2008年9月1日
【貯蓄から投資へ」はウソ?】
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本日の一冊は、『ビジネスマンのための「数字力」養成講座』などで大ブレイク中の経営コンサルタント、小宮一慶さんによる注目の新刊。
※参考:『ビジネスマンのための「数字力」養成講座』
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「貯蓄から投資へ」というのが最近のメディアの論調ですが、それに乗せられて破たんしている個人が多いのも事実。
本書は、表も裏も含め、そろそろバランスのとれた金融知識を学びたい、という方におすすめの一冊です。
投資を「守るお金」「攻めるお金」に分類して論じている点や、自分が死んだ場合の「第2のバランスシート」の提案、最近では珍しい住宅取得のすすめなど、斬新な主張が目を引きます。
なかでも、スタグフレーション懸念が高まる今後の日本経済においてどのように資産防衛するか、投資するかという視点は注目です。
本気で投資しようと思ったらこれ一冊では不十分ですが、さまざまな金融商品を俯瞰し、経済の原理をマクロ・ミクロ両面から幅広く論じた本書は、ビジネスパーソンの教養には最適だと思います。
これから資産運用に取り組もうとする人は、ぜひ読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「貯蓄から投資へ」という言葉をこの頃よく聞くようになりましたが、そのような言葉に単純にだまされてはいけません
サブプライム問題の影響で、5・25%あった米国の政策金利は短期間に一気に2%にまで引き下げられました。それがドル安(円高)を呼んだのです
サブプライム問題は私たちに大きな教訓を与えてくれました。それは、「常識」を外れたことは長続きしないということです
リバランスは、景気の変わり目に行なうのが正解
「攻めるお金」を持っている人にとっては、サブプライム後で金融市場が混乱している今が、投資のチャンスかもしれません
長期的に金融資産を大きく増やすには、将来性があって安定的な収益をあげる可能性が高い企業の株式に長期投資するのが一番
多くの日本人が金融リテラシーを持っていない、ということではないのです。むしろ米国に比べても下位層の人は、リスク資産を保有しているのです
損得の分かれ目は、どういう期間の取り方をするかにかかっている
一番良いのは、若いうちから貯蓄の習慣を作ることです
自分が死んだ場合の「第2のバランスシート」も必要
金利を考える際には、物価上昇率(下落率)を加味した「実質金利」を考えなければなりません
各国の金利は、(1)中央銀行が決める政策金利をベースに、さらに(2)資金の需給で決まる
この先、金融政策や景気対策を誤れば、物価上昇と景気後退が同時に起こる「スタグフレーション」になる事態さえ考えられます
自分の人生の基本的な部分を確率論で片づけてはいけない
株式を購入する際には、実際に企業が持っている価値(=生み出すキャッシュフロー)を重視するべきです。株価の過去の推移などは根源的価値とは関係ありません
皆さんが証券会社で株式を買っても企業には1円もお金は入らない
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『お金を知る技術殖やす技術』小宮一慶・著
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◆目次◆
プロローグ 金融が分かれば幸せになれる
第一部 お金を知る技術
第1章 経済の大きな流れをつかむ
第2章 「攻めるお金」と「守るお金」
第3章 「日本人は株嫌い」のウソ
第4章 損得は「時間軸」で見る
第5章 必要なお金をざっくり計算してみよう
第二部 お金を殖やす技術
第6章 「投資の達人」への3ステップ
第7章 まず「金利」を理解して味方につけよう
第8章 「守るお金」はこうして殖やす~預金・国債……
第9章 良い投資信託、悪い投資信託の見分け方
第10章 株式は「気に入った銘柄」を「長期保有」で
エピローグ 「低金利」が日本をダメにする
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