜では役所の許認可が違い、おはぎは菓子関係、お惣菜は飲食関係となります。ですから、おはぎとお惣菜の調理場はドアで分離して、それぞれに許可を取っています。お惣菜をがんばることは、仮におはぎに何かあったときのリスク回避にもつながるのです
お新香は、長い物を1本買っても少人数の家庭では余ってしまうので、最初は「ひと切れ10円」で売りました。大根の漬物も長い物だと30センチくらいあるので、10切れずつ入れて100円のパックに。豆腐もひとり暮らしの人に1丁は大きすぎるので、半分とか4分の1に切って、小さな削り節としょうゆを置いておくと、ポンポン売れていきました
お惣菜の「惣」の字には「心」という字が入っています。お惣菜は「心の入ったもの」。お惣菜づくりにおいては、お客様を思う心が第一。心を忘れては絶対にダメなのです。心をこめてつくる。それが正しいことであり、それができるのが正しい従業員です。ですから、「見えない部分を大事にする従業員になってほしい」、私はいつもそう言っています
◆さいちの3つの心
1.どの家庭の味よりも、さらにおいしいこと
2.毎日食べても、飽きがこないこと
3.時間が経っても、そのおいしさが失われないこと
レシピがあると、「レシピどおりにつくって終わり」になってしまい、反省が生まれません。人は反省がなければ成長しないのです
商売はその日一日が終わったときにきちんと振り返ることが重要
私の問屋さんとのおつき合いの原則は、「価格交渉はしない」です。問屋さんに言うのは、「納得のいく商品を、おたくとの信頼関係においてお願いします」ということだけ
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『売れ続ける理由』佐藤啓二・著 ダイヤモンド社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478013225
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◆目次◆
プロローグ 人口4700人の町の小さな店に、なぜ、全国600社超
から視察研修依頼が殺到しているのか?
第1章 瀕死のどん底から、おはぎが1日2万個売れるようになった理由
第2章 同業他社でなく、「家庭の味がライバル」という非常識な商品ルール
第3章 「惣菜をつくる姿勢」をつくれ! さいち式・レシピなしの人づくり
第4章 売上・客数がぐんぐんアップする
門外不出の「アナログ閻魔帳」の秘密
第5章 チラシなしでも、家族の絆があれば、
お客様がひっきりなしに押しかけてくる
エピローグ
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2010年9月18日
【一流選手を育てた叱る技術とは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4166607731
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本日の一冊は、30年間の記者生活を経て、2004年から読売巨人軍の球団代表を務める著者が、監督、コーチ、ベテラン選手たちの「叱る技術」をまとめた一冊。
最近は、ストレス社会のせいか、「叱る」ことが忌み嫌われ、「ほめる」ことばかりがクローズアップされていますが、「叱る」には、「ほめる」にはない、持続的モチベーションの源が含まれています。
それは、ひと言で言うと、「期待」。
土井は、かつて中学校の担任になぐられ、社会人になってからは、セガの上司に怒鳴られ、雑誌の仕事では、編集担当になぐられましたが、彼らをうらんだことは、一度だってありません。
むしろ、期待に応えられない自分に腹が立ち、死に物狂いで頑張った記憶があります。
本書は、プロ野球の現場の話を主体に、監督やコーチは選手をどう叱るべきか、まとめたものですが、それぞれエピソード単位でまとめられているのが心憎い。
ときおり、監督、コーチたちの選手を見つめるあたたかい眼差しにぐっとくる、そんな内容です。
上司としての心構えについても言及されているので、ジャンルは違えど、マネジメントの参考となるに違いありません。
ぜひ、読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「どんな強気に見える選手でも弱いものです。強気と弱気と、すれすれのところで選手は勝負の世界に生きているんですよ」(原辰徳)
<最初に危機感をあおるとか「こういうことをしなさい」といって人が動いた経験はない>(ダイキン工業 井上礼之会長)
若者の可能性はどんな目利きにも計ることができない。だから、ひたむきでありさえすれば、いいかげんな部分やそんな時があってもよいのだ。私たちに必要なものは、山口のような異能異才、一芸卓越の人材をひとりでも多く受け入れる態勢と育成システムの整備、そして我慢ごころだ。それが組織を強くする
「ボールなんかどこに行ってもいいから、腕を振れ」(東尾修)
ひとは満ち足りた人間と、満足できない人間の二種類に分けられる
選手の闘志に酔っているようでは、監督は務まらない
「人生は他動的である」(中西太)
「コーチの仕事は待つことだ」(内田順三)
一流の選手は、やる気を自分で維持できるような仕組み、活性のシステムを持っていることが多い。システムと言ってもそれほど難しいことではない。例えば、「ああ、もういいや」と思うときに限って、「さて今日もひと踏ん張りだぞ」と言ってくれる親身なコーチや監督を持つことである
見守ってくれる人がなければ、自分の内外に活性の仕組みを自身で築き上げるしかない
上に立つ人間がしてはならないことは、部下の前で愚痴ることと、ため息をつくことだ
落合監督は、抑えの岩瀬仁紀が打たれるたびに、「あいつで負けるならしゃあない」と漏らす。クローザ─を出して負け、平静でいられるはずがないのだが、岩瀬という中日ドラゴンズの功労者に対する期待と気くばりを表現する言葉の技術を持っている
原監督はレストランなどでおいしい料理に出会うと、お店の人に三度、「おいしかったよ」ということにしているという
「上原、おれには弱音を吐いてもいいんだぞ」(原辰徳)
「人間性を深める要素は、満ち足りた幸福の中によりもむしろ逆境の中にある。その逆境の中で人間を失わないのは愛の力なのである」(曽野綾子)
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『こんな言葉で叱られたい』清武英利・著 文藝春秋
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4166607731
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◆目次◆
I 「下を向くな!」
II 「全力でやったものは心に残る」
III 「我々は戦う武士であり、勝負師だ」
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2010年9月17日
【ビジネスマンのためのストレス学】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4047315214
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本日の一冊は、テレビのコメンテーターとしておなじみの精神科医、名越康文さんが、ストレス社会にあっても心軽やかに生きられる、現代人のためのメンタルヘルスを説いた一冊。
昨年12月に発表された厚生労働省のデータによると、抑うつなどの症状が続くうつ病の患者数(躁うつ病を含む)は、何と100万人超。
ビジネスマンにとって、ストレスへの対処法は、ビジネスノウハウ同様に、大切になってきています。
本書によると、「人間は生存本能というか生存の不安に突き動かされているから、より効率化された社会維持システムを提示されると、みんな自然にそれを支持するようになる」。
つまり、現在のストレスフルな状況は、われわれが引き起こしたともいえるわけですが、それで終わったらあまりに悲しすぎます。
本書では、ストレスフルな社会に組み込まれているわれわれが、どう生きればストレスとうまく付き合っていけるのか、処方箋を提示しています。
いくつか例を挙げると、こんな感じです。
・怒らない
・疲れても、自分の基盤を捨ててまで気分転換してはいけない
・幸福は過ぎ去るものとして受け止める
・ストレスを克服するために集中力を高める
・「与えられた仕事」をできるだけクリエイティブにこなす
いずれも、「思わず頑張ってしまう」われわれビジネスマンにとって有効なアドバイスばかり。
ストレスに強い思考を作るために、ぜひ読んでおきたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「何のために生きるのか」の十分な答えを、現代人は持ち合わせていない
人間は生存本能というか生存の不安に突き動かされているから、より効率化された社会維持システムを提示されると、みんな自然にそれを支持するようになる
「自分は損している」という怒りを感じた時、それを批判的な言動として意思表示したら、相手との良い関係が途端に崩れてしまいますよね。それを理解している人は、ネガティブな感情を自分の中で一生懸命抑え込んだり、修復しようとしたりする。しかしそこで、ものすごいエネルギーをロスしてしまうわけです
小さな合理性ではなく、大きな合理性に向かうこと。大きな合理性というのは、日常のミニマムなレベルで見ると、実は得てして、不合理な姿をしている
人間にとって、どこかに所属していて社会の一員であるとか、自分が毎朝行く当てがあるとかって、すごく大切な“担保”、もっと言うと“基盤”そのものなんですね。それが少なからず脅かされることになってしまうので、気分転換にどこかへ行くという発想は、今の世の中ではそれ自体がストレスを伴う課題になってしまう面がある
「幸福は絶対に過ぎ去るもの」なんですよ。それを覚悟しておかないと、一度つかんだ幸福に固執するあまり、「あぁ、あの時は楽しかったのに……」というマイナスの感情に変化してしまう
ストレスから逃れるための本当に効果的な方法は、おそらく集中力を高める訓練以外にはない
僕が臨床的にみて確信するのは、人間が最もエネルギーを浪費するのは感情的になった時だということです。「感情的になる」ことは、要するに「怒りの感情を持ってしまう」こと
規則正しい快眠を続けられる人は、うつになりにくい資質の持ち主もっと本質的な意味で「こだわり」を持っている人は、固定観念に囚われるというよりは、むしろ興味のあることを常に追求したり、探求したりしている人のことを言う
「やりたい仕事」ではなくて、「与えられた仕事」をできるだけクリエイティブにこなそうとする姿勢を持つこと
「貢献感」は人が生きていく上でとても重要
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『心がフッと軽くなる「瞬間の心理学」』名越康文・著 角川SSコミュニケーションズ
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4047315214
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◆目次◆
第一章 閉塞感が増す時代の「今を生きる力」
第二章 心が弱っていると思った時、うつに向かわないために
第三章 人にとって働くこと、生きがいとは
第四章 せちがらい社会を生き抜くために
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2010年9月16日
【4コマ漫画でビジネス書を…?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4887598459
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本日の一冊は、4コマ漫画でビジネス書を書評するという、一風変わった試みで「2009アルファブロガ─・アワード」にもノミネートされた「女子勉」の管理人、山田玲子さんによる処女作。
著者がセレクトした50冊のエッセンスをまとめ、
1.4コマ漫画
2.本文
3.付箋ポイント(抜粋)
4.オススメアクション
といった形で、一冊の内容をコンパクトにまとめ、説明しています。
紹介されているのは、『「1日30分」を続けなさい!』や、『チーズはどこへ消えた?』『「原因」と「結果」の法則』、『非常識な成功法則』、『奇跡のリンゴ』といった、軽めの自己啓発書と話題書。
これらに加え、若干ですが、戦略本や問題解決本が含まれています。
4コマ漫画で書評、という試み自体は非常に面白いのですが、正直、本のセレクトに関しては、もっと読み応えのあるものを期待したいところ。
ビジネス書ガイドブックの新しい形を提案した、という意味では、価値のある一冊ではないでしょうか。
本作りにたずさわる方、書評家の方々は、ぜひチェックしてみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「この本のここがおかしい、あそこがおかしい」と言いながら読んでいる人は、本からの学びも少ない
◆『「1日30分」を続けなさい!』
「私たちは数年前の過去の蓄積で、現在の収入を得ている」(抜粋)
◆著者の尊敬する方が教えてくれた言葉
「満杯のコップに水を入れようとすると、水がコップに入る前に溢
れてしまうでしょう? これは人でも同じなんだよ。新しいことを
始めたかったり、新しい人との出会いを手に入れたいのなら、まず
先に捨てることが大事なんだ」
◆『EQこころの知能指数』
怒りっぽい自分を改善するために有効なのが、「今自分が感じてい
るのは怒りである」と認識すること
◆『非常識な成功法則』
「やりたくないこと」を明確化する前に、「やりたいこと」を目標
としてしまうと悲劇だ。なぜなら「やりたいこと」のなかには、
「やりたくないこと」が含まれているからである(抜粋)
◆『さあ、才能に目覚めよう』
自分の才能を見つけるには、無意識時の反応と、「切望」「習得の
速さ」「満足感」が手がかり
◆『ワンランク上の問題解決の技術[実践編]』
世の中のあらゆる製品、サービス、ビジネス、組織などには、必ず
ファンクション(機能)があります(抜粋)
「それは何のため?」「それは誰のため?」(抜粋)
◆『ブルー・オーシャン戦略』
ブルー・オーシャンを生み出すには、「取り除く」「増やす」「減
らす」「付け加える」の4つのアクションを行うといい
◆『とにかくやってみよう』
真理1 自分が成長しつづけるかぎり、不安はなくならない
真理2 何かをやろうとするとき、不安を追い払う唯一の方法は、
とにかくそれをやってしまうこと(抜粋)
◆『奇跡のリンゴ』
死ぬくらいなら、その前に一回はバカになってやってみたらいい。
同じことを考えた先輩として、ひとつだけわかったことがある。ひ
とつのものに狂えば、いつか必ず答えに巡り合うことができるんだ
よ(抜粋)
◆抜擢される人の人脈力
1.自分にタグをつける
2.コンテンツを作る
3.仲間を広げる
4.自分情報を流通させる
5.チャンスを積極的に取りに行く
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『世界一わかりやすい4コマビジネス書ガイド』山田玲子・著 ディスカヴァー・トゥエンティワン
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4887598459
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◆目次◆
小さいことから変える3冊
心が変わる4冊
考え方が変わる8冊
時間の使い方が変わる6冊
行動が変わる8冊
仕事の取り組み方が変わる5冊
コミュニケーションが変わる9冊
人生が変わる7冊
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2010年9月15日
【部下を本気にするには?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534047517
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本日の一冊は、累計27万部のベストセラー『社会人として大切なことはみんなディズニーランドで教わった』の著者、香取貴信さんによる、6年ぶりの新刊。
※参考:『社会人として大切なことはみんなディズニーランドで教わった』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4769607695
今回のテーマは、リーダーシップとチーム作りで、著者がこれまでに数々のメンターから学んだリーダーシップの極意を、惜し気もなく披露しています。
紹介されている原理・原則は、どこのリーダーシップ本にも書いてある話ですが、著者が自分のいたらなさを開示しているせいか、不思議と心に染み入ります。
「メンバーが背負っているストーリーに目を向けよう」「感動を与えるサービスのやり方は4つある」などもいい話ですが、個人的に気づきを得たのは、「相手に尊敬してもらうためには、まずは自分がたくさんの尊敬する人を持っていること」という言葉。
そういえば最近、自分は忙しすぎてメンターや尊敬する人との関わりが薄くなっていたなあ、と反省させられました。
カジュアルな文体で、かつクセのある文章なので、人によって好き嫌いはあると思いますが、リーダーなら読んでおいて損はないはず。ぜひ一度チェックしてみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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その人の未来を信じて、変わるまで関わる覚悟で接することで、部下(後輩)の本気に火をつけるんじゃないかと思います
可能性のない部下(後輩)もいないし、可能性のないリーダー(先輩)もいない。すべては自分で限界を決めてしまって、可能性に蓋をしているだけ
自分の中にある愛を感じることができれば、素直に相手の成功や喜びに共感することができます
自然の中にあるものは、ぜ?んぶ、まっすぐじゃなくてどっかが曲がってる
僕が考える最幸のチームとは、みんな違ってそれで良くて、ひん曲がってることをお互いに理解しあい、助け合えるチームです
メンバーが背負っているストーリーに目を向けよう
働くことの喜びを実感できるのは、誰かの役に立てたり、誰かにきちんと認めてもらえたりしたとき
尊敬できる人がいると会社に行きたくなる
相手に尊敬してもらうためには、まずは自分がたくさんの尊敬する人を持っていること
自分たちが行うこの仕事がどれくらい素晴らしくて、誰かの役に立ったり、社会に貢献できているのかを話してあげること
すべての子供たちの夢には、必ず周りに輝いている“大人のモデル”がいた
他人は思いどおりになんかなりません。思いどおりになるのは自分だけです
「失敗しないで成功する」なんてありえない
そもそも、他人から可愛がられない人間は伸びない
頼まれごとは試されごと、相手の予測を上回る
「こいつの人生にとってどうか」って考えながら叱る
愛の反対は無関心、無観心、無感心だそうです。関わることもせず、見ることもせず、感じることさえなくなったリーダーの前では、誰も変わることなどできないし、最幸のチームなんてつくれません
給料はもらいたいけど、その分の売上はムリだとしたら、あとはお前の分を稼いでくれている人たちを手伝うしかねぇな!!
◆感動を与えるサービスのやり方は4つある
1.お客さまのことを覚えて差し上げる
2.手間をかけてあげる
3.日々サービスを進化させていく
4.自分の仕事に対してこだわりを持つ、情熱を燃やす
教育は教えることではなく、“応援すること”
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『部下の本気に火をつける情熱のリーダーシップ!』香取貴信・著 日本実業出版社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534047517
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◆目次◆
まえがき―「最幸のチームで仕事をしよう!!」
1章 大切なのは元根本、ひとりひとり違ってそれでいい
2章 リーダーは「尊敬される人」になろう!
3章 後輩の「本気のスイッチ」をONにする!
4章 先輩と後輩は“一生つづく”関係!
5章 「最幸のチーム」の絶対ルール!!
終章 夢がなかったら“応援”すればいいんだ!
おわりに―言えなかった、ありがとう
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2010年9月14日
【ミスを防ぐ脳の使い方とは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/489451821X
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本日の一冊は、最近アマゾンのランキングチェックをしていて、最も気になった一冊。
人間、誰しもミスはあるものですが、最近どうも、送られてくる書類やメールなどに「ミスが多い」気がしているからです。
これを、単純に「最近の若いビジネスマンは不注意だ」とするのは簡単ですが、ひょっとしたら、現在の社会環境に何か問題があるのかもしれない。
そんな意識で読んでみたら、いくつか重要な示唆を得ることができました。
そう、どうやら情報化社会、ストレス社会とミスには、密接な関係がありそうなのです。
本書によると、われわれ人間のワーキングメモリは、おおよそ三枚、多くて四枚。
つまり、「どんな人でも、三?四つの物事しか処理しきれない」そうですが、工夫次第で、記憶を高め、ミスを減らすことができる。
本書には、その具体的な方法が書かれているのです。
用意されたテストを解き、記憶の限界と可能性を実感しながら学ぶため、効果的に学べるのが特徴。
なかでも、記憶力を高めるためのイメージの方法や、復習のタイミング、睡眠のとり方などは、参考になりました。
自らのミスをなくすために、また部下のミスを減らすために、ぜひ導入したい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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使い方を変えることによって、脳のミス、混乱を防ぐことができ、
画期的なアイデアを生み出すことができます
ワーキングメモリは、音韻ループ(音のメモ)、視空間メモバッド(画像のメモ)、エピソードバッファ(動画的なメモ)の三つの種類があります
ある時、知り合いの女性がこんなことを言いました。「今まで言われてうれしかった言葉を全部覚えてます!」彼女がそう言った時、私は、彼女はワーキングメモリの達人だと感心しました。まもなく三〇歳になる彼女は、小さいころから寝る前に必ずある「儀式」をしてきたそうです。布団に入ってから寝る前の一五分間、その日にあった「良いこと」を思い出して一日を振り返るという儀式です
キーワードは「超イメージ」。それから「復習」と「睡眠」
ワーキングメモリを鍛えるための重大な要素は「イメージすること」
一〇個も指示を出すのなら、「脳には残るわけがない」
三つのメンタルグループの平均成績は、それぞれ一〇一点、一四一点、一六五点。実際に実技練習をしたグループよりはるかに好成績だった
使い込むと、前頭葉ではワーキングメモリに関わるドーパミンのD1受容体の密度増も起きます
ストレスにともなって分泌が増すコルチゾールは、新しい記憶を生み出すのに関わる海馬で細胞死を導く
イメージする時は「自分」「相手」「その他」の三つの目線を意識するとイメージが深みを増します
部下が「分かりました」と言った時、「言葉」「静止画」「動画」のどのレベルで分かっているかを観察してみましょう
大きな目標的な指示ではなく、小さな指示であることが重要です
「やめろ!」「ダメだ!」「〇〇するな!」という禁止系は、一回か二回で脳が条件付けされる強烈な学習システム
学習一二時間後に復習すると、記憶定着が高まる
学習から本番までの期間を六で割った答えが、最適な復習タイミングなのです。六〇日後が目標(試験など)なら、今日やったことを一〇日目に復習するのがベスト
何らかの課題をかかえて寝ると、寝ている間にひらめきが促進される
◆ローマン・ルーム法
家の玄関から会社に行く道筋をイメージして、その途中で目印になる「何か」を「覚えたいもの」に重ねていく有名な記憶法
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『一生クビにならない脳』篠原菊紀・著 フォレスト出版
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/489451821X
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◆目次◆
プロローグ ワーキングメモリの力で脳は冴えわたる
第1章 脳の「メモ機能」を強める
第2章 ワーキングメモリを鍛える意味
第3章 自分の脳を「超イメージ」
第4章 相手の「脳内を見る」技術
第5章 脳に「記憶の引き出し」を作る
第6章 ワーキングメモリを鍛える「睡眠」
第7章 脳をダマせば行動は変えられる
第8章 二〇二五年の脳
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2010年9月13日
【マイケル・ルイス20年ぶりのウォール街ノンフィクション】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163730907
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本日の一冊は、『ライアーズ・ポーカー』『マネー・ボール』などの名著で知られる、マイケル・ルイスの待望の新刊。
※参考:『ライアーズ・ポーカー』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4479302832
※参考:『マネー・ボール』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4270100281
それも、20年ぶりにウォール街について書いたということで、がぜん期待が高まります。
テーマとなっている「空売り」は、金融の専門用語で、下げ相場に賭けることを言いますが、本書の主役たちは、まさにこの「空売り」で財を成した人物。
あのサブプライムローン問題のさなかに、暴落で儲けたスティーヴ・アイズマン、マイケル・バーリ、そしてコーンウォール・キャピタルの若者たち。
困難に直面してもなお、信念を貫き通した彼らの姿を見ていると、知性とは肩書ではなく、「知を愛し、そのために事物を疑うこと」であると確信させられます。
また、そのためにどんな組織を作るべきか、という点についても考えさせられるものがありました。
サブプライムローン問題自体が大きくクローズアップされ、かつ関連書も数多く出ていることから、本書の内容も既知のものが多いのが残念ですが、裏舞台を知る上では、刺激的な書物だと思います。
空売りをテーマにした本として、イチオシはこちらです。こちらも併せてぜひ、読んでみてください。
※参考:『世紀の相場師ジェシー・リバモア』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4047913715
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「オッペンハイマーのアナリストとして給料をもらうには、とにかくまっとうに働くことと、周りに気づかれる程度の波風を立てることです。オッペンハイマーには、反体制の気風があります。これが大企業になると、社員はみんな、総意に従うことで給料をもらうんです」(アリス・シュローダー)アイズマンはやがて、波風を立てること、総意に歯向かうことに特別の才能を発揮するようになる
(アイズマンの)妻が言う。「駆け引きとして、無礼にふるまってるわけじゃないんですよ。裏表がないから、無礼になってしまうんです。みんなに変人と思われてることは知ってますけど、本人はそんなふうには思ってません。自分の頭の中で暮らしてる人ですから」
ダニエルの頭に、ふと皮肉な問答が浮かんだ。収入増の望めない貧者に、金持ち気分を味わわせる妙策は? 金利の低いローンを与えること
「持ち分のない住宅は借金付きの借家にすぎない」
オッペンハイマーのセールスマンだったモーゼズの脳裡には、その時代のアイズマンが、売りサイドのアナリストにあるまじきありとあらゆる言動を見せた姿が焼きついている。例えば、トレーディングが行なわれている真っ最中に、トレーディング・フロアの中央にある演壇に上がって全員の注意を促し、「これから挙げる八社の株券は、ただの紙切れになる」と宣言したうえで、八つの社名を口にすると、事実、その全部がやがて倒産した
「借り手ではなく、貸し手のほうに目を光らせるべきですね。借りる側は、自分にとって都合のいい条件なら、いつだって大歓迎です。節度を保てるかどうかは、貸し手しだいで、貸し手が節度を失ったときは、気をつけないといけません」(バーリ)
投資は一個の定石に煎じ詰められるものではないし、ひとつのロールモデルから習得できるものでもない、というのがバーリの考えだった
信じがたい話だ。あの保険会社は、年間数百万ドルの保険料と引き換えに、二百億ドルが一瞬にして消えかねないゆゆしいリスクを引き受けている
AIG・FPという会社には、ゴールドマン・サックスのトレーダーと互角に渡り合えるごく有能な人材を集めるだけの魅力が、ちゃんと備わっていた。ところが、その有能な人物の頭を、商売の機微もろくに心得ない鈍感で癇癪持ちの社長が押さえつけていたのだ
ウォール街がいちばん起こりそうにないと思っていることを探し出して、それが起こるほうに賭けるのが、ウォール街で稼ぐ最善の方法
バーリの顧客、つまり、預けた金をバーリに倍以上にしてもらった人々は、ほとんど何も言わなかった。謝罪も、感謝の言葉もなかった
賢い決断を下す必要がないとしたら、つまり、お粗末な決断をしても金持ちになれるとしたら、どれくらいの数の人間が賢い決断を下そうとするだろう? ウォール街の報奨制度は、全面的に間違っていた。今でも、間違っている
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『世紀の空売り』マイケル・ルイス・著 文藝春秋
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163730907
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◆目次◆
序章 カジノを倒産させる
第一章 そもそもの始まり
第二章 隻眼の相場師
第三章 トリプルBをトリプルAに変える魔術
第四章 格付け機関は張り子の虎である
第五章 ブラック=ショールズ方程式の盲点
第六章 遭遇のラスヴェガス
第七章 偉大なる宝探し
第八章 長い静寂
第九章 沈没する投資銀行
第十章 ノアの方舟から洪水を観る
終章 すべては相関する
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2010年9月12日
【本田健が語る30代の生き方】
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本日の一冊は、本田健さんによるベストセラー『20代にしておきたい17のこと』の待望の30代編。
※参考:『20代にしておきたい17のこと』
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土井はつねづね、著者を直接知っている立場から、「本田健の著作には毒が足りない。本人には毒があるのに」と思っていましたが、この本は、適度に毒が効いて、いい感じです。
希望と絶望の狭間、何か変化を起こすなら最後のチャンスと言われる30代にどう生きるか、著者の見解が歯に衣着せずに書かれています。
「人生の90パーセントは30代で決まる」
「30代で起業した人は成功しやすい」
「35歳を過ぎて、急にお金持ちになる人は少ない」
また、本書では、結婚や両親との関係、子どもとの関係など、30代ならではのトピックも押さえられており、30代の方なら貴重な示唆が得られるはず。
40代への準備をするためにも、ぜひ読んでおきたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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自分の可能性が幻想的に開くのが10代。それを試しながら失望していくのが20代。そして30代は、希望と絶望の狭間にいます。
自分の人生を変えられるのは30代まで―そう考えておくこと
命の誕生を見守り、命を見送るのが30代
役割にはまらないように気をつける
結婚したり、子どもができたりして、親として、夫として、妻としての役割にはまり、自由に生きられなくなるのが30代
どんなすごいプロでも、誰もが最初は素人からスタートしている
成功している人というのは、自分のパターンを突き通すと同時に、違うパターンも、うまく取り込んでいるもの
パターンを変えて、いままでのセルフイメージを壊す
仕事のやり方を変えてみる、お金の受け取り方を変えてみる、投資に挑戦してみる、といったこともパターンを変えるのに役立ちます
35歳を過ぎて、急にお金持ちになる人はあまりいません。成功する人は、20代でその片鱗を見せていますし、30代には、何らかの結果が出ています
30代のときに、「一生食べていける資産を40代でつくれている自信」がなかったら、将来、経済的自由を得るのは難しい
30代にいくら稼いで、いくら使うのかということが、その人のお金の人生を決めます
子どもと一緒にいて、心から楽しいのは、最初の10年です。ちょうど、人生でもっとも忙しい30代と重なる人も多いでしょう
「自分はここで骨を埋めよう」という感覚を持てるものに出合うことができた人はラッキーです。30代でその感覚が持てないと、根なし草のようになって、40代になっても何も積み上がらない人生になります
親と友人になれるのが30代です。元気なうちに、自分が生まれた頃、どんな生活をしていたのか、聞いてみるといいでしょう。きっと、親の違った一面が見られると思います。
なぜ、ダークサイドが30代に出やすいのでしょうか。30代の後半―38、39歳という40歳になる直前に、無意識のうちに絶望を感じるからだと思います
人とのつき合いや新しいことを学ぶのに、お金を惜しんではいけません
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『30代にしておきたい17のこと』本田健・著 大和書房
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4479303014
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◆目次◆
1.「すべてを手に入れることは不可能」だと知る
2.変えられることと、変えられないことの違いを知る
3.自分の勝ち(負け)パターンを知る
4.セルフイメージを定期的にチェックする
5.お金と真剣に向き合う
6.パートナーや子どもを持つかどうか決める
7.自分の居場所を決める
8.両親とお別れしておく
9.年齢の離れた友人を持つ
10.運を味方につける
11.自分の内に潜むダークサイドを癒す
12.メンターから学び、教えを次にまわす
13.人脈を金脈に変える
14.才能のかけ算で勝負する
15.大好きなことを仕事にする
16.人生の目的を知る
17.自分のお葬式の弔辞を書いてみる
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2010年9月11日
【人生が豊かになるノート】
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かつて、ジェームス・ヤングは、名著『アイデアのつくり方』のなかで、こう述べました。
※参考:『アイデアのつくり方』
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「アイデアは、既存の要素の新しい組み合わせ以外の何物でもない」。
インターネットはわれわれの情報「収集」活動と情報「発信」活動を円滑にしましたが、その間にある「組み合わせ」の活動と、仮説・検証は、パソコンでは難しい。
ひらめきを、単なるひらめきで終わらせず、事業化まで進めるためには、仮説・検証を経て、実行に移すための強力なアナログツールが必要なのです。
そのツールの筆頭として現在、注目されているのが、「モレスキン」。
本日の一冊は、その「モレスキン」を、変態なまでに極めた中牟田洋子さんと、ライフハックの研究家、堀正岳さんによる、モレスキン活用術です。
一読して感じたのは、「ノートとは、かくも自由なものなのか」という新鮮な驚き。
本書で紹介されているモレスキンの使い方は、「ページ拡張」から、「絵日記」、「フォトアルバム」、「トラベルノート」まで、じつに多岐にわたり、傍若無人、ボーダレスな内容です。
土井はこれまで、旅の記録は日記に、仕事のアイデアはモレスキンにと、情報を「分散」していたところがありましたが、本書を読んで、すべてを集約しよう、集約できると思うに至りました。
実用面でも参考になりますが、それよりも何よりも、そのマニアックさを評価したい。
どんな世界でも、極めた人の仕事を観るのは、いい勉強になるもの。
そういう意味で、本書はおすすめの一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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私たちの脳はパソコンのように買い替えることはできませんが、たった一つの小さな習慣で、メモリに当たる部分を大幅に拡張することが可能です。その一つの習慣が、一冊のノートを常に持ち歩くことなのです
外からやってきた情報について考え、発想を拓いていくためには、いったんデジタルの世界からアナログの世界に場を移すことが必要
ノートがすでに重要だとわかっている情報を覚えておくために利用するものと考えるなら、「手帳」は未来に向かって開かれた可能性を記録しておくもの
拾った人への報酬を書き込む欄がありますが、金額を書くのが嫌ならば「ランチおごります」という具合に、拾った人が思わず連絡したくなるようなユーモアを織り交ぜた書き込みをするのも一案です
◆モレスキンノート基本の書き込み方
1.日付を必ず入れる
2.拡張ポケットを活用する
3.立ったまま使ってみる
4.ページ番号を入れる
そのときどきの出来事やタスクはもちろん、そのときに何を感じていたかといった「感情」の記憶も再生可能な形で書いておく
「こんなことは書いても意味がない」というハードルを下げる
切り離し可能なロディアメモに走り書きをして、モレスキンノートのメモポケットに入れて管理するのが便利
ラベルシールで画像を取り込む
◆モレスキンノートを活用する3ステップ
1.「ユビキタス・キャプチャー」を習慣にする
2.「毎日レビュー」で利用しやすくする情報を加える
3.「週次レビュー」でノートの情報を永続化する
「アイコン表示」でページの雰囲気を一瞬で伝える
◆開かなくても中身が見えるようにする工夫
1.タブ(インデックスタブでページに触感を与える)
2.小口カラーリング(小口部分にカラーを入れる)
3.切れ込み(ページに切れ込みを入れる)
メモポケットに情報カードを入れて「To Do管理」をする
世界中のフルーツシールが収集されているモレスキンノート
(C)宮良当明
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『モレスキン「伝説のノート」活用術』堀正岳・著、中牟田洋子・著 ダイヤモンド社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478013268
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◆目次◆
はじめに あなたの脳を「拡張」するノート
第1章 なぜ、モレスキンノートが選ばれるのか
第2章 モレスキンノートに人生を入れる
第3章 モレスキンノート「3ステップ活用法」
第4章 モレスキンノート「ビジネス活用術」
第5章 モレスキンノート「生活活用術」
第6章 モレスキンノート「DIYカスタマイズ術」
第7章 モレスキンノートと相性のいい文房具
あとがき
巻末付録 「モレスキンノート一覧」
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