2010年5月2日
【休日にピッタリの読み物です】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062810972
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本日ご紹介する一冊は、休日に、ゆっくりくつろぎながら、家族で楽しめる、そんなビジネス教養書。
タイトル通り、日本を代表する120社の社名の由来をまとめたものなのですが、これがじつに面白い。
まだ土井がアマゾンに在籍していた当時、単行本を紹介したことがあるのですが、こちらの文庫は、単行本に収められていた310社のエピソードから、120社分を抽出した内容。
だからといって中身が薄くなっているわけではなく、むしろ面白いものだけ選りすぐった印象です。
どこの企業も、歴史上の人物や聖地、神様の名前など、知恵をふり絞って名前をつけているため、教養書として楽しめます。
アフラ・マズダーから取ったというマツダの英語名「MAZDA」、豊作の象徴であるトンボの王様ということで「オニヤンマ」から取った「ヤンマー」、武田信玄の主治医を務めた赤ひげ先生、永田徳本にちなんだ「トクホン」など、どこをとっても興味深い内容です。
一企業見開き2ページのシンプルな構成のため、肩ひじ張らずに読めて、うんちくが身につく、まさに休日にピッタリの一冊。
子どもと一緒にクイズ大会をしても盛り上がれる、バリューの高い内容です。
ぜひ買って読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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◆「マツダ」が「マズダ」と発音される理由
ブランド名をどうするかで松田は悩んだ。商品名をローマ字にすればMATSUDAである。だが、そのとき松田の頭にあったのは、自動車の原形といわれる馬車や牛車が発祥した古代オリエント文明だった。というのは、その文明において「叡智の神」と崇められた最高神がアフラ・マズダー(Ahura-Mazda)であったことを松田は知っていて、このマズダーが、自分の姓の発音に近いことに強い思い入れを抱いていたからだった
◆ヤンマー
エンジンのブランド名として山岡が最初に考えたのは「トンボ印」だった。トンボは豊作を象徴する昆虫であり、顧客の農家向けの名称としてもうってつけのように思われた。ところが、静岡のあるメーカーから商標侵害の抗議を受けたのである。社員から「トンボの“親玉”であるオニヤンマにちなんで『ヤンマ』にしてはどうか」という案が出たのはそのときだった
◆シャープ
社名の「シャープ」は「シャープペンシル」のシャープ、といってしまうと味もそっけもないが、同時に「えっ、どうして?」と疑問も湧くはず。しかし、理由は簡単。文具のシャープペンシルを考案したのが、創業者の早川徳次なのである
◆ブラザー工業
「シスター」は「シンガー」にどことなく語呂が似ている。ミシンを扱うのが女性であることを考えるとイメージも合う。そのうえ、安井ミシン兄弟商会の「兄弟」には4人の姉妹も含まれていたのだから、いよいよもって文句なしのブランド名である。ところが、いざ調べてみると、シスターはすでに商標登録されていて、使えないことがわかった。仕方なく兄弟は再び頭をひねり、今度は自分の会社名の「兄弟」から「ブラザー」をブランド名にすることにした
◆オリンパス
その頃の社名は「高千穂製作所」といった。高千穂は宮崎県北西部の町の名前だが、日本建国の神話では、神々が住む「高天が原」と通じる土地でもある。九州出身の山下が外国名のブランドを考えていたときに頭にひらめいたのが、「日本の高千穂は、古代ギリシャのオリンパスだ」という見事な連想だった。山下は、この名を冠した顕微鏡の発売を機に、「日本の高千穂(高天が原)から、世界のオリンパスへ」という願いを込めて命名したのである
◆カルピス
「カルピス」という名称は、英語のカルシウムと、サンスクリット語(梵語)のサルビス(練乳)を組み合わせた造語だった。本来はカルビスだが、語感をよくするために「ビ」を「ピ」に変えた案が採用されたわけである。梵語にこだわったのは、三島が僧侶の息子だったためである
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『誰かに教えたくなる「社名」の由来』講談社 本間之英・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062810972
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◆目次◆
第一章 機械・光学系企業
第二章 生活・ファッション系企業
第三章 食品・飲料系企業
第四章 流通・資源・サービス系企業
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