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『ハカる考動学』三谷宏治・著vol.2121


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【ハカることでアイデアが生まれる】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4887598068
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本日の一冊は、BCG、アクセンチュアなどを経て、早稲田大学ビジネススクール客員教授、グロービス経営大学院客員教授、K.I.T虎ノ門大学院教授などを務める著者が、コンサルタントの「ハカる技術」を教える一冊。

本書の冒頭に書いている通り、トヨタの「プリウス」はこのハカる力の欠如により、全社リコールとなり、反対にグーグルは、「検索ワードから個々人の『今の関心事』をハカり、それと広告をつなげて、時価総額15兆円の会社とな」りました。

情報があふれ、あらゆる技術が利用可能となった今日のビジネス環境では、「ハカる技術」こそが企業の競争力の源であり、イノベーションを生むきっかけとなるのです。

では一体、この「ハカる技術」をどうやって高めればいいのか?

本書には、まさにその手順と演習、そしてハカることで成功した企業のケーススタディが載っています。

「お菓子を食べる場所の第2位 職場 19%」というデータをもとにテストマーケティングをし、新規事業「オフィスグリコ」を成功させた江崎グリコ、返済能力を仲間からの信頼でハカったグラミン銀行、返済意志を手のたこでハカったバンク・オブ・アメリカ…。

ハカることでイノベーションが生まれた企業の事例に触れ、そのハカるプロセスを疑似体験するのは、じつに刺激的な体験です。

ビジネスのヒントとして事例を学びたい方、部下に「ハカる」習慣をつけさせたい上司には、ぜひおすすめしたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「特殊な状況においてブレーキの反応が0.06秒遅れる」ことで新型プリウスは全車リコールとなり、「アクセルペダルがフロアマットに引っかかる恐れがある」ことで全世界810万台がリコールとなった

イノベーションの陰には、必ず「新しいハカり方」が潜んでいる。
グーグルは検索ワードから個々人の「今の関心事」をハカり、それと広告をつなげて、時価総額15兆円の会社となった。
グラミン銀行は貧困層個々人の「返済能力」を、高コストな与信審査や担保評価でなく、利用者たち自身による相互の信頼でハカって、融資の利用者を800万人まで拡げた

一次情報がたくさんあるなら、それをうまく処理(=ハカる)してインサイトを絞り出す

秦の始皇帝は、中国統一において多くのことを一つに定めた。
中でも「文字」と「度量衡」の統一は、その絶大なる権力を支える大きな力になった。軸と目盛りを定める。それを等しく皆に使わせる。
それだけで、モノは動き、カネが流れるようになって、産業が盛んになる。始皇帝はそのことを理解していたのだ

ヒトは往々にしてテレビ、雑誌・本、インターネットなどの「既存の一般情報」をムダにしている。
あのCIAですら情報の95%を一般情報から抽出しているというのに

見るときの秘訣は「まとめない」ことだ。もし、最初からまとめてしまうと、見えないことがいっぱい出てくる

消費者には夢でなく評価を聞け

独自の「ハカる」枠組みを創り上げることが、その企業の永続的な競争力にもつながる

職場の「ヒトをハカる」力の向上をめざすには、既存のアンケート情報をハカり直してインサイトを引き出す訓練が有効だろう。
題材は、巷にあふれる無料のアンケート調査結果で良い

ある「主張」に価値があるとすれば、これまでの世の常識のどれかを覆しているはずだ。
であれば、必ず──、
1.常識が否定されるための「事実」(一次情報)
2.「事実」から読み取れる「インサイト」
3.その「インサイト」と「主張」との「つながり」
──の三つが必要になる

・返済能力を仲間からの信頼でハカったグラミン銀行
・返済意志を手のたこでハカったバンク・オブ・アメリカ

因果関係を見抜くにはトラッキングかトライアルが必要

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『ハカる考動学』ディスカヴァー・トゥエンティワン 三谷宏治・著

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4887598068

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◆目次◆

序章 今、なぜ「ハカる」力が必要か?
1章 「ハカる」の基本を学ぶ
2章 演習で学ぶ! 「ハカる」の基本プロセス
3章 第1の挑戦! ヒトをハカる
4章 第2の挑戦! 作ってハカる
5章 第3の挑戦! ハカり方を創る
補章 「ハカる」の根源

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