2010年5月6日
【戦略的な人になる方法】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492532692
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最近は、さまざまな業界において異業種の参入による「見えない競争」が激化しているため、戦略本が売れています。
「戦略の失敗を戦術で補うことはできない」という言葉があるように、戦略のミスは、これまで順調だった企業の業績を、一瞬で悪化させるリスクをはらんでいます。
だからこそ、リーダーあるいはこれからリーダーになる人には、戦略は必須科目。
それも、古今東西の事例を読みながら学ぶのが、鉄則です。
本日ご紹介する一冊は、ローランド・ベルガー取締役パートナーの平井孝志さんが、さまざまな業界、企業の事例をもとに、戦略力を高めるための方法論を指南したもの。
「戦略力」を高めるためには「環境を読む」「あるべき姿を描く」「自分を見つめ直す」「道筋をつくる」という4つが必要ですが、本書では、これらをさらに詳細に論じ、読者が戦略構築センスを磨くお手伝いをしてくれます。
「自分を取り巻く環境の中にいながら、その環境を客観視することの難しさを『バブル』は教えてくれている」という著者の言葉が示しているように、われわれは自分の置かれた環境を正しくは認識できないものですが、そうしている間にも、競合は攻めてきます。
本書では、リーダーが自社の置かれた状況を正しく認識する方法や、競合に負けないための参入障壁構築法を説いており、じつに有用です。
戦略論の系譜についても軽くまとめてくれているので、教養としても読んでおきたい内容です。
ぜひウォッチしてみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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新しい顧客は多くの場合、現在の主要な顧客のニーズとは異なるニーズをもっている。必ずしも、目の前の大事な顧客の声だけに耳を傾ければいいわけではない
最初に場所を押さえてしまったり、ブランドをつくってしまったり、あるいは網(ネットワーク)をつくってしまうと企業は強い
人は意識・無意識にかかわらず、なじんだ解決策や手近な答えにとらわれて、問題の真因に向かって思考を深めていけなくなりがち
◆戦略の3要素
1.将来のあるべき姿
2.現状の正しい認識
3.戦い方の明確化
あるべき姿は日本の枠を超えてグローバルであり、時間軸はこれから10年先か20年先を見据えているほうがいい
敵は直接、本丸に攻撃を仕掛けてくるとは限らない。因果の連鎖をたどり、外堀を埋められないように気をつけるべきである
◆BHAG(Big Hairy Audacious Goals:社運を賭けた大胆な目標)
1.自社が世界一になれる部分
2.情熱をもって取り組めるもの
3.経済的原動力になるもの
「極端な状況」を想定することが新たなイノベーションの引き金
自社の「まわり」の業界をどう定義するかによって、自分自身の見え方が変わってしまう
◆マネされないための経営資源の特徴
1.強みが組織内のさまざまなルーティンに深く複雑に絡み合っていること
2.使いべりしない「見えざる資産」かどうか
3.因果関係の曖昧さ
イノベーターのジレンマ克服のための具体的な処方箋は、「小さな組織で始める」「本社から遠く離れたところでおこなう」など
リーダーが信頼と尊敬の念をもって、異なる意見や異なる性格をもつ人を集め、多様性や変革の動きを認めてあげる勇気をもつこと
価値がある資源を定義するにはどうしても外部からの評価が必要
力の源は「Why」と「Who」にあり、高い志に支えられた「正当性」が人や組織の力を最終的には担保してくれる
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『戦略力を高める』東洋経済新報社 平井孝志・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4492532692
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◆目次◆
はじめに
第1章 翻弄されるビジネスマン
第2章 「海図」の品質がすべてを左右する
第3章 「戦略力」を構成する「4つの素力」
第4章 「海図」のつくり方
第5章 質の高いリーダーをめざして
おわりに
特別付録1 すぐに使える! 経営学のフレームワーク
特別付録2 今日から実践! 「海図策定」のテンプレート
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