2011年1月17日
【祝・映画公開】
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フェイスブック創業者のマーク・ザッカーバーグを取り上げた映画、「ソーシャルネットワーク」がいよいよ公開されましたね。
興行成績は、なんと公開2日間で初登場1位。現地時間16日には、作品賞、監督賞を含むゴールデングローブ賞4部門を受賞したそうです。(新宿ピカデリーにも、急遽作ったと思しき張り紙がしてありました)
土井は既に試写会で観ていますが、起業家の「狂気」を描いた、じつに刺激的な作品だと思います。ぜひ観てみてください。
さて、本日ご紹介するのは、この「フェイスブック」の思想や動向を、フォーチュン誌のテクノロジー担当主任、デビッド・カークパトリックが取材してまとめた一冊。
以前ご紹介した『facebookフェイスブック』と比べると、『facebookフェイスブック』は、どちらかというと起業物語中心、こちらは起業物語+ビジネスのヒント。
※参考:『facebookフェイスブック』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4903853853
優れたノンフィクションであると同時に、取材者の冷静な分析と、ビジネスにおける同サービスの意味・意義が説かれた、読み応えある一冊だと思います。
2011年は、昨年までの閉塞感を乗り越え、新たなアクションを取る時期だと思いますが、このザッカーバーグの成長物語を読むことで、事業への意欲が湧くこと、間違いなしです。
お金ではなく、自らの夢や使命に生きること。
前向きな生き方を志向する人に、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「われわれの会社はガスや水道と同様の公益事業です」
「ぼくは会社を経営したいわけじゃないんです。ぼくにとってビジネスというのは、ぼくの考える目標を達成するための手段に過ぎません」
フェイスブックの独立を維持するために、ザッカーバーグは会社を彼の理想、人格、価値観で染め上げた
ザッカーバーグの3人のルームメイトのひとり、ダスティン・モスコヴィッツは回想する。「彼はあのホワイトボードが大好きだったね。彼はどんなアイデアでも―わかり切ったことでもいちいち図に描いてみないと気がすまないんだ」
彼はある意味、非常に頑固で騒ぎを起こすのが好きな気質だ。何かをする前にいちいち許可を取ることを嫌った
「つくると約束しながら当局がいつまでも『電子版フェイスブック』がつくれなかった理由は、情報の内容に関して法的トラブルが起きるのが心配だったからだ。マークはそれならユーザー自身に自分の情報をアップロードさせればいいじゃないかと思いついたわけだ」(同級生のひとりの回想)
「非常に優れたリーダーというものは、特にスタートアップの場合、どこでノーと言うべきかを知っている。明確なビジョンを描いて全員をそれに向けて鼓舞していくことも重要だ。しかし限界を知っていなければならない。特にプロダクトについては、無謀に手を広げ過ぎないようにすることが、重要だ」(パーカー)
オーカットが行った草の根、クチコミによるキャンペーンは、アメリカよりも、なぜかブラジルの若者の想像力に強く訴えるものがあったようだ。この成功のためにオーカットは、ブラジルあるいはポルトガル語のサービスであるという雰囲気を帯びることになった。逆にアメリカのユーザーは次第に離れていった
「辞めるなんてとんでもない間違いだ。一生後悔するぞ。ザ・フェイスブックはすぐにものすごい会社になるんだ! ビデオサイトなんて掃いて捨てるほどあるじゃないか。しかし、言うことを聞かずにチェンはザ・フェイスブックを去ってビデオ・サービスを立ち上げた。それがユーチューブだった
アンドリーセンはザッカーバーグを「働かない人間がいたら、ためらわず更迭するのはCEOの仕事だ」と励ました
フェイスブックがつくったのは、実質的に友人の情報を「定期購読」する手段だった
プラットフォームをつくることで、一介のソフトウェア会社が自社製品に依存するパートナー群からなるエコシステムの中核となれる
情報共有の手段を改良するだけで人々の人生を変えることができる
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『フェイスブック 若き天才の野望』デビッド・カークパトリック・著 日経BP社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822248372
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◆目次◆
プロローグ
第1章 すべての始まり
第2章 パロアルト
第3章 フェイスブック以前
第4章 2004年、秋
第5章 投資家
第6章 本物の企業へ
第7章 2005年、秋
第8章 CEOの試練
第9章 2006年
第10章 プライバシー
第11章 プラットフォーム
第12章 150億ドル
第13章 金を稼ぐ
第14章 フェイスブックと世界
第15章 世界の仕組みを変える
第16章 フェイスブックの進化
第17章 未来へ
あとがき
謝辞
本書の取材について
訳者あとがき 滑川海彦
解説 小林弘人
参考書籍
参考文献
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