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『お金の神様』中原圭介・著 vol.2286


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【プロが教えるこれからの資産防衛策】
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本日の一冊は、「もっとも予測の当たるエコノミスト」の一人として知られ、数多くのベストセラーを持つ中原圭介さんが、これからの資産防衛法と投資チャンスを論じた一冊。

もともとは「週刊現代」の連載で、「お金の神様」というコーナーの記事を50回分(1年間)、まとめたもの。

具体的な市場や金融商品、銘柄まで、かなりディープに語っていますが、論拠や長期トレンド、変数が変わった時の対処法まで詳しく語っているため、現在読んでも役立つ内容です。

相変わらず歯に衣着せぬ物言いで、「金融機関に資産運用のプロなんかいない」「REITビジネスは終わった」「ゆうちょ銀行が国債を買えば買うほど、日本の放漫財政を支える形になる」など、本音トークがさく裂。

ご自身のマーケットの見方を詳しく説明した上で、資産運用のアドバイスをしています。

・デフレ下では現金が一番強い
・貯蓄型保険は「入っちゃいけない」
・一般的なサラリーマンは住宅ローンを借りてはいけない
・状況が不透明なら売買を休むことが、最大の防御になる

ほかにも、トヨタの戦略を批判したり、「日本と韓国の経済共同体」を提案したりするなど、広い視野で見たコメントも要チェック。

これからの投資機会を探る方、資産防衛のヒントを学びたい方に、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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‘00年代に入って首都圏の地価だけが上がったのは、海外ファンドが商業用地を買い、それが周囲の住宅用地に波及したからです。しかし、世界的な不況で、欧米の金融機関が際限なくカネを貸さなくなった。ファンドは日本を去り、しばらく戻ってきません

「在庫率」の統計はないので、不動産経済研究所が毎月発表するマンション市場動向で「契約率」を見る。契約率が落ちれば在庫が増え、価格も下がる傾向にあるからです。過去、契約率が60%を切ると、だいたい底になっていますね

期限付き政策というのは、あくまで「需要の先取り」であって、境目で大きな反動をもたらすのです

景気が若干よくなれば、欧米が政策金利を上げ出す。すると日本との金利差が開き、円安トレンドも始まる。そのときこそ出動のチャンス

デフレ下では、モノの値段に対して、相対的にお金の価値が上がっていく。現金が一番強いのです

むしろ、プロの運用だと、相場変動への対応が遅れがちになる。あまりの下落ぶりに動揺した顧客が投資信託を解約し始めてから売るので、「底で売る」ことも少なくない

成熟社会の日本では、車を買う人の数が限られている以上、「薄く広く」という戦略では苦しい

リスクを冒してまで暴騰銘柄を狙わなくても、「出遅れ銘柄」はたくさんある

貯蓄型保険は「入っちゃいけない」

住宅ローンを組む場合、まずは「失業しない」「給料が下がらない」ことが絶対条件

いま金が史上最高値水準にあるのは、基軸通貨としての信頼が揺らぐドルの代替資産として買われているから。まだドル安が続いていますが、1?2年後にアメリカが利上げしてドル高に転換することがあれば、金は下がる可能性が高いので注意が必要

残念ながら、トヨタの国産車の品質が落ちる兆候はあります。豊田章男社長は低価格路線を進め、ブランド価値を棄損しています。これでは熟練工のプライドも傷つけられ、モチベーションが下がる。値下げ圧力は下請け会社にもかかるので、不良部品が生まれる可能性もある

「扱いは小さくても、内容は大きな記事」に出会えるかどうかが、投資の成否を分かつ

韓国の法人税率は24%と、日本より16ポイントも低く、サムスンは日本企業よりも余裕資金を生み出せる。その資金は国際競争を勝ち抜くために、積極的に投資に回されています。為替と法人税で大きなハンディを抱える日本の企業が、そもそもサムスンに勝てるはずないのです

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『お金の神様』中原圭介・著 講談社
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◆目次◆

第1章 保険は掛け捨てで十分!
第2章 REITビジネスは終わった!
第3章 住宅ローンは借りるな!
第4章 毎月分配型は世界の非常識!
第5章 頭と尻尾はくれてやれ!

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