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『心がフッと軽くなる「瞬間の心理学」』名越康文・著 vol.2249


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【ビジネスマンのためのストレス学】
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本日の一冊は、テレビのコメンテーターとしておなじみの精神科医、名越康文さんが、ストレス社会にあっても心軽やかに生きられる、現代人のためのメンタルヘルスを説いた一冊。

昨年12月に発表された厚生労働省のデータによると、抑うつなどの症状が続くうつ病の患者数(躁うつ病を含む)は、何と100万人超。

ビジネスマンにとって、ストレスへの対処法は、ビジネスノウハウ同様に、大切になってきています。

本書によると、「人間は生存本能というか生存の不安に突き動かされているから、より効率化された社会維持システムを提示されると、みんな自然にそれを支持するようになる」。

つまり、現在のストレスフルな状況は、われわれが引き起こしたともいえるわけですが、それで終わったらあまりに悲しすぎます。

本書では、ストレスフルな社会に組み込まれているわれわれが、どう生きればストレスとうまく付き合っていけるのか、処方箋を提示しています。

いくつか例を挙げると、こんな感じです。

・怒らない
・疲れても、自分の基盤を捨ててまで気分転換してはいけない
・幸福は過ぎ去るものとして受け止める
・ストレスを克服するために集中力を高める
・「与えられた仕事」をできるだけクリエイティブにこなす

いずれも、「思わず頑張ってしまう」われわれビジネスマンにとって有効なアドバイスばかり。

ストレスに強い思考を作るために、ぜひ読んでおきたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「何のために生きるのか」の十分な答えを、現代人は持ち合わせていない

人間は生存本能というか生存の不安に突き動かされているから、より効率化された社会維持システムを提示されると、みんな自然にそれを支持するようになる

「自分は損している」という怒りを感じた時、それを批判的な言動として意思表示したら、相手との良い関係が途端に崩れてしまいますよね。それを理解している人は、ネガティブな感情を自分の中で一生懸命抑え込んだり、修復しようとしたりする。しかしそこで、ものすごいエネルギーをロスしてしまうわけです

小さな合理性ではなく、大きな合理性に向かうこと。大きな合理性というのは、日常のミニマムなレベルで見ると、実は得てして、不合理な姿をしている

人間にとって、どこかに所属していて社会の一員であるとか、自分が毎朝行く当てがあるとかって、すごく大切な“担保”、もっと言うと“基盤”そのものなんですね。それが少なからず脅かされることになってしまうので、気分転換にどこかへ行くという発想は、今の世の中ではそれ自体がストレスを伴う課題になってしまう面がある

「幸福は絶対に過ぎ去るもの」なんですよ。それを覚悟しておかないと、一度つかんだ幸福に固執するあまり、「あぁ、あの時は楽しかったのに……」というマイナスの感情に変化してしまう

ストレスから逃れるための本当に効果的な方法は、おそらく集中力を高める訓練以外にはない

僕が臨床的にみて確信するのは、人間が最もエネルギーを浪費するのは感情的になった時だということです。「感情的になる」ことは、要するに「怒りの感情を持ってしまう」こと

規則正しい快眠を続けられる人は、うつになりにくい資質の持ち主もっと本質的な意味で「こだわり」を持っている人は、固定観念に囚われるというよりは、むしろ興味のあることを常に追求したり、探求したりしている人のことを言う

「やりたい仕事」ではなくて、「与えられた仕事」をできるだけクリエイティブにこなそうとする姿勢を持つこと

「貢献感」は人が生きていく上でとても重要

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『心がフッと軽くなる「瞬間の心理学」』名越康文・著 角川SSコミュニケーションズ 
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◆目次◆

第一章 閉塞感が増す時代の「今を生きる力」
第二章 心が弱っていると思った時、うつに向かわないために
第三章 人にとって働くこと、生きがいとは
第四章 せちがらい社会を生き抜くために

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