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『45歳からの会社人生に不安を感じたら読む本』植田統・著 Vol.2638


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【45歳からのキャリア戦略】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532317347
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本日の一冊は、ブーズ・アレン・ハミルトン(現ブーズ・アンド・カンパニー)、レクシスネクシス・ジャパン代表取締役社長などを経て、現在、世界最大の企業再生専門ファームでシニアディレクターを務める著者が、45歳からのキャリアを論じた一冊。

キャリア市場の必然として、45歳になるとキャリアの選択肢が狭まるわけですが、本書では、45歳からの転職・起業、さらには45歳になるまでのキャリア作りについて、著者独自の見解が示されています。

40代の中頃で日本法人の社長をクビになり、46歳の時に法科大学院に入学して弁護士資格を取った著者だけに、そのキャリア指南には説得力があります。

本書にはほかにも、45歳以降のキャリアに関するデータや、創作ではあるものの、実際の人物のキャリアを基にしたエピソードも示されており、臨場感を持って読むことができます。

また、「実力以上の仕事につくべきではない」「自分のキャリアの幹を太くしていくことができれば、仮に自分の専門分野でお払い箱になったとしても、近接分野で生き残っていくことが可能」など、現実的かつ具体的なアドバイスも目を引きます。

履歴書の具体的な書き方なども記されているため、これから転職を考えるミドル層にも、役立つ内容かと思います。

読者が30代であれ、40代であれ、これは知っておくべき内容。

これから転職・起業を考える人は、ぜひチェックしてみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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協調性のない人、リーダーとしての素質に欠ける人は、45歳を超えると相手にされなくなってしまう

オーナー系の会社では、オーナー社長がワンマン経営を行い、気に食わなければ部長でも役員でもすぐにクビにすることが多い

45歳を超えた人が外資系市場に転職することはきわめて難しい

日本企業には終身雇用神話がある。しかし、実際のデータを見てみると、終身雇用は一部の大企業で行われているだけで、中堅・中小企業では終身雇用は幻想にすぎない

今後は日本企業が市場を海外に求めるので、営業やマーケティングなどの仕事も減っていく。本社機能が海外に移転することになれば、財務や人事など管理部門の典型的なホワイトカラーの仕事までもが減ることになる。現場で働く社員が減れば、当然、管理職の数も減る。この結果、45歳問題は、今後いっそう深刻になる

高い給料は高いリスクの裏返しでもある。会社が高い給料を払うのは、高いパフォーマンスを求めているからだ

外資系企業では、収益責任を負わない企画とか、管理部門の取締役の職が一番おいしいのではないか

若いときなら実力以上の仕事をやってみて、自分の力を伸ばすために挑戦するのもいいが、45歳前後になった人は、失敗をするとその後、仕事を探すのが大変だ。「自分なら絶対に大丈夫だ、うまくやっていける」と確信が持てない限り、実力以上の仕事につくべきではない

自分の考えにこだわりすぎると敵を作る

キャリア上、致命傷になりうるのは、1年以内での転職だ

人脈は広げるよりメンテナンスが大事

年収3割アップ程度で転職してはいけない

外資系はなぜ給料が高いのか。その答えは簡単だ。外資系では、パフォーマンスを出し続ける人しか置いてもらえないからだ

45歳以降の非経営幹部の転職市場も存在するが、ここでは45歳以下の人との戦いとなるため、仕事を得るのは厳しい

自分の強みにこだわってはいけない

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『45歳からの会社人生に不安を感じたら読む本』植田統・著 日本経済新聞出版社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532317347

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◆目次◆

序 章 45歳がキャリアのターニング・ポイント
第1章 45歳になる前に知っておきたいこと
第2章 45歳からでも成功する転職の心得
第3章 45歳からでも間に合う勉強法
第4章 45歳になったら肝に銘じておくこと

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『「通貨」を知れば世界が読める』浜矩子・著 Vol.2637


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【1ドル50円時代は到来するか?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569796206
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本日の一冊は、だいぶ前から話題になっていたにもかかわらず、紹介するのを躊躇していた一冊。

というのも、サブタイトルの「1ドル50円時代」という言葉に、どうも納得が行かなかったからです。

しかしながら、本書を読み進めていくうちに、また最近のTPPをめぐる一連の動きを見ているうちに、可能性はゼロではない、と思うにいたりました。

本書の前段に書かれているのは、基軸通貨の歴史と、基軸通貨国に課せられた「呪い」の話。

著者曰く、<基軸通貨は希少価値があると同時に流動性が十分でなければならない>わけですが、これが覇権国にとって、いかに大きな負担となるかが書かれています。

そして、次に挙げる、著者による「基軸通貨の定義」を読めば、いかに今のアメリカが基軸通貨国として、力を失っているかがわかる気がします。

<私が考える基軸通貨の定義は、以下である。「その国にとっていいことが世界中にとってもいいことであるという関係が成り立っている国の通貨」―それがすなわち、国際的基軸通貨と呼ぶに値する、というものである>

アメリカが輸出立国を目指そうとしている今、円高ドル安はより一層進む、という著者の考えと、いやいや、ここまで疲弊した日本の通貨が高くなるはずがない、という考え。

しばらくは、この2つを念頭に置きつつ、今後の動きをウォッチしていくのが賢明なのでは、と思った次第です。

「1ドル50円」の根拠が明確にあるかといえば、それは示されていないわけですが、基軸通貨を巡る歴史は、読み応えがありました。

また、本書で言われていることは、通貨に限らず、今後、人間のネットワークやウェブにおいても起きる気がしました。

いろいろと考えさせられる一冊です。

ぜひチェックしてみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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世界が一蓮托生ということは、とりもなおさず、グローバル時代には絶対的な「強者」がいないということを意味している

アメリカはリーマン・ショックへの対応で、振れるはずのない袖を振って大型の経済対策を次々と打ち出してきた。当然、財政赤字は深刻化する。だが、それにもかかわらず、アメリカの経済は思うように回復してこなかった。ここでオバマ大統領が打ち出したのが、向こう五年間で輸出規模を二倍に増やす「輸出倍増計画」である。これは、アメリカがドル安政策をとることの表明に他ならない

基軸通貨は希少価値があると同時に流動性が十分でなければならない。かくして、希少性と流動性を同時に満足させることはきわめて難しい。この、いわゆる流動性ジレンマこそが、基軸通貨国にかせられた「呪い」に他ならない。結局、この呪いの重荷に耐えかねて、アメリカはドルの金交換を停止した。一九七一年八月十五日、世に言うニクソン・ショックである

ごく常識的に考えてみれば、世界でもトップクラスの大金持ちの債権大国となった日本が、円安を武器に輸出攻勢をかけるというモデルは、何かがおかしいはずだと気づくのではないだろうか

私が考える基軸通貨の定義は、以下である。「その国にとっていいことが世界中にとってもいいことであるという関係が成り立っている国の通貨」──それがすなわち、国際的基軸通貨と呼ぶに値する、というものである

決然と滅亡に向かって扉を開ける。これは、呪われし者の特徴的な行動だ

「つながりすぎている」からこそ、カウンターパーティ・リスクが無限に増幅され、自分たちの元に一気に降りかかってくるわけだ

通貨としてのユーロが統一されても、実際の金融政策については各国が主導権を握っていたのだ。だからこそアイルランドを誰も止めることができなかった
※アイルランドは「国内の金利の全額保護」を行って、イギリスの金融機関から大口の預金が流出する事態を招いた(抜け駆け合戦)

日本と円のこのような位置づけには、どうも「隠れ基軸通貨国」という名称がふさわしいように思う

「有事のドル買い」はもはや過去のもの

最悪中の最悪シナリオは、「グローバル時代に幕が下りる」こと

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『「通貨」を知れば世界が読める』浜矩子・著 PHP研究所
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569796206

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◆目次◆

はじめに―通貨を知ることは、世界経済を知るということ
第1章 我々はなぜ、通貨の動きに一喜一憂するのか?
    ―「一ドル五〇円」に向かいつつある世界にて
第2章 基軸通貨を巡る国家の興亡
    ―世界経済を支配するのもラクではない
第3章 通貨の「神々の黄昏」
    ―「まさか」の連続が世界を震撼させた
第4章 これからのドル、ユーロ、そして円と日本
    ―基軸通貨なき時代はどのように進んでいくのか?
終章 来るべき「二十一世紀的通貨」のあり方とは?

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『スマートフォンチャンス!』 手嶋浩己、須田将啓、武石幸之助、紺野俊介、杉井信一郎、岩野義史、野田順義、山田翔、上路健介・著 Vol.2636


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【スマホ市場で勝つ秘訣とは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4844330810
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<あらゆる業界地図の「塗り直し」が始まる>

こんな恐ろしいまえがきから始まる本書は、不況の今、まさにバブル状態のスマートフォン市場を解説したもの。

スマートフォン関連事業を手掛けるスパイアの手嶋浩己氏、エニグモの須田将啓氏、サイバーエージェントでアメーバブログやモバイルゲームの立ち上げに携わった武石幸之助氏はじめ、最先端のスマートフォン市場を知る9人が、オムニバス形式で書いています。

2011年3月末時点のスマートフォン契約数は955万件。

MM総研の予測によると、「2011年度が1545万台(台数比率40.6%)、2012年度が1925万台(50.1%)、2013年度が2120万台(56.4%)、2014年度:2245万台(60.5%)、2015年度が2410万台(63.1%)」。「2012年度にはスマートフォンの出荷台数比率が過半数を突破する」ということで、これは盛り上がらないはずがありません。

これまでのPC市場、ケータイ市場の覇者も、この流れに対応できなければ競争優位性を失うということで必死ですが、本書はそんなスマートフォン市場の現状と人気のサービス、アプリなどを紹介した一冊。

スマートフォン対応のECサイトを作る際の注意点、AndroidとiPhoneのユーザーの違い、これからのマーケティングのヒントなど、ひと通り知りたい読者にとっては、手頃な一冊。

この潮流に乗り遅れないためにも、ぜひ読んでみましょう。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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今回の変化が、スケールという点で従来のビジネスチャンスと著しく異なっているのは、その市場が最初から世界に開けていることだ

スマートフォンになると、ノートPCや新聞、雑誌といった、これまでは携帯端末に取り込めなかった外部機能を取り込めるようになり、目に見えて持ち歩くモノが減った

ゲームアプリなら、米国でつくられてリリースされたものが、まずは英国などの英語圏を巻き込んで一気にヒットし、それがアジアなどにも広がっていく

アドネットワークとは、複数のWebサイトの広告枠を束ねて、まとめて広告を配信するシステムのこと(中略)グローバルでナンバーワンの存在になっているのは、Googleの「AdMob」だ。この地位は、日本市場でも変わらない

いくつかのECサイト運営事業者からのヒアリングによると、現段階で全流通額の5?10%がスマートフォン経由に変わってきているという。スマートフォンへの対応を済ませている楽天市場、Yahoo!JAPAN、Amazon.co.jpの3サイトにこの数字を適用するだけでも1000?2000億円という規模になる

スマートフォンで見るECサイトの満足点として、上位から「画像が見やすい」「文書が読みやすい」「リンクが押しやすい」など、画面や操作性についての項目が挙がっている

スマートフォンならではの特徴とは何だろうか。僕は、「ソーシャル」「カメラ」「グローバル」「ロケーション」の4つだと考えている

ソーシャルの要素を最大限活かしたコマースこそ、次世代型ECのスタンダードになる

FlickrはPCの写真共有サイトとしては巨人といえるが、iPhoneからの投稿数は1日12万枚程度。一方のInstagramでは、iPhoneから1日80万枚以上も投稿されている

これまでユーザーに受け入れられてきたソーシャルサービスの特性を鑑みると、ユーザーは次の2種類の「本能欲求」を求めていると筆者は考えている。それは1.自由、2.評価という欲求である

2011年6月現在、両端末の男女比は、Androidユーザーでは男性73.2%に対して女性26.8%。一方のiPhoneでは、男性64.5%に対して女性35.5%となっている

Androidユーザーはビジネスパーソンや富裕層の利用が多い

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『スマートフォンチャンス!』手嶋浩己、須田将啓、武石幸之助、紺野俊介、杉井信一郎、岩野義史、野田順義、山田翔、上路健介・著 インプレスジャパン
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4844330810

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◆目次◆

はじめに
第1章 「スマートフォン的なもの」が引き起こすイノベーション
第2章 EC―手がかりは「ソーシャルコマース」
第3章 ソーシャルサービス―独自の「新しい文化圏」が生まれる
第4章 サーチ―向き合うべきは「ユーザー」と「技術」
第5章 広告―次世代の「広告キャンペーンの核」
第6章 課金―「有料」か、それとも「無料」か
第7章 他メディアとの連携―大切なのは「Watch→Experience」

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『「おもしろい」のゲームデザイン』 Raph Koster・著 Vol.2635


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【楽しいゲームを作る理論とは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4873112559
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天は二物を与えず。

この場合の二物とは、翻訳本の内容と翻訳の質のことです。

もともと翻訳の質に関しては悪評の高い版元ということで、期待はしていなかったのですが、こなれていない訳文、編集者が読んだら卒倒しそうなほど多い誤字に驚くばかり。

それでも読む価値があるのが、本書『「おもしろい」のゲームデザイン』です。

産業がソフト化する現在、それがスマートフォンのアプリであれ、出版物であれ、「おもしろい」の本質を知ることは、ビジネスマンにとって極めて重要になってきています。

出版業界でも、ゲーム出身のライトノベル作家が活躍したり、ライトノベル出身の作家が文学賞を取ったりしているところを見ると、ますますこの「おもしろい」を研究することの意義を感じます。

この『「おもしろい」のゲームデザイン』は、かの有名な「ウルティマオンライン」の制作主任およびリードデザイナーのラフ・コスターが、ゲームにおける「おもしろい」の本質を考察した一冊。

「おもしろさとは、学習すべき目標についてのパターンを吸収するとき、脳が与えてくれるフィードバック」という見解や、男女によってウケるゲームが違うという話、そしておもしろいと思ってもらえるゲームの特徴まで、じつに興味深い内容が並んでいます。

サイトウアキヒロさんの『ゲームニクスとは何か』と併せて読むと、さらに理解が深まること間違いなしです。

※参考:『ゲームニクスとは何か』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/434498045X/

深い洞察と、ユーモラスな文章で、じつに楽しめる一冊です。

ぜひチェックしてみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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一旦、パターンを見つけ出してしまうと、そのパターンを喜んで辿り、そのパターンが再現されるのを期待する

長く続けてもらえるゲームを作るには、人間の心理や物理学的特性といった、変化をもたらす要素をより多く組み込み、予測可能なものをより少なくする必要が出てきます。こういったものはゲームで定めた規則の外部から、つまり「魔法の世界」の外部からもたらされる要因なのです

ゲームから得られるおもしろさは、達成感から得られるものです

つまらなさとは、この反対なわけです。ゲームが私たちに教える内容がなくなると、つまらないと感じるようになります。つまらなさとは脳が新しい情報を探し求めている状態です。つまり吸収可能な新しいパターンが何もないとき、つまらないと感じるわけです

最初の5分で、ゲームのやり方をプレイヤーがグロックしてしまったら、大人たちが三目並べをしないのと同じで、明らかにそのゲームはおしまいです。プレイヤーが「簡単すぎだね」と評することでしょう

プレイヤーが全く何もパターンを見いだすことができなければ、それは雑音以外の何ものでもありません。評価は「これは難しすぎだよ」になるでしょう

おもしろさとは単に、学ぶことの別名なのです

幼少時代の遊びから教えられた教訓のほとんどが地位と権力に関連するものばかりだったとしても驚くには当たりません。どの文化においても、こういった教訓が社会の中でどれほど重要な役割を果たすか考えてみてください。ゲームとはほとんど常に、猿山の頂点に立つ方法を教えてくれる道具なのです

警官と泥棒ゴッコから、おままごとに至るまで、遊びは人生で必要となる技術を学び取ることに関係している

たとえば、アクションゲームに共通する特徴に、作業をどんどん速くさせていくというものがあります。これは純粋に、本能的な反応や自律神経系統に対して影響を与えることを意図しています

比較的単純に抽象化した体系を持ち、比較的空間内での推論が少なく、比較的対人関係や文学や感情面で共感しやすいゲームに、女性プレイヤーは惹かれるはずです

男性なら権力を誇示して、領地を制御することを前面に押し出したゲームに注目するはずです

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『「おもしろい」のゲームデザイン』Raph Koster・著 オライリー・ジャパン
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4873112559
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◆目次◆

序章:我が祖父
第1章:なぜこの本を書いたのか?
第2章:脳はいかにして働くか?
第3章:ゲームとは何か?
第4章:ゲームが何を教えてくれるのか?
第5章:何がゲームではないのか?
第6章:おもしろさが人によって違うのはなぜか?
第7章:何が学習の問題となるか?
第8章:人にかかわる問題とは何か?
第9章:状況によって問題が生じるのはなぜか?
第10章:娯楽における倫理はどうあるべきか?
第11章:ゲームはどこに向かうべきか?
第12章:正しい方向はどちらか?
終章:おもしろさの本質―そして祖父へ

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『書くことが思いつかない人のための文章教室』近藤勝重・著 Vol.2634


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【毎日新聞人気コラムニストの文章術】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344982339
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『書くことが思いつかない人のための文章教室』。

これは、タイトルだけ見て「即買い」決定でしょう。

本日の一冊は、毎日新聞専門編集委員で、同紙夕刊の大人気コラム、「しあわせのトンボ」の著者、近藤勝重さんが、その文章術をまとめた一冊。

知的かつ温かみのある文章が特徴の著者ですが、本書を読んで、なぜこんなにも人間味あふれる文章が書けるのか、その秘密がわかったような気がします。

著者が見本として取り上げる文章や川柳には、ごく普通の人間の喜怒哀楽が描かれています。

・フラダンス手の先だけが波に乗り
・歯ブラシはそっと寄り添うケンカ後も
・夫逝きなかなか減らぬ歯磨き粉

<「今夜はこれで」と立ち上がりかけても、時計をテーブルに置いて、「これであと十五分、もう十五分付き合うてえな」とせがんでくる。そうしてまた話し相手になって、どうにか解放されたのは翌日未明のことだった。玄関先から奥をうかがうと、やすしは模型飛行機のプロペラをくるくる回しながら、こちらをじっと見つめてい
る。夜の静けさのなかで、プルン、プルンとはかなく響くプロペラの音……。やすしのどこか鋭く、どこか哀しげな目を、私はいまも忘れられない>(急死した横山やすしへの追悼コラム)

いずれの文にも共通しているのは、観察者の「まなざし」がじつに温かく、やわらかいということ。

随所で、有名作家が書いた文章例なども紹介されており、良い文章とは何かを考えさせられます。

また、細かなノウハウについても、新聞や雑誌の切り抜きを「納得」「共感」「驚き・不思議」の3つのファイルに分けるなど、参考になるアイデアがいくつも紹介されています。

これまでいろんな文章術の本を読んできましたが、本書はそのなかでも「もっとも温かい」文章術でした。

心温まる文章が書きたい人に、ぜひおすすめしたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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いい文章=「独自の内容」+「伝わる表現」

演技論は文章論にも通じます。過剰な表現より抑えた表現のほうが強い。細部をとらえる目がそれを支えるのです。細部には神だけでなく、人間の真も誠も実も宿っているからですね

城山三郎氏はつねづねおっしゃっていました。「心情吐露や説明はいらない。描写が大切だ」

着眼点が面白い。つまり見方、視点が独特ですと、なるほどこういうとらえ方もあるのか、と引きつけられます

書く以上は自分ならではの内容と表現であるべきです

見方・視点は「(1)納得」「(2)共感」「(3)驚き・不思議」の三つのファイルに分け、新聞や雑誌、本に登場の人の話でそれらに該当するものがあれば切り抜いたり、コピーしてそのファイルに収めています

ある男子学生の「生きるとは、ふとんから起き上がるときの決意です」という答えには笑ってしまいました。でも強く印象に残りました

文章、とりわけ描写文は五感の働きを抜きに書くのは困難でしょう。文章上、五感のバランスも心がけてほしいと思いますが、学生たちの作文でよく働いているのは「視」で、あとの「聴」「嗅」「触」「味」はそうでもない印象を受けます

「子ども性」を取り戻そう

物事の初め・中ほど・終わりの三つで構成する序・確・急なども知られた形式ですが、おすすめは現在・過去・未来の順に書いていく方法です

「あれ、それ、これ」などの指示代名詞で不要なものは削りましょう

◆重複表現を直す ※一部紹介
・あとで後悔する → 後悔する
・連日暑い日が続く → 暑い日が続く
・製造メーカー → メーカー
・思いがけないハプニング → ハプニング
・最後の追い込み → 追い込み

どんな文章も次の行には何が書かれているんだろう、と思わせ、思わせ進んでいくのが一番です

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『書くことが思いつかない人のための文章教室』近藤勝重・著 幻冬舎
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344982339

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◆目次◆

第1章 記憶を描写してみよう
第2章 伝わる文章の秘密
第3章 そもそも書く手順とは?
第4章 文章はこう直す

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『不況でも売れるネットショップの作り方』 竹内謙礼・著 株式会社ストラップヤネクスト・監修 Vol.2633


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【不況でも売れるネットショップの条件】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534048696
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本日の一冊は、ネットビジネスを専門とする経営コンサルタントで、かつて楽天市場の「ショップ・オブ・ザ・イヤー」で2年連続ベスト店長賞に輝いた竹内謙礼さんが、最新のネットショップの販促ノウハウを公開した一冊。

監修者のストラップヤネクストは、携帯ストラップをはじめ、雑貨、スマートフォン関連の商品を扱う、日本最大級の携帯グッズのオンラインショップで、何と28億もの年商を誇る企業です。

本書は、この2者がタッグを組んでまとめられた、これからのネットショップの販促の秘訣。

メルマガ+プレゼントで販促ができていた時代が終わりを告げ、新しい売り方が求められている現在、有効な手法を指南した一冊です。

受注管理ソフトを導入する、商品点数を増やす、複数サイトを運営するなど、明らかにこれまでとは違った対応が求められる現在。

ショップ運営者が、どんな点を押さえれば売上が伸びるのか、実例を交えながら紹介しています。

商材の選び方、受注管理ソフトの選び方、広告の買い方、販売ページのクリエイティブ、さらにはスマートフォン対策まで、これからのネットショップに必要なひと通りの販促ノウハウが、使うと便利なサービスの紹介とともにまとめられています。

最新の販促ノウハウをキャッチアップするために、ぜひ読んでおきたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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厳しい業界の中で、気を吐いているのが「複数サイト運営」のネットショップ

在庫管理や販売管理がおろそかになれば、お客さんの信用をなくす大事件を起こす可能性があります。そのためにも、受注管理ソフトの活用は、ネットショップ運営をする上で、“マスト”(NUT2deco)

(売れるネットショップで大切なことは)“盛況感”と“ひと気”。それに“安心感”などが加わって、すべての演出のバランスが取れていること(エスニック&アジアン雑貨AJARA)

最初から楽天市場やヤフーショッピングにネットショップを構えて、検索でやってくるお客さんを待ち構える運営スタイルのほうが、機会損失を最も防ぐ販促手法になる

商品点数を増やせないネットショップは立ち行かない

◆商品点数の増やし方 ※一部紹介
2.仕入れリスク、在庫リスクが低いものを選ぶ
3.検索キーワードが明確な商品を選ぶ
4.競合が少ない商品を選ぶ

「ベッド キングサイズ」「ベッド 180cm」「ベッド 介護用」等、複数のキーワードを組み合わせてみると、販促力の高い検索キーワードにたどり着くことがよくある

バックヤードをいかに効率よく運営するかが、ネットショップの売上を左右する

アマゾンで取り扱っていない商品で、なおかつ検索の需要が多い商材であれば、アマゾンのお客さんを独り占めできる可能性もあり、商材によってはまだまだ開発の余地はある

◆まだある広告購入のポイント
1.メルマガ配信付きの広告枠を狙う
2.給料日前よりも給料日後の広告枠
3.イベント関連の広告枠は狙い目
4.急に増設された広告枠は要注意

売れなかった広告というのは、広告枠の悪さよりも、商品のセレクトが間違っているケースのほうが多い

販売ページではお客さんにあまり選択肢を与えない

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『不況でも売れるネットショップの作り方』竹内謙礼・著 株式会社ストラップヤネクスト・監修 日本実業出版社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4534048696

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◆目次◆

第1章 ネットショップの売上は、なぜ、頭打ちになってしまったのか?
第2章 ネットショップの売上を最短でV字回復させる絶対条件
第3章 自社サイト、楽天市場、ヤフーショッピング、アマゾン、ビッターズの徹底攻略法
第4章 複数サイト運営のカギを握る「受注管理ソフト」の導入のポイント
第5章 売上頭打ちを招く“マンネリ集客術”を徹底改善する
第6章 競合店舗を突き放す“裏技”売上アップ戦略

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『【中国版】サブプライム・ローンの恐怖』石平・著 Vol.2632


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【2012年、中国バブル崩壊?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344982347
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長い間、高い経済成長を続け、GDPでも日本を抜いて世界2位になった絶好調の中国経済。

本日ご紹介する一冊は、そんな中国のバブル崩壊を予言した、じつに恐ろしいレポートです。

著者は、拓殖大学客員教授で、中国問題評論家として知られる石平さん。

本書では、中国経済を牽引してきた「2台の馬車」、すなわち「対外輸出」と「固定資産投資」について、その問題点を指摘し、高まる中国のインフレ懸念にズバリ切り込んでいます。

対外輸出の競争力を高めるため、人為的に抑えられた賃金と、それゆえに伸び悩む内需。さらに、過度な在庫を抱え、およそ8割が投機目的とも言われる不動産バブル…。

これだけでも恐ろしいことですが、「中国の松下」と呼ばれる最大の電器メーカー、ハイアール公司までが、「大事な資金をはたいて不動産開発業に参与」していたと知って、驚きました。

日本の商社が中国に投資していることも考えると、万が一バブルが崩壊した時には、その影響は甚大なものになりそうです。

さらに心配なのは、過剰なマネーサプライと、中国政府がわかっていてもインフレを抑えられていない、という事実。

ただでさえ貧富の差が激しい中国で、物価が急速に上がったら、庶民の生活は間違いなく破壊され、社会問題へと発展する…。

本書を読むと、そんなシナリオが見えてくるのです。

若干あおりが入っていたり、繰り返しが多いのが気になりますが、知らないで投資をすると、大やけどをします。

ぜひ類書も併せて、読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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11年7月の食品価格は前年同月に比べて14.8%の上昇、豚肉においては同56.7%も上昇してしまうという体たらくである。エジプトやチュニジア、リビアのような民主化運動を恐れる政府は、食品価格がさらに上昇しないよう、インフレ抑制のための金融引き締めを続行するであろう。しかしながら食料を含めた商品高騰は世界的な流れであるから、過度な金融引き締めは景気を冷やし、住宅バブルを一気に崩壊させることになる

11年6月、中国政府が初めて実施した地方政府の財務状況に関する会計検査によると、10年末の債務総額は10兆7000億元(約128兆6700億円)であり、中国のGDP(国内総生産)の3割近くに達している

11年から実施されている一連の金融引き締め策は、深刻な副作用を引き起こしている。金融引き締めのなかで各金融機関の融資枠が大幅に縮小された結果、多くの中小企業は銀行から融資をもらえず、大変な経営難に陥っている

売れ残りの在庫を大量に抱えてしまうと、不動産業者の資金繰りが苦しくなる。経済がこのまま停滞すれば、いずれかの時点で、業者は生き残りを図って手持ちの在庫物件を値下げして売りさばくしかない。それにともなって投機用に不動産を購入している多くの人が、「不動産の価格はもう上がらない」と思って、いっせいに売りに動くはずだ。結果として不動産価格の総崩れが始まるのである

◆中国の高度成長を牽引してきた「2台の馬車」
「対外輸出」「固定資産投資」

日本の「個人消費率」は60%、中国はたったの37%!

一般的にどこの国でもお金を使う主力となるのは、「低収入層」や「高収入層」ではなく、その中間の中産階級である。したがって消費がもっとも安定しているのは、中産階級層がもっとも厚い国である

モノが国外へ出ていって、モノ作りの対価となる人民元だけが国内で流通することは、モノに対する裏づけのないカネ、すなわち空虚なカネが国内で発生することになる

安い労働力と資源コストという2つの「好条件」がなくなると、中国の製造業はただちに「難局」に直面する

48兆円の財政出動が崖っぷち中国経済を救った

購買者の8割が不動産を投機用に購入

ハイアール公司までが、大事な資金をはたいて不動産開発業に参与していた

多くの富裕層を海外移住に駆り立てた要因は、中国国内の環境汚染や食品・医薬品の安全問題、公共サービスの悪さや社会的不平等さ、法制度の不整備と権力の横暴、投資・ビジネス環境の悪化

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『【中国版】サブプライム・ローンの恐怖』石平・著 幻冬舎
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344982347

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◆目次◆

序章 中国バブルの崩壊は目前に迫っている!
第一章 ジャブジャブ刷ったカネで溺死寸前
第二章 本当はリーマン・ショック前から悪化していた中国経済
第三章 中国不動産バブルはここまで悪化している!
第四章 インフレで死ぬか、バブル崩壊で死ぬか
第五章 民衆による暴動が止まらない
第六章 軍事大国の脅威と恐ろしさ
終章 革命前夜

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『あなたの仕事を成功に導く山師の兵法AtoZ』中村繁夫・著 Vol.2631


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【4年で340億円!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4863100892
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本日の一冊は、放浪ニートから26歳で就職、54歳でリストラに遭うも10人で起業し、4年で340億円を売り上げた「現代の山師」、中村繁夫さんによる一冊です。

「山師」といえば、関東大震災の際にトタン板を買い占め、住友金属鉱山株で長者番付日本一になった是川銀蔵さんを思い出しますが、著者が買ったのは、いま話題の「レアメタル」でした。

※参考:『相場師一代』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4094034714

著者は、繊維と化学品の専門商社、蝶理のレアメタル部門で30年間輸入買い付けを担当し、2004年に部門ごとMBO(マネジメント・バイ・アウト)で独立。日本初のレアメタル専門商社を設立しました。これが4年で340億円売り上げたというのだから、驚くほかありません。

本書は、この「現代の山師」が書いた、ビジネスの原則、勝利の法則をまとめたもの。

メンタル的な話が多く、原則部分は自己啓発書テイストですが、例として語られているのは、レアメタル市場の話なので、話に新鮮味があります。

著者は、仕事柄、中国とビジネスをする機会も多いため、読者は、グローバルに活躍するビジネスマンになるための条件についても学ぶことができると思います。

また、読むことで世界の資源問題にも詳しくなれるので、一石二鳥。

これは要チェックの一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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中国の胡錦濤主席も温家宝首相も資源の専門家である。政治局最高幹部の八人までが技術系の出身であり、その資源政策はしたたかである。一方、金属メジャーの歴史は古く、ユダヤ系資本が世界を席巻していると言っても過言ではない

日本では独禁法やカルテルは一見“悪”だと言われているが、世界の実体は表向きはルールを守っている姿勢を見せ、その実は国益のために合理的な戦略を決定している

願望で状況を見るのではなく、洞察力を鍛えろ!

◆先行き予測、洞察力を鍛える方法
1.機先を制すこと
2.情報の取捨選択と分析力をつけること
3.自分のもっている知識や経験を総動員した直感だ

早期決断が損失最小化の鍵

「すべての問題は、『これひとつだけ』という開発ではなく、有用であると考えられるいくつかの方法を並行して開発することが大事である」(西堀榮三郎)

森林も人間も多様性がないと強くなれない

多様性を生み出すには、何よりも自分自身で他人と違うことにチャレンジすることが肝要だ

小さな池だから、たくさん魚がいるわけではない。ところが、知られていないわけだから意外にも大きい魚がいることが多い

仕事で「権利と義務」を安易に口に出す人は、自覚が軽薄

“リスク”を背負いながら、自分が狙っているものを追いかけるところに、得も言われぬ達成感というか、快感がある。だからこそビジネスが、そして人生が面白いのだ

「人間は利によって動く」(秦の孝公に仕えた「法家」の祖・商鞅)

いずれ、中国は水をロシアから買わなければならない時代が来る。水資源は石油資源よりも貴重な外交カードになる可能性が高いのだ

一見、権利を主張するだけのように見えても、内実では何を取って、何を捨てるのか、はっきりと選択ができている。これこそが、“したたかさ”というものだ。要するに、目的が明確なのである

◆ビジネスにおけるプロの三要素
1.余人をもって代えがたい人
2.自分自身で仕事を創造できる人
3.人に感動を与える仕事をする人

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『あなたの仕事を成功に導く山師の兵法AtoZ』中村繁夫・著 ウェッジ
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4863100892

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◆目次◆

道の章 共有できる理念と価値観の有無が勝敗を決める
天の章 環境に順応し即応する能力が更なる向上をもたらす
地の章 未地の分野を切り拓く能力が勝機を引き寄せる
将の章 あらゆる状況下の的確な明察が成功を約束する
法の章 人道に則り地球環境への融和が未来の糧となる

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『宮台教授の就活原論』宮台真司・著 Vol.2630


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【就活の原理とは?】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4778312775
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本日の一冊は、社会学者であり、首都大学東京の就職支援委員長を務めた経験のある宮台真司氏が、まったく新たな視点から就職活動やキャリアを論じた一冊。

いわゆる就活マニュアル本ではなく、「就活の原理」を論じた本で、なぜこれまでの採用方法で組織がうまく行かないのか、なぜ「仕事=人生」の考え方ではダメなのか、なぜ適職を探してもうまく行かないのか、その理由が書かれています。

なかでも興味深かったのは、<皆さんが「自動車メーカーが好きだ」という時、「住宅メーカーが好きだ」を意味しません。でも住宅メーカーに連続変化するのです>というくだり。

つまり、現在のグローバル化に伴う市場変化や経営環境を念頭に置くと、会社が提供する商品やサービス、そして企業文化さえ、変わることがあり得る。

だとすれば、必要なのは「適応」ではなく「適応力」だというのです。

しかしながら、現在の就活で問題なのは、そこに学生の適職幻想が加わること。

リクナビなどの就職情報サイトをを使って、なるべくたくさんの選択肢のなかから「適職」を探す。

仮にそれが見つかったとしても、思っていたのと現実が違っていた、あるいは何らかの事情で会社の事業内容・仕事内容・文化が変わってしまった場合には、辞めてしまう。

いや、仮にうまく行っていたとしても、もっと良い選択肢を求めて失敗してしまう…。

こんなふうに、現在の就活には、ノウハウや人材の質以前の問題点があるのです。

本書は、現在の日本社会が抱える根本的な問題点を指摘し、われわれがどうすれば就職に成功できるのか、幸せなキャリアを築けるのか、間接的なアドバイスをしてくれています。

第8章に「すぐには役立たない就活マニュアル」とあるように、いわゆるノウハウはほとんど書かれていませんが、下手なノウハウ書100冊に勝る考え方が示されています。

就活生はもちろんですが、これからキャリアを築いていこうとするビジネスパーソン全般にもおすすめの一冊です。

ぜひ読んでみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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グローバル化(資本移動の自由化)によって、社会環境の複雑性が上昇する一方で、今まで個人の負担を軽減していた市場や国家が不安定になるので、個人の選択能力と社会環境の複雑性の間を媒介する、共同体ないし共同性が大切になる

皆さんが「自動車メーカーが好きだ」という時、「住宅メーカーが好きだ」を意味しません。でも住宅メーカーに連続変化するのです。皆さんは、会社に就職する時、自動車メーカーに就職するとか、ゲーム機メーカーに就職するとか、思いがちではありませんか。それは、グローバル化=資本移動の自由化ゆえに激しく流動する市場環境や経営環境を念頭に置いた時、非現実的な思い込みなのです

企業も企業文化も、企業存続のために変わるかもしれない。だから「適応」ではなく「適応力」を求めざるを得ないのです

進化生物学の命題としてよく知られるように、「適応」しすぎると「適応力」が落ちます

企業の要求が「適応」から「適応力」へと変化すると就職活動の中身が変化します。とりわけバブル崩壊以降、採用試験が面接重視になったのが典型です。市場環境や経営環境が変化する中、コミュニケーション能力があることが以前よりも重要になったからです

仕事での自己実現機会はとても希少ですが、これを煽ることで、低成長時代の高付加価値化市場に相応しい人材の「動機付けと選別」を行います。そして「仕事での自己実現」競争に敗れた大半の成員には、代わりに「消費での自己実現」を提案するわけです

気がついてみると帰還場所も出撃基地も失っている。つまり本拠地を失っている。これを失った状態で「仕事での自己実現」に向けたリスキーなチャレンジができるはずもない

中高年になると、育児休暇を取得しなかった人ほど、仕事のパフォーマンスが落ち、最終的には育児休暇を多く取得した人のほうが生涯賃金も高くなる

「経済回って社会回らず」は経済を破壊し、「仕事回って家庭回らず」は仕事を破壊する

「スゴイ奴」との出会いこそ「ひとかどの人物」になる王道

むしろ適職志向が強いからこそ会社を辞める

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『宮台教授の就活原論』宮台真司・著 太田出版
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4778312775

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◆目次◆

第1章 なによりも”適応力”が求められている
第2章 仕事は自己実現の最良の方法ではない
第3章 自己実現より”ホームベース”を作れ
第4章 自分にぴったりの仕事なんてない
第5章 CMと就職情報サイトに踊らされない仕事選び
第6章 就職できる人間になる”脱ヘタレ”の心得
第7章 社会がヘタレを生んでいる
第8章 すぐには役立たない就活マニュアル

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『CAの私がVIPのお客様に教わった話し方のエッセンス』高橋くるみ・著 Vol.2629


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【これぞVIPの話し方】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4479793305
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ヒットメーカーだった、とある出版社のS社長が、エレベーターで見送ってくださる際、必ずしていた声掛けがあります。

「土井さん、何かうちがご迷惑をお掛けしていることはないですか?」

初めてこの言葉を聞いた時、「こんな若輩者に対して、こんな配慮をしてくださるとは」と感激した記憶があります。

そう、デキる人は、相手への配慮が半端じゃないのです。

本日ご紹介する一冊は、日本航空でキャビンアテンダントを務めていた著者が、ファーストクラス、ビジネスクラスのVIPに学んだ会話術をまとめたもの。

内容をひと言で言えば、前述したような「配慮」「気配り」がポイントですが、その実例は参考になります。

「私の言っていること、わかる?」ではなく、「私の言っていること、わかりにくいかな?」。

何かをリクエストした際には、「ごめんね、時間を奪って」を添える。

些細なことではあるのですが、これをされたら、確かに心を動かされるだろうなあ、と思う会話例がたくさん載っているのです。

本書にはほかにも、どうやって交渉するか、言いにくいことを言うか、といったVIP式の会話例が載っています。

飛行機の裏側や、旅の便利グッズを紹介したコラムも読み応えがあり、さらりと楽しく読める一冊です。

ぜひチェックしてみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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教えをいただく際にさすがと感じたのが、言葉づかいならぬ、「語尾づかい」でした。説明の随所や、言葉尻に「僕の説明でわかるかな?」「ちょっと難しい内容だけど」「これはすでにご存じだと思うけどね」といったように、相手の気持ちをうまく会話に取り入れるサービス精神を織り込んでくださり、気持ちよく会話が進んでいたのです

人の魅力は、リアクションの質で決まる

「お客様。本日はいつものように静かにはいかないようでして、申し訳ございません」すると、こんなお返事をいただいたのです。「なんですか、そんな顔をスチュワーデスがしてはいけないよ。僕はね、モノを書いていると耳が聞こえなくなるんです。ご心配には及びません。あ、でも心配してくれたあなたの声はちゃんと聞こえましたよ」

不思議と、「ごめんね、時間を奪って」とおっしゃるのは必ずVIPのお客様なのです

相手の損を埋めようとする姿勢が支持を集める

プロフィールは披露しない。「知りたい」と思わせる

自分のことや、自分が興味のあることを話したい、そして主役になりたいという人が、世の中多数派であるからこそ、相手を主役にできるマイナーな存在である方がVIPであり続けるのでしょう

「万が一事情が許すことがあったら、コックピット見学させてほしいんだけどね」

負担に配慮する言葉を忘れない

「おまかせします」と一言発し、ゆだねることで他者の能力を引き出す

「勉強不足でわからない」と言うのは圧倒的にファーストクラスのお客様

畏れを感じてもらえる存在を目指す、そして畏れを感じる人のそばにいること

上手に相手を評価することは、自身の評価を大きく引き上げることにもつながる

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『CAの私がVIPのお客様に教わった話し方のエッセンス』高橋くるみ・著 大和書房
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4479793305

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◆目次◆

chapter1 VIPに学んだ、人脈を飛躍的に広げる会話術
chapter2 VIPに学んだ、交渉のエッセンス
chapter3 VIPに学んだ、心を動かすエッセンス
chapter4 VIPに学んだ、言いにくいことをさらりと伝えるエッセンス
chapter5 VIPに学んだ、言葉の習慣エッセンス

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