2010年10月11日
【プロが教える会話術】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4198630267
本日の一冊は、テレビ朝日系列のアナウンスコンテストで全国1位の実績を持つアナウンサー&スピーチコンサルタントの三橋泰介さんが、話が「弾む技術」をまとめた一冊。
アナウンサーや研修講師が書いた話し方の本は、正直、食傷気味ですが、本書はモテなかった著者が、どうやって場を盛り上げる話術を磨いたか、という切り口で書かれており、いわゆるスピーチ本とは、ひと味違います。
誰にでもあるパーティや異業種交流会、会食などのシチュエーション。
そこで使える実践的な技術を、テクニックと会話例で紹介した、まさに実践の書なのです。
具体的な内容をいくつかピックアップすると、
・自己紹介の際には、極端な「数字」「固有名詞」「表現」を入れる
・「誕生日、いつでしたっけ?」で話題を広げる
・「ここで問題です!」で心を揺さぶる
・「ダメ出しをください」で上司に支持される
など、使えそうな技術が満載。
読者がビジネスパーソンであれば、「苦手な人、無口な人との会話を盛り上げる」方法や、「グチで盛り上がる4条件」は、知っておくと、大いにプラスになるでしょう。
一見、あざといテクニックの奥に、著者の気配りが感じられる、好感の持てる一冊です。
ビジネスマンの会話の作法として、ぜひ読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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終盤、もうちょっと話したいけど、何を話そうか困る……。そんな時のキラーワードが、「みんなで一緒に写真撮りましょう!」
ぜひ行っていただきたいのが「他己紹介」です。近くの友人や、その場で会った人をティーアップ(持ち上げ)しまくることです
自分の言いたいことを言うためには「言いたいこと(ゴール)から逆算して、質問し、相手に質問させる」ことが大事
ずばり、会話の上手い人は「記憶力が良い」
相手の「細かい、マニアックなエピソードだけ」を暗記して、小出しにしてください
「ここで問題です!」と言われると人は心を揺さぶられます
◆クイズの手法を使う時の注意点
A.簡単に答えられるものはダメ
B.答えが意外なもの
C.みんなが知らないもの
ステップ1 共感
ステップ2 質問
ステップ3 驚愕&ほめ
ステップ4 プレゼント
この4つのステップをぐるぐる回していくだけで会話は回っていきます
笑える話をしようと思ったときに、一番大切な心構えを1つお伝えします。それは、「絶対に、自分が笑ってはいけない」ということです
スピーチ中に2回だけ使える「すべった話を笑いに変えるひと言」をお伝えします。それは、「あ、ここ笑うところですよ」です
◆「2つのK」を聞く、わざとらしくない上手なヨイショ
・苦労(KUROU)
・輝き(KAGAYAKI)
順番としては、必ず「苦労」を聞いたあとに「輝き」を聞いてくださいね
◆エライ人に話しかけられた時の「3Gの法則」
「現場(Genba)」
「世代(Generation)」
「元気に! かつ謙虚に(Genki)」
初めから「負けました! 教えてください!」という低姿勢で臨むことが会話を盛り上げるコツ
人はかなりの割合で「自分の話したいことを相手に聞く」習性があります
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『3秒で盛り上げて30分以上話が弾む会話術』三橋泰介・著 徳間書店
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4198630267
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◆目次◆
PART1 会話は最初のひと言で盛り上げる
PART2 話をどんどん面白くする技術
PART3 誰からでも好かれるためのトークの技
PART4 大勢の場を盛り上げるスピーチの極意
2010年10月10日
【厳しさと思いやりの最強経営】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4806138142
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本日の一冊は、「利益率世界一」「13期連続最高益」を達成した超優良企業、信越化学工業の代表取締役会長、金川千尋さんの経営を、経理・財務担当の常務取締役だった著者がまとめた一冊。
ご本人が書いた『毎日が自分との戦い』も興味深く拝読させていただきましたが、側近が語ることの面白さというのは、やはりあります。
※参考:『毎日が自分との戦い』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532313384
今回の金児氏の著書でいうならば、それは経理・財務がわかっている著者が見た場合の、氏の経営の評価、そして氏の才能が開花した組織内の事情、といったところ。
なぜ信越化学工業が世界一の利益率を実現できるのか、数字を見ることで、販売面、人事面、投資面の真実が見えてきます。
「易きにつくな、狭き門より入れ」という販売の哲学、「他の人がやろうとしない難しいこと」という利益率を上げるための秘訣、さらには投資リスクの取り方まで、凡庸な企業には、決してまねできない考え方、施策が披露されています。
そして、これも側近ならではの内容ですが、部下を思いやる金川氏の感動秘話がとてつもなく良い。
著者が辞めた時の贈り物や、部下が独立起業した時のセリフ、なかでも極めつけは、恩師であり、名経営者だった小田切新太郎元会長が亡くなった時のアイスクリームのエピソード。
これには不覚にも、涙を抑えることができませんでした。
できる経営者とは何か、経営者に求められる人間力とは何か。この本で教えていただいた気がしました。
一流の経営者を目指すすべての人に、おすすめしたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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金川千尋さんは、「一言で言ってどのような方ですか」と、これまで私はいろいろな方から何千回も聞かれました。それに対し私はいつも、「『実行有言』の人です」と答えてきました。経営について、実際に行ったことだけを言う人だからです
自己資本で固定資産を賄う、つまり大きな借金をして設備投資しない(借金を好まない)というのは、今日まで貫かれている金川流最強経営の一つの共通点です
銀行はしばしば土地を担保にするとか、個人財産を担保にするとか言いますが、三〇年以上前に、小田切さんは金川さんの「経営力」を担保にして社運を賭けた決断を実行しました。それが、いまの信越化学をつくりました
「少数精鋭で、過剰な設備投資はしない。が、タイミングを見て果敢に投資する」という方針が、いまに続く金川流世界最強経営の原点
「販売は経営の生命線。易きにつくな、狭き門より入れ」
金川流世界最強経営の中でも、その極意とも言えるキーワードが、金川さんの生み出した「フル生産、フル販売」
他の人がやろうとしない難しいことをやれば、利益は大きくなります
「絶対に嘘を言ってはならないが、『本当のことを言わない』という気遣いがなければ絶対にものは売れない」
「お客さまとの関係は長期的なもの。苦しいときに力を貸してさし上げることが大事」
「予算はないほうが良い」として、「実行計画」と「過去最高益の数値」を大切にします
アメリカで最優先される担保は、まず在庫、そして売掛金です。そうした担保の申し入れを、金川さんは必ず“相手の経営が良い状態のとき”に行なっておきます
担保の売掛金が危なくなったとき、つまり当社のお得意さまの経営が危なくなったとき、良い会社に紹介して合併してもらいます
世界中の多くの企業が中国をはじめとした新興国に投資を進める中で、なぜ金川さんはアメリカを生産拠点と考えたのでしょうか。それは、アメリカが1カントリーリスクが最も低く、2契約をきっちりと守る国だからです
「はじめから人をおかなければ人は少数精鋭に育っていく」
「良い会社とは、正道(フェアウエイ)を歩きながら成長を続ける会社。真正面から戦いながら、売上と利益を上げていく」
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『Mr.金川千尋 世界最強の経営』金児昭・著 中経出版
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4806138142
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◆目次◆
序 章 信越化学、世界最強経営者の素顔
第1章 「フル生産、フル販売」の経営
第2章 すべては市況が教えてくれる
第3章 身体を張って培われた本物の国際経営力
第4章 率先垂範でやってみせる力を温かな心
第5章 少数精鋭経営が世界一の雇用力と利益力を生む
第6章 自分を知り、相手を知る
第7章 経営の正道を行く
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2010年10月9日
【ベトナムで日本人初のカジノオーナーが語る】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894514168
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『一勝九敗』という言葉は、もともとユニクロの柳井正さんによる同名の書がきっかけで広まったもの。
※参考:『一勝九敗』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4104642010
面白いもので、資本主義というのは、たとえ9回負けても、10回目のリターンが10倍、100倍となって返ってくるという性質を持っています。
しかしながら、ほとんどの人は、9回負けることに耐えられないのが現実。
耐える力を養うには、経験や修行も大切ですが、波乱万丈の人物の本を読むのが役に立ちます。
本日の一冊は、4度の無一文から再起し、ベトナムで日本人初のカジノオーナーになった著者が、「最後に勝つ技術」を述べた一冊。
吹雪の石狩平野で宝石を売り歩いた話や、電話を使って売りまくった話など、著者ならではのエピソードと営業ノウハウ、ビジネスノウハウが紹介されている、実践の書です。
読んでいて思ったのは、一度失敗した人がその後、這い上がれなくなってしまうのは、どん底での振る舞いが悪いから。
そういう意味で、本書は「今、どん底にいる人のための教科書」と言えるかもしれません。
著者の言う通り、「負けること、転ぶことは誰にでも普通に起きる」。
現在順調だという方も、今から本書を読んで、気持ちだけでも失敗に備えておきましょう。
ぜひ、読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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人間は負けてみて、転んでみて、どん底に落ちてみて、はじめて分かることがあります
たいていの人は10回勝負のすべてに勝とうとして、余計な力を入れるから、逆にうまくいかなくなってしまう
仕事ができない人ほど「できない理由」「やらなくていい理由」を見つけて、行動しない自分を正当化しようとする
なぜ、私だけが売れたのか? それは、私だけが、宝石を売るのにふさわしい身なりをしていたからです
相手を理論や理屈でねじ伏せたところで、契約が成立しなければ何の意味もありません。だから、人の意見を聞いたあとは、「そうですよねー」と相づちを打つべきです
相手を食事に誘いたい場合、私なら二者択一法を使って、「和食と洋食はどっちが好き?」と聞くようにします。相手は一般的な話だと思っていますから、必ず答えてくれるでしょう。そして、仮に相手が「洋食が好き」と答えたとしたら、「最近評判のA店とB店があるんだけど、どっちに行きたい?」という具合に、食事に行くことを前提に話を進めていきます
相手の専門知識を貪欲に吸収することで、自分の中の会話の引き出しが豊かになります
◆著者が使った、宝石を売るための電話トーク ※一部紹介
「誕生石はお持ちですか? ご自身の誕生石は何かご存知ですか?」
「それでは、石言葉はご存知ですか?」
販売は断らせてから始めた方が成約率が高い
舞台設定にすら思いが至らない人間は仕事ができない
やせ我慢をするために必要なこと。それは「卑しさ」、特に「金銭的な卑しさ」を捨てることです
私は効率経営を優先し、あまりにも利益追求をしすぎました。すると、まわりの人間はいったいどう感じるのか? 今までおいしい思いをしてきた外部業者はもちろんのこと、会社の内部からも「面白くない」と思う人間が出てきます
ダイヤモンドを買ってくれた人に、婚約の相手を見つける場を提供することを考えました
負ける時に大切なこと。それは、できるだけ自分もまわりも傷つけないようにスパッとあきらめて負けることです
大切なのは、最初の10秒で「相手の利益」を伝えること
ビジネスパーソンは一意専心ではダメ
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『人生は1勝9敗でいい!』浅野哲・著 フォレスト出版
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894514168
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◆目次◆
第1章 「営業力」をつけて、稼ぐ力を身につけろ!
第2章 苦しくても、じっと耐えなさい!
第3章 負けても、すぐに起ち上がれ!
第4章 勝つための「負け方」を知れ!
第5章 新しいチャレンジで、人生は変えられる!
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2010年10月8日
【広告界の異端児が語る成功法則】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/453404755X
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「優れた広告人は、優れた啓蒙家でもある」。
これは、オグルヴィや谷山雅計さん、山本高史さんなど、数多くの広告人の本を読んできた土井の感想です。
やはりどちらも「伝える」仕事である以上、共通点があるのでしょう。
啓蒙家といえば、やはり明治時代の偉人・福澤諭吉を連想しますが、じつはあの福澤諭吉も、広告を書いていました。
それが、これ。
「をしげなく廣告料を投げ売って利をひと網にしめよ商人」
自身が創刊した日刊新聞『時事新報』に広告を出すことをすすめたものですが、まあ、見事に商売人の心をくすぐるコピーになっています。
人間の自尊心やコンプレックスを刺激し、行動を起こさせる。
だからこそ、彼らの言葉は魅力的なのかもしれません。
本日ご紹介する一冊は、「広告界の異端児」と呼ばれ、27歳で伝説の広告グループMMLBを設立した、ホアキン・ロレンテによる一冊。
著者は、日本でも人気の靴ブランド「CAMPER」はじめ数多くの企業のブランドを手掛けており、また、パーソナルコンサルタントとして、スペイン大統領や大企業経営者にも指導しています。
本書は、そんな著者が書いた、世界的ベストセラーの待望の邦訳。
具体的な事例が乏しいのが玉に瑕ですが、読み手がクリエイターであれ、販売員であれ、はたまた無職であれ、本書のメッセージは、深く胸に突き刺さってくるはず。
「未来とは、まだやっていないことをするための時間だ」
「才気は既存のものから解き放たれた瞬間に輝く」
「天国に行けることを示せなければ信者はできない」
名言オンパレードの本書を読んで、明日への活力を養いましょう。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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現在の世の中では、お金が最も価値が高く強力な道具と見なされ、基本的にあらゆるものに値段がついていて、対価を支払わねばならない。しかし、すべてを決定し、導き、動かすのは「考える力」なのだ
「運とは細部に注意を払うことである」(ウインストン・チャーチル)
偶然とは、「予想外の関連性」だ
表彰台の土台を築くのは人間の本質、すなわち知性と英知によって熟成された「粘り強さ」「努力」「不屈の精神」である
勝利への執念を持ち続けなければ、ただ知識を蓄えたところで、美しいが「動かないエンジン」を組み立てているようなものだ
山頂を極めたら、選べる道はふたつしかない。そこにとどまるか、下山するかだ。山頂にとどまるには、用心深く指導力を発揮し、優柔不断にならず、厳格さを奨励し、同時にポジティブな雰囲気をつくり出すこと。そのためには、ほかの人々とも進んで労働と報酬を分け合うようにする方法を知っていなければならない
人生の少なくとも五一%は純然な物々交換だ。君は交換できる何かを持っているか?
反響をいつもコントロールできるようにしておくことだ。そうすれば成功は確固たるものとなるが、そうでないと、明るく燃え上がっても一瞬で終わってしまう
成功とは説得の結果、大きな反響を得ることなのである
いざというとき、最終的に会社やブランドの成長を左右するのは知識であり、英知であり、すぐれたリーダーのけん引力である
エグゼクティブとは、会社に価値をもたらす人間のことだ。それができなければ、ただの余剰人員である
モノや考え方について話すときは、事実と気持ちのどちらかが欠けることなく、セットにして強調することだ
本当に知的な人とは、何かを学びたいと思ったとき、自分の無知を深く認識できる人である
二一世紀で最も幸せな労働者とは、脳を最大限に使うことを許された者である
コピーやマネをせずにはいられない人々について、唯一言えることは、世界にとって、彼らはあまり重要ではないということだ
最強の者が、つねに勝つわけではない。市場では正しく理解し、継続する者だけが君臨する
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『THINK, IT’S FREE』ホアキン・ロレンテ・著 日本実業出版社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/453404755X
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◆目次◆
※多すぎるので省略します
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2010年10月7日
【セミナー講師、成功の掟】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4495590715
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本日の一冊は、コンサルタントとして独立後、年間150日ものセミナーをこなす人気講師となった著者が、セミナー講師になる方法、およびセミナー講師のためのマーケティング戦略を述べた一冊。
意外だったのは、著者が自主開催セミナーではなく、「よばれる講師」になる戦略を重視している点です。
確かに、自分で集客できて、かつ新しいコンテンツを作り続けられる人でない限りは、同じネタでも違う人に話せる「およばれ」戦略が有効なのかもしれません。
では、「よばれる講師」として成功し続けるためには、一体何が重要なのでしょうか。
著者は、そのための方法として、商工会議所を攻略することの必要性を説いています。
なぜ商工会議所かというと、それはヨコのつながりが強いから。
本書には、この商工会議所に読んでもらうための条件や、今から始める集客活動、セミナー企画の方法まで、じつにさまざまなノウハウが載っています。
なかでも注目なのは、150ページから154ページまでに書かれている著者の「セミナーネタ一覧」。
セミナー企画書のフォーマットも載っているので、これらを使って企画を立てれば、効果的に売り込みができるに違いありません。
本業の集客につなげる意味でも、知名度を高めるためにも、セミナー講師は有効な選択。
興味のある方は、ぜひ読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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ようやく気づいたのです。「自主セミナー講師ではなく『よばれる』講師になるべきだ」と。「よばれる講師」になれば、集客リスト作りに奔走することもなく、自分のセミナーテーマに沿ったお客さんを主催者側が集めてくれます
自主セミナーを続けていけるのは、ごく一部の人々だけ。その道の第一人者として輝かしい実績があったり、出版やTVなどメディア露出している特別な人々です
商工会・商工会議所でのセミナーをお勧めする理由は他にもあります。一度セミナーをすれば(そしてその評判がよければ)、連鎖的に次の依頼が舞い込むケースが多いのです。それは、経営指導員のヨコのつながりが強いからです
◆セミナー講師のステップアップ法
1.友人・知人など身内のみを集めた少人数勉強会
2.外部の参加者を含めた少人数勉強会
3.勉強会や交流会を主宰している知り合いに頼み、セミナーを無
報酬でさせてもらう
4.不特定多数を対象にした自主セミナーの実施
5.商工会議所・エージェントへの売り込み
◆リスト収集 ※一部紹介
1.異業種交流会への参加
2.勉強会への参加
3.交流会や勉強会のスタッフを買って出る
4.2人セミナーをして、もう1人の講師の顧客リストをもらう
ごく初期の身内を集めた場合を除き、セミナーを無料にしてはいけません
公的機関の担当者がセミナー講師を選ぶときの基準は「公的な資格を持っている」「本を出版している」「評判が高い(多くの実績がある)」の3つです
セミナー講師としての採用確率を上げるために有効なのが、私は積極的に集客に協力しますという意思表明です
エージェントから依頼者に提示する料金は、どこも同額にしておくこと
10分程度のCD・DVDを作っておく
HPがない講師は仕事を逃す
高額セミナーにもひるまず参加を
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『90日で商工会議所からよばれる講師になる方法』東川仁・著 同文舘出版
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4495590715
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◆目次◆
Part1 「よばれる講師」はこんなにおいしい!
Part2 「よばれる講師」の第一歩 まずは自主セミナーを開催しよう
Part3 これであなたも商工会議所からよばれる講師になれる!
Part4 確実に講師の仕事を回してもらうエージェント活用術
Part5 この講師に依頼したい!と思わせるセミナー企画書の作り方
Part6 セミナー依頼につなげるための、しておけば役立つ7つのこと
Part7 頭ひとつ抜きん出る!セミナー講師のためのブランディング術
Part8 商工会議所だけじゃない!セミナーの場をグンと広げる営業方法
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2010年10月6日
【世界で最も注目される経済学者の予言とは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478012296
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本日の一冊は、リーマン・ショックの到来を予言し、いま世界で最も注目されている経済学者、ヌリエル・ルービニの初の邦訳。
「アメリカ経済で近く、一生に一度しかぶつからないほどの住宅バブルの破裂」が起こると予想し、かつ実名を挙げ、ファニーメイとフレディマックの経営難を予言。
金融危機はブラックスワンではないと喝破しながら、危機を見破る方法を指南し、かつ今後の世界が向かうべき方向性を示した、今注目の金融読み物です。
本書ではまず、危機の引き金となるバブルを検証し、歴史的なバブルと今回の金融危機を分析。
その上で、当局による規制のあり方や、揺らぐ基軸通貨(ドル)の問題、人民元の基軸通貨の可能性、そしてトレーダーや銀行幹部のインセンティブの問題を論じています。
過去を概観して終わるのではなく、「先進国でも二〇一二年にはインフレに戻る可能性がある」など、著者ならではの見通しが示されており、かつ提言もなされている点が読み応えあり。
個人的には、「大きくて潰せない」事態を防ぐため、金融機関の分割を提案したところが新しいと思いました。
人民元の今後についての考察も、じつに参考になります。
奇抜な主張や儲け話は期待できませんが、経済の本質を見失わないために、読んでおくとためになる一冊だと思います。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「報酬制度に問題があるために銀行経営幹部やトレーダーがリスクとレバレッジ(自己資本に対する総資産の倍率)を過大にすれば有利になる仕組みになっており、世界の金融システムが深刻な危機に陥りかねなくなっている」(シカゴ大学 ラグラム・ラジャン教授)
現代経済学の見方では、危機は変わった出来事なのだと思えるし、他の論者の主張では、めったにない「黒い白鳥(ブラック・スワン)」だとされている。だが、実際には普通に起こる出来事であり、比較的簡単に予想できる「白鳥(ホワイト・スワン)」と呼ぶべきだ
危機はほとんどの場合、バブルからはじまる。ある種類の資産の価格が、基礎的な条件(いわゆるファンダメンタルズ要因)で決まる価値をはるかに超える水準まで上昇する。こうしたバブルは往々にして、債務の行きすぎた積み上げと表裏一体の関係にある
資産の価格が急騰していくと、楽観論者が登場して、割高になったのは正当だと熱心に論じるようになる
バブルにはレバレッジが必要であり、容易に借りられる資金が必要だ。そうした条件が消えてくると、価格が下がりはじめ、レバレッジ解消の動きがはじまる
「資本収支危機」が新興国でつぎつぎに起こるようになる。どの危機にも共通する点が一つあった。持続不可能な経常赤字を危険な方法で穴埋めしていたのである。短期債務に大きく依存し、しかも外貨建てで資金を借り入れていたのだから、破局への道をみずから選んでいたことになる
フィッシャーの有名な指摘によれば、一九二九年十月から一九三三年三月までに、債務者は債務を名目ベースで二十パーセント減らしたのだが、デフレによって、実質ベースの債務残高は逆に四十パーセントも増えている
銀行などの金融機関が大きすぎ、レバレッジをかけすぎ、相互に関連しすぎになって、破綻した場合に金融システム全体を揺るがしかねなくなったとき、規制当局に分割権限を与える法律を制定することである
長期的にみてドルに代わる基軸通貨の候補になりうるのは人民元だけである。中国は大国になったときのアメリカに似ている。経常収支が大幅な黒字であり、世界最大の輸出国になり、財政赤字がかなり小幅であり、他国とくらべて債務が少ない
しかしいまのところ、人民元が世界の主要通貨の地位を獲得するのは容易ではない。中国も急速にそうなることは望んでいない可能性がある。準備通貨になれば、為替相場をもっと柔軟にしなければならず、人民元がこれまでよりはるかに急速に上昇するのを許容することになり、中国の輸出産業が価格競争力を失っていくことになろう
過去の危機の後には、政治家が世論に押されて金融システムの抜本改革を行っている。現在も改革の機会になっている。この機会を活かさなければならない。活かさなければ、過去に何度もそうなったように、終わったはずの危機がじつは序章にすぎなかったことに気づかされるだろう
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『大いなる不安定』ヌリエル・ルービニ、スティーブン・ミーム・著 ダイヤモンド社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478012296
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◆目次◆
はじめに
第一章 白い白鳥
第二章 経済危機と経済学者
第三章 プレート・テクトニクス
第四章 崩壊
第五章 世界大流行
第六章 最後の拠り所
第七章 財政支出の増額と減税
第八章 金融改革の第一歩
第九章 抜本的な改革案
第十章 活断層
結 論 八十年ぶりの改革へ
展 望 大いなる不安定
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2010年10月5日
【男と女の心理学】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4072730114
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先日、創業以来初めて、結婚のコンサルティングをしました。
もともとは、現在既に有名な著者が、これからさらにビジネスを拡大させるための助言を求めてきたのですが、これから結婚しようとしている恋人を連れてきたため、「あなたがマネージャーを務めればいい」とアドバイスしたのです。
事実、佐藤可士和さんや渋井真帆さん、小阪裕司さんなど、成功している著者のなかには、妻や夫の支援を受けて成功している人がたくさんいます。
しかし、これらはあくまで成功例であり、実際には問題となるパターンも多々あります。
起業したての男性が、経営者のパートナーとしては不適な女性と結婚したり、女性経営者の夫が妻に嫉妬したり、ひどい場合だと、離婚にいたってしまうケースもあります。
そうならないためにも、読んでおきたいのが、本日の一冊『セックスしたがる男、愛を求める女』。
著者は、あの累計300万部の大ベストセラー『話を聞かない男、地図が読めない女』の著者、ピーズ夫妻。
※参考:『話を聞かない男、地図が読めない女』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4072352179
イラストや翻訳の日本語がやや下品なのが残念ですが、男女の心理差、行動の違いを明らかにした本ということで、マーケティング的にもヒントが満載です。
アマゾンのレビューを見る限り、評価は二分されていますが、こういう時は迷わず買う(笑)。
ちなみに、土井にとって、本書を読んだ最大の収穫は、土井家の女はじつは女ではないことが判明したこと。
自分のタイプを知り、生き方を考える上でも役立つ一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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結婚したカップルの50パーセントは離婚し、しかもその85パーセントは妻から別れを切り出している。イギリスでは離婚後の養育費の支払いが重くのしかかり、自殺する男性が一日に3人はいる計算だ
結婚を前提としたカップルの79パーセントは無事ゴールインするが、結婚生活が10年以上続くのはわずか18パーセント
脳内のセロトニン量が低下すると、攻撃性や強迫症状、うつ状態や不安が高まるとされている。マラツィッティによると、「強迫性障害の患者」と、恋をしている人には共通点があるという。ものや人に強く執着していて、それがおかしいとわかっているのにやめられないのだ。そこで「強迫性障害の患者」と「恋に夢中」な人をそれぞれ20人ずつ選んでセロトニン量を調べたところ、セロトニンが標準より約40%少ないことがわかった
誰かに愛されている人、恋をしている人は、そうでない人より長生きできる
薬指が長いトレーダーは、短い指のトレーダーの5倍も利益を稼ぎ出していた。さらに唾液中のテストステロンを調べると、午前中のテストステロン濃度が高い日ほど大きな利益をあげることもわかった
ラブマップはだいたい6?14歳までにできあがる
「資源を持っているかどうか?」が大昔から女が男を選ぶときの最大の基準だ
◆国や地域に関係なく女が男に求める要素
1.愛 2.誠実さ 3.責任 4.学歴と知性
男は「末長く幸せに」なりたくて女と関係を持つのではない。男の最大の関心は、女が何をサービスしてくれるかだ。女は男に資源を求め、男は女にサービスを要求する。何のことはない、男女の関係は突きつめればモノとサービスの交換なのだ
男は女の生殖能力をウエストとヒップの差で判断する。だからくびれた腰の女には問答無用で惹かれるのだ。ミス・ユニバース大会の視聴者は80パーセントが男だが、ファッションショーの観客のなかに男は5パーセントもいない
◆男が女に求めるもの
1.セックス
2.食事、洗濯、育児などの基本サービス
3.「あなただけよ」と言ってもらえること
4.誰にもじゃまされないひとりの時間
「彼っていままでろくな女とつきあってこなかったのよね。でも私となら大丈夫。これから変わっていくはずよ」……しかし残念ながら彼は変わらない
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『セックスしたがる男、愛を求める女』アラン・ピーズ、バーバラ・ピーズ・著 主婦の友社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4072730114
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◆目次◆
Chapter1 セックス・オン・ザ・ブレイン
Chapter2 セックスと愛とは、そもそもなんなのか?
Chapter3 女が心から願っていること
Chapter4 男が内心望んでいること
Chapter5 即ヤッてしまうことへの男女の思考の違い
Chapter6 浮気と裏切りの定義
Chapter7 女がわかっていない男の14のナゾ
Chapter8 男が知らなかった女の11のナゾ
Chapter9 理想のパートナーを見つけるために
Chapter10 理想のパートナーになるための13のテクニック
Chapter11 2人の未来はバラ色?
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2010年10月4日
【ノンエリートに学ぶ仕事の本質とは?】
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本日の一冊は、数多くの新聞や雑誌に20年以上書評を寄稿している書評の名手、中沢孝夫さんによる、注目の新刊です。
著者は、高校卒業後、郵便局勤務から全逓本部を経て、立教大学法学部を卒業したという、いわばノンエリート。
本書は、そんなノンエリートの著者が、「無名の会社の普通の人たち」を紹介しながら、仕事の意義や本質を述べた一冊です。
長年、たくさんの本を読んでいると、著者がテーマやターゲットにどれだけ愛情を持って書いているか、自ずとわかるようになるものですが、本書はそういう意味でじつに「あたたかい」一冊。
「雇用問題の責任の半分は社員にある」と厳しいことを言いながらも、その社員が希望を持って働けるように、社員から中小企業の社長になった人物を紹介。
彼らの事例を読み、言葉に触れることで、「仕事を通して人が成長する」とはどういうことなのか、それを実現させるために会社は何をなすべきか、おぼろげながら見えてくるはずです。
創業200年の老舗企業から、海外進出して成功した企業、リーマン・ショック後も二桁の売上上昇を記録している蒲鉾会社まで、さまざまな企業が取り上げられています。
中小企業の経営者は、ぜひ読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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筆者は日本は良い国だと思っている。なぜなら本書に登場する人たちのように、努力をする人たちが幸せになれるからである
「昔はよかった」と断言できる人は、例外的なエリートである。十年前も二十年前も、そして三十年前も多数派は恵まれてはいなかった
仕事というものは、「信頼」によって成り立っている。特に「取引(先)」という、長期にわたって築かれる「顔の見える関係」は、「強欲」とは異なった「倫理性」が育てられるといってもよい。相手の期待を裏切ってはならないのだ
「一〇代・二〇代で名を残す名アーティスト、名選手は多い。しかし一〇代、二〇代で名を馳せた経営者はいない」(江副浩正氏)
これまでできなかったことができるようになると、人は新しい領域に立つことになる
職場には「困った人」がたくさんいるのである。成長意欲がない。人の足を引っ張る。人を苛める。みんなでもう少し頑張れば終わる仕事なのに、いつも一人だけ先に帰ってしまう。突然休む……
「人を大切にする」ということが、「どんな人間の存在も肯定する」ということであるなら、企業は存続できないだろう
経営者たちと話しているとき、筆者は「経営とは心のなかで鬼を一匹飼うことである」といつも思っている。九九%の人間を助けるために、一%の人間を「斬る」ことがやはりある。そうでなければ経営は継続できない
自分の職業人生を好運だったと語れる人間は幸福である
「空洞化」は事実ではなかった。海外への進出を早く進めた企業ほど、日本国内での成長をもたらしたのである
「位の小さな商い」は、まず第一に大資本が参入しない。手っ取り早く利益につながらないからである
ヒットするものは、これまで世の中になかったもの
時代の変化に対応して、次々と社会に必要とされるものを送り出すということは、「企業として生命力をもっている」ということである
良い職場というのは、異質な人間でもいられるところである
取引先が一社あるいは数社だと営業は楽だし開発の対象も決まりやすい。しかし崩れるときも一蓮托生である
人が働く上で最も大切なことは、「達成感」と「他者による評価」
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『仕事を通して人が成長する会社』中沢孝夫・著 PHP研究所
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◆目次◆
はじめに 仕事を通して成長すること
序 章 普通の人の物語から学ぶ
第一章 「あと五年、タイにいたい」─ソーデナガノ
第二章 なぜ工場では険悪な顔に出会わないのか─江崎工業
第三章 目標は社長を一〇人生むこと─横浜商工
第四章 世界発信に必要なのは地域性─ボストンクラブ
第五章 海外進出が日本の雇用を守る─東海化成
第六章 地場産業×趣味=高付加価値─シアターハウス
第七章 「頼まれた人」を雇って、みんな辞めない─安田蒲鉾
第八章 本当に社員が幸せな会社─幸伸食品
第九章 技術革新の荒波を、常に乗り越えてゆく─IAM電子
第十章 八ミクロンの紙に型抜きする技術力─丸伸製作所
第十一章 中小企業で働くということ
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2010年10月3日
【「話すように書く」は間違い?】
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先日、弊社の看板講座『10年愛される「ベストセラー作家」養成コース』の卒業プレゼンテーションがありました。
この講座には、毎回、「話すのは上手だけれど書くことができない」人が何人かいらっしゃるのですが、そのおかげで話し言葉と書き言葉の違いは一体何だろうか? と考えるようになりました。
最近は、「話すように書く」ことを推奨する本やセミナーもあり、ますます話すことと書くことの境界がなくなっているような気もしますが、やはりそこには厳然とした違いがあるような気がする。
そう思って本日の一冊を読んだところ、この話すことと書くことの違いが明確にわかりました。
つまり、<話し言葉は「今、ここ、私」というフレームが共有されるときに使う言葉である>ということです。
マキアヴェッリの『君主論』のように、長年にわたって残る本を作ろうと思ったら、読者とフレームを共有するために、テーマにある種の普遍性を持たせなければならない。
一方で、芥川賞作家の平野啓一郎氏がおっしゃっていたように、最近はコミュニティの影響で、ますます言葉が少数の限定されたものになりつつあるのです。
だから私たちは、意識して書き言葉を学ばなければならない。
そのために役立つのが、本日ご紹介する工藤順一氏の『文章術 読みこなし、書きこなす』なのです。
著者は、立命館大学を卒業後、学習塾の講師などを経て、97年に「国語専科教室」を開講。以来、子供たちに正しい読み書きの技術を教えて続けている人物です。
文章を書くために必要となる事実の整理法や、フレームを共有する方法、世界をどう捉えるかという問題。
文章を書く際に欠かせない基礎的な力を、練習問題を通じて学習できる、まさに文章力アップのためのワークブックです。
伝わる文章を書くために、またそのベースとなる「読む力」「捉える力」を養うために、ぜひ読んでおきたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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◆本書で示されている文章作成のための4つのポイント
1.事実にのっとって「書き言葉」で書くこと
2.事実を整理して書くこと
3.その上に自分の意見や発想を加えること
4.最終的に型を意識し、理解されるように書くこと
発話者がどんな状況に置かれているか、そしてどんなことを主張し、どんな人に伝わってほしいと考えているかで、同じ意味内容でも言葉の表れ方はかなり異なってきます。逆説的ですが、発話ではなく、沈黙が最高の主張や雄弁となりうるのはこのことに関係しています
家庭でも社会でも、自分が持っている情報を誰かに伝えるときには、状況を共有していない第三者に伝わる言葉(=「書き言葉」)で話さなければ、「何を言っているのかわからない」という状況を引き起こしがちです
話し言葉は「今、ここ、私」というフレームが共有されるときに使う言葉である
読み手に実感をもってわかってもらう文章を書くには、五感を通じて得られた感覚を言葉にしていくのは欠くことのできないステップ
説明文や論説文では対立部分の読み取りが大切ですが、四コママンガ「コボちゃん」の多くは、その対立構造からある種のユーモアが生じています。それを文章の中にきちんと反映させて書く練習は、他の文章を読んでいく際にも、そしてトレーニングを離れて実際の生活の中でもとて役に立つはずです
世界を観察すると実にさまざまの関係性が見えてきます。たとえば、規則性、相関性、相補性、対称性、対照性、相同性、類似性そして、矛盾などのルールです。関係性を表す言葉を知ることで、同時に現実が整理されて見えてくるものです
多くの論文や本のタイトルを見てください。「AとB」というタイトルのものがかならずあるはずです。そこにはまぎれもなく比較が隠れています
わかりやすい文章を書くには、具体的なことを抽象的な言葉でまとめることができるように、そして抽象的なことは具体例を挙げて説明できるようにする
抽象的なものを具体例で代表させることがあり、それが「象徴する」こと
「文を書く技術」は、「世界や現実や対象をどう捉える(=読む)」のかと直結しています
世界を知覚することは、自分自身を同時に知覚することである
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『文章術 読みこなし、書きこなす』工藤順一・著 中央公論新社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4121020731
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◆目次◆
第1章 話し言葉と書き言葉
第2章 観察・分類・比較
第3章 考えるとはどういうことか
第4章 型とは何か
第5章 世界を読み書きする私
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2010年10月2日
【単身急増社会がやってくる?】
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もっとも予測しやすい未来、それは人口から推計される未来ではないでしょうか。
ビジネス書の世界では、トンデモ本を含め、数多くの「予測本」が出されてきましたが、当たったものは、ほとんどが人口をベースに書かれています。
ということで、われわれがこれからのビジネストレンドを読むには、人口統計を学ぶのが一番。
そういう意味で役立つのが、本日の一冊『単身急増社会の衝撃』です。
著者の藤森克彦氏は、みずほ情報総研の「社会保障 藤森クラスター」主席研究員で、社会保障政策・労働政策を専門にしています。
本書では、1985年から2005年までのトレンドを分析し、2030年の人口・社会を予測。
20年後、われわれの社会がどうなっているのか、そして単身世帯増加にひそむビジネスチャンスは何なのか、ちょっとしたヒントを与えてくれています。
後半は介護や各国の福祉について述べているため、興味のある方限定のテーマですが、前半の統計は、ビジネスマンはぜひ押さえておきたいところです。
それと、読んでいて気づいたのは、2030年における50代はまさに団塊ジュニア世代、つまり土井も含まれているということです。
そういう意味で本書は、土井が50代になった時の日本を描き出している、そんな一冊でもあります。
「50代の単身世帯なんて他人事」と思っている30代にこそ、読んでいただきたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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1985年から2005年の20年間の変化をみると、男性では50代以上、女性では80歳以上の年齢階層で単身世帯数が3倍以上に増えた
2005年現在、日本には1446万人が単身世帯を形成しており、全人口の11.3%、全世帯の29.5%にあたる
最も単身世帯数が多い年齢階層は20代の男性であり、200万人を超えている
子供のいる夫婦が離婚した場合、未成年の子供は父親よりも母親と暮らすケースが多い。このため、30代や40代の離別女性は、離別男性より単身世帯になりにくい
「夫婦と子供からなる世帯」のうち「夫婦と未成年(20歳未満)の子供からなる世帯」の割合は62%にすぎない(05年)。残りの4割弱は「夫婦と成人した子供からなる世帯」である
女性の30代は「未婚」、80歳以上は「死別」の増加
結婚の意思をもつ未婚者に「独身でいる理由」を尋ねると、全ての年齢階層において最上位にくる理由は「適当な相手にまだめぐり会わない」というもの
総人口に占める単身者の割合は、05年の11.3%から2030年には15.8%に高まる。さらに、全世帯数に占める単身世帯の割合をみると、05年の29.5%から2030年には37.4%に上昇し、主な世帯類型の中で単身世帯の割合が最も高くなる
単身世帯は人口集中地区に居住する
20代の単身男女の8?9割が人口集中地区に居住している
沖縄県の50代男性の未婚率は18.2%と東京都(17.6%)を上回り、全国で最も高い。また、高知県の50代男性の未婚率は14.8%と、沖縄県、東京都に次いで全国3位の水準である
2030年には東京都と大阪府において50代・60代男性の3人に1人が一人暮らし
高齢期は夫婦二人世帯が経済的に恵まれる
単身世帯は「外食費」への支出が高い
50代の単身世帯の就業率をみると、30代や40代に比べて働いていない人の割合が高い。病気によって働けないことや、失業して再就職しようにも職が見つからないという状況もある。ちなみに、2008年の全国の自殺者約3.2万人のうち50代が19.7%を占め、最も自殺の起こりやすい年齢階層となっている
睡眠時間を除いて、単身男性が費やす時間が最も長いのは、「テレビ・ラジオ・新聞・雑誌」であり、一日あたり4時間となっている。単身女性も「テレビ・ラジオ・新聞・雑誌」が最長であり、一日あたり3時間17分を費やしている
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『単身急増社会の衝撃』藤森克彦・著 日本経済新聞出版社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532490685
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◆目次◆
第1部 単身世帯の実態
第2部 単身世帯の増加が社会にもたらす影響
第3部 海外の単身世帯
第4部 単身世帯の増加に対して求められる対応
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