2009年1月22日
【行動経済学本、待望の第2弾!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4314010541
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本日の一冊は、行動経済学のエッセンスをわかりやすい例とエピソード、実験結果を交えながら説いたベストセラー『経済は感情で動く』の待望の続編。
※参考:『経済は感情で動く』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4314010479/
本シリーズの面白さは、人間が不合理な判断をしてしまうトリックを、理論的に説明しているところにあります。
一見頭の良さそうな学生さんたちが、実験をするとものの見事にトラップ(罠)にはまってしまう。
そのロジックと、罠を回避するためのポイントが書いてあるのが、本書の最大の魅力でしょう。
今回も視覚の罠、認知の罠、因果関係の罠、言葉の罠など、さまざまな罠がてんこもり。
経営者、マーケター、営業マンであれば、売るためのテクニックとして、消費者、投資家であれば、心理的な罠に陥らないための処世術として、ぜひ読んでおきたいところ。
行動経済学関連の本を読み込んでいる人には目新しい点は少ないかもしれませんが、そうでない人には知っておいて損のない内容です。
ぜひ読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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私たちは過去の経験をもとにして、ものごとはこうなのだと「決めつけ」ようとする
多くのトラップを作動させるのは「魅力的な情報」で、私たちはその情報をもとに大まかな判断をし、目や耳に届きにくい情報は無視してしまう
◆ピーク・エンドの法則
あらゆる経験の快苦は、ほぼ完全にピーク時と終了時の快苦の度合いで決まる
過去の投資に未練を感じて、たとえそのために不利益が生じても、将来のための決断をためらってしまう
人命が確実に救われるという設定は、何人かは救われて何人かは救われないという不安定な設定より、思った以上に「ホッ」とするらしい
ある判断を下すことになったとき、必ずしなければならないことは、「何にくらべて?」と自問することなのだ
ある選手が続けて出した得点と次のシュートの成功率とのあいだにはなんの関係もない
「私たちの思考はすべて、現在の事象とその結果として現れるものとのあいだには関係がある、という前提のもとにおこなわれている」(デイヴィド・ヒューム)
自殺と殺人について、同じ数のニュースを受けとった場合は、殺人というセンセーショナルな出来事のほうが記憶に残る
最初の数字が基準点の役目を果たし、頭のなかでまさに「アンカー(錨)」になってしまう
◆バーナム効果
だれにでも当てはまることがありそうな曖昧で一般的な性格(パーソナリティ)に関する記述を、自分だけに当てはまるものとして受け止めること
他人への敵意や軽蔑は、自分の属する集団のアイデンティティやプライドを高めたいという欲求から生まれる
有能な商売人であるかどうかは、「ハロー効果」を使っているかどうかでみるとよい。有能であれば、販売努力と宣伝を、もっとも売れる商品のイメージ・アップに注ぐ
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『世界は感情で動く』紀伊國屋書店 マッテオ・モッテルリーニ・著
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◆目次◆
はじめに――「脳のトラップ」を知ろう
パート1 まずは心の準備体操
パート2 あまりに人間的な脳
パート3 集団のなかでの困った判断
パート4 いざ、決断のとき
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