2011年7月17日
【早稲田大学ビジネススクールのNo.1講義】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4334036309
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本日の一冊は、早稲田大学ビジネススクールで学生満足度No.1の講義を初公開した一冊。
一連の講義本の流れに便乗した感がありますが、あえて読んでみることにしました。
著者(語り手)は、ローランド・ベルガー会長の遠藤功さん。
計18回の講義で、経営戦略とは何かという基本から、「選択と集中」の考え方、経営代替案の考え方、リーダー/チャレンジャー/ニッチャーの戦略、M&A、リストラクチャリングまで、さまざまなテーマを扱っています。
アドバンテージ・マトリクスや、アンゾフのマトリクス、PPMなど、ビジネススクールで習うツールにも触れていますが、正直、ケーススタディも含めて、学部レベルの内容だと思います。
おそらく想定学習者は、大学で経営や経済を学ばなかった方で、今後管理職を狙う方、といったところでしょうか。
講義+ケーススタディで経営戦略の基本が学べるベーシックな一冊。
初学者の初めての一冊としては、わかりやすくて重宝すると思います。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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企業は設立手続きを行い、登記をすれば誰でもつくることができます。しかし、それだけでは所詮「箱」をつくったにすぎません。経営戦略を練り込み、明らかにすることによって、企業に「魂が宿る」のです
戦略という言葉を最初に使ったのは、アルフレッド・チャンドラーです。彼は一九六二年に出版した『経営戦略と組織』という名著の中で、戦略を「企業の長期的目標と目的の決定、行動指針の採用、目的を達成するために必要な資源配分」と定義しました
企業経営の本質は、「価値創造」にある
ピーター・ドラッカーはその著書『マネジメント』の中で、経営の目的を「顧客の創造」であると定義しました
「価値創造」と「顧客の創造」は表裏一体のものです。顧客を生み出すためには、顧客が認める価値を生み出さなくてはならないからです
持続的な差別化こそ企業の目標
選択肢の中から、自分たちが生み出す「価値を特定」することが必要です。この「価値の特定」こそが経営戦略です
多くの事業は分散型から始まり、特化型へと変化し、さらに規模型、手詰まり型へと移行していきます。「アドバンテージ・マトリクス」に基づいて、自社の事業がどのような特性を持っているのかを見極めることによって、自分たちはどのように競争に挑むべきか、その戦い方が見えてきます。規模と収益性という二軸のみで業界の「ゲームのルール」を把握するというとてもシンプルなコンセプトですが、そこには本質的な示唆が詰まっています
勃興期である「分散型事業」にいち早く目をつけ、それを「規模型事業」へと一気に変えることによって、他社に先がけて新たな成功を手に入れることが可能です
「経営戦略には、三つの代替案しかない」ハーバード・ビジネススクールのマイケル・ポーター教授は、こう言い切っています。「三つの代替案」とは、「コスト・リーダーシップ戦略」「差別化戦略」「集中戦略」の三つです
フォロワーは戦略ではない
規模より収益性を追求する
高級老人ホームの経営も同様です。老後を豊かに、安心して暮らせるサービスを提供することは、セコムにとって必然なのです。このほか、刑務所の運営や介護ロボットの開発、損害を被ってしまった事後のケアを手厚くする損害保険事業など、自らのドメインの中で、多様な事業に挑戦しています
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『経営戦略の教科書』遠藤功・著 光文社
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◆目次◆
はじめに 「戦略論」ではなく、「戦略」を学ぶ
講義1 経営戦略とは何か
講義2 「ゲームのルール」を理解する
講義3 グローバル競争と経営戦略
講義4 「選択と集中」という考え方
講義5 戦略代替案の考え方
講義6 リーダーの戦略
講義7 チャレンジャーの戦略
講義8 ニッチャーの戦略
講義9 経営戦略とは「仮説」にすぎない
講義10 成長と経営戦略
講義11 M&Aと経営戦略
講義12 現場起点で経営戦略を立案する
講義13 起業と経営戦略
講義14 経営戦略の実現性
講義15 破壊と創造
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