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『スペンド・シフト』ジョン・ガーズマ、マイケル・ダントニオ・著 フィリップ・コトラー・序文 vol.2556 


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【消費が変わった=世界最大のデータベースからわかること】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4833419661
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震災後、売れているのは涼感衣料、ボランティアツアー、中古車、牛丼、結婚指輪、扇風機、LED電球、太陽光発電システムだとか。

日経MJが2011年上期のヒット商品番付を分析したところによると、「今回の番付の鍵を握るのは3つのS、Save(セーブ=救う・省く)、Social(ソーシャル=社会的)、Sympathy(シンパシー=共感)」だったそうです。

高級ブランド離れ、エコ商品の隆盛、つながりを求めるSNSの大流行…。消費行動の急速な変化を受け、企業は迅速な対応を余儀なくされています。

そこで知っておきたいのが、トレンド先進国、アメリカの状況。

2008年のリーマンショック以降、消費が冷え込んだアメリカで、どんな変化が起きているのか、企業はそれにどう対応しているのか。

本日の一冊は、そんな消費トレンドを解説したマーケティング本です。

『スペンド・シフト』は、国際的マーケティング・コミュニケーション企業、ヤング&ルビカムが持つ、世界最大のデータベースを公開した、注目の一冊。

17年にわたりストックしてきた120万人以上におよぶデータベース、BAV(ブランド・アセット・バリュエーター)をもとに、人々の購買行動がどう変化(スペンド・シフト)したかを分析した、マーケター必読の一冊です。

このBAVには、「五〇カ国以上、四万超のブランドのデータが蓄積されており、アメリカだけで一万七〇〇〇人分の購買・社会意識アンケート結果が四半期ごとに加わる」そうで、データからは、消費者の購買意識から、どのブランドが支持されているかまで、はっきりとトレンドが読み取れます。

「富裕層向け」(60%減)「お高くとまった」(41%減)から、親切で思いやりがある(391%増)「親しみのある」(148%増)へのシフト、地域や家族とのつながり、DIY重視の志向など、興味深いトレンドの変化が見えてきます。

なかには、マイクロソフトの方が「誠実さ、リーダーシップ、信頼性、社会的責任感といった項目でアップルよりも三〇%超も高い評価」といった意外なデータや、ダラスで起こった卵の自給自足ブーム(各家庭がニワトリを飼った)など、日本ではあまり聞かない話もあり、読者を飽きさせることがありません。

どんな企業が今、アメリカで支持されているのか、それが消費者のどんな志向によるものなのか、知っておかなければ、企業に明日はないでしょう。

「何を持つか」より「どう生きるか」の時代。

人々の心に訴えかけるビジネスを創るために、ぜひ読んでおきたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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人々が生活を見つめ直し、勤勉、節約、公平、誠実といった大切な理念を取り戻しはじめている

データからは、信頼感が欠けた世の中にあって、むしろブランドの重要性が高まっている様子が浮き彫りになっていた。企業の側から見れば、倫理、社会のつながり、共感、説明責任など、消費者にとって重みが増している価値観を理解し受け入れれば、これまでと違った競争優位を見つけられるということである

<以上、フィリップ・コトラーによる序文>

調査協力者の七八%が、高級品を見せびらかされるのを不快だと感じているが、この感覚は年収一〇万ドル以上の層ではいっそう強い

二〇一〇年初頭にニューヨーク・タイムズが報じた調査結果では、友人や家族と過ごしたり、ガーデニングやパン、お菓子づくりなどの趣味を楽しんだりするのに時間を費やす人が増えているという。ショッピングへの関心が衰える一方、美術館訪問、ピクニック、映画鑑賞といった、家族や友人を誘って楽しめる安上がりなレジャーへの興味が高まっているように見える

地元で稼いだお金は地元で使う

先ごろギャラップが実施した暮らしの満足に関する調査では、「幸せだ」「尊敬されていると感じる」とする回答が最も高かったのは、収入では最下位につける農業従事者だった

全米の図書館利用者数も二〇一〇年には過去最高を記録し、米国議会図書館によればアメリカ人の図書館カード保有率は六八%という未曽有の高水準に達している

アメリカ人の主な関心が「モノを集める」から「知識を蓄える」へと変化している

保存食作りに使うビンなどの売り上げは二〇〇八年に三〇%増を記録

・上質な商品やサービスには上乗せ価格を払ってもよい―85%
・有名ブランドの品を買いたい―24%
・箔づけになるブランドには上乗せ価格を払ってもよい―15%

借金の時代はモノが主役だったが、貯蓄の時代となったいま、世の中を動かすのは意味である。わたしたちは物質主義を捨てて実のあるものを重んじる姿勢を強めている。何を持っているかよりも、わたしたち自身に何がそなわっているかが大切になってきている

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『スペンド・シフト』ジョン・ガーズマ、マイケル・ダントニオ・著 フィリップ・コトラー・序文 プレジデント社
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◆目次◆

序章 「より多く」から「よりよく」へ
第1章 「どん底」というフロンティア
第2章 「モノを集める」から「知識を蓄える」へ
第3章 支出を伴わないステータスシンボル
第4章 ソーシャルメディアという「方法」
第5章 「町内会的」資本主義
第6章 失われた信頼を取り戻す
第7章 ソーシャルメディアが「顔の見える企業」をつくる
第8章 生活を豊かにするイノベーション
終章 危機がビジネス、消費、生き方を変えた

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