『「通貨」を知れば世界が読める』浜矩子・著 Vol.2637


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【1ドル50円時代は到来するか?】
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本日の一冊は、だいぶ前から話題になっていたにもかかわらず、紹介するのを躊躇していた一冊。

というのも、サブタイトルの「1ドル50円時代」という言葉に、どうも納得が行かなかったからです。

しかしながら、本書を読み進めていくうちに、また最近のTPPをめぐる一連の動きを見ているうちに、可能性はゼロではない、と思うにいたりました。

本書の前段に書かれているのは、基軸通貨の歴史と、基軸通貨国に課せられた「呪い」の話。

著者曰く、<基軸通貨は希少価値があると同時に流動性が十分でなければならない>わけですが、これが覇権国にとって、いかに大きな負担となるかが書かれています。

そして、次に挙げる、著者による「基軸通貨の定義」を読めば、いかに今のアメリカが基軸通貨国として、力を失っているかがわかる気がします。

<私が考える基軸通貨の定義は、以下である。「その国にとっていいことが世界中にとってもいいことであるという関係が成り立っている国の通貨」―それがすなわち、国際的基軸通貨と呼ぶに値する、というものである>

アメリカが輸出立国を目指そうとしている今、円高ドル安はより一層進む、という著者の考えと、いやいや、ここまで疲弊した日本の通貨が高くなるはずがない、という考え。

しばらくは、この2つを念頭に置きつつ、今後の動きをウォッチしていくのが賢明なのでは、と思った次第です。

「1ドル50円」の根拠が明確にあるかといえば、それは示されていないわけですが、基軸通貨を巡る歴史は、読み応えがありました。

また、本書で言われていることは、通貨に限らず、今後、人間のネットワークやウェブにおいても起きる気がしました。

いろいろと考えさせられる一冊です。

ぜひチェックしてみてください。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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世界が一蓮托生ということは、とりもなおさず、グローバル時代には絶対的な「強者」がいないということを意味している

アメリカはリーマン・ショックへの対応で、振れるはずのない袖を振って大型の経済対策を次々と打ち出してきた。当然、財政赤字は深刻化する。だが、それにもかかわらず、アメリカの経済は思うように回復してこなかった。ここでオバマ大統領が打ち出したのが、向こう五年間で輸出規模を二倍に増やす「輸出倍増計画」である。これは、アメリカがドル安政策をとることの表明に他ならない

基軸通貨は希少価値があると同時に流動性が十分でなければならない。かくして、希少性と流動性を同時に満足させることはきわめて難しい。この、いわゆる流動性ジレンマこそが、基軸通貨国にかせられた「呪い」に他ならない。結局、この呪いの重荷に耐えかねて、アメリカはドルの金交換を停止した。一九七一年八月十五日、世に言うニクソン・ショックである

ごく常識的に考えてみれば、世界でもトップクラスの大金持ちの債権大国となった日本が、円安を武器に輸出攻勢をかけるというモデルは、何かがおかしいはずだと気づくのではないだろうか

私が考える基軸通貨の定義は、以下である。「その国にとっていいことが世界中にとってもいいことであるという関係が成り立っている国の通貨」──それがすなわち、国際的基軸通貨と呼ぶに値する、というものである

決然と滅亡に向かって扉を開ける。これは、呪われし者の特徴的な行動だ

「つながりすぎている」からこそ、カウンターパーティ・リスクが無限に増幅され、自分たちの元に一気に降りかかってくるわけだ

通貨としてのユーロが統一されても、実際の金融政策については各国が主導権を握っていたのだ。だからこそアイルランドを誰も止めることができなかった
※アイルランドは「国内の金利の全額保護」を行って、イギリスの金融機関から大口の預金が流出する事態を招いた(抜け駆け合戦)

日本と円のこのような位置づけには、どうも「隠れ基軸通貨国」という名称がふさわしいように思う

「有事のドル買い」はもはや過去のもの

最悪中の最悪シナリオは、「グローバル時代に幕が下りる」こと

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『「通貨」を知れば世界が読める』浜矩子・著 PHP研究所
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◆目次◆

はじめに―通貨を知ることは、世界経済を知るということ
第1章 我々はなぜ、通貨の動きに一喜一憂するのか?
    ―「一ドル五〇円」に向かいつつある世界にて
第2章 基軸通貨を巡る国家の興亡
    ―世界経済を支配するのもラクではない
第3章 通貨の「神々の黄昏」
    ―「まさか」の連続が世界を震撼させた
第4章 これからのドル、ユーロ、そして円と日本
    ―基軸通貨なき時代はどのように進んでいくのか?
終章 来るべき「二十一世紀的通貨」のあり方とは?

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