2009年1月6日
【元オーバーチュア取締役が明かすノウハウ】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4881666649
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本日の一冊は、オーバーチュアの取締役を経て、現在はSEMに特化したコンサルティング型代理店を経営する著者が、Yahoo!、Googleの検索連動型広告で成功する法則を説いた一冊。
2007年に行われたオーバーチュアの広告プラットフォームの大幅改変に伴い、SEMの管理がおざなりになっている、あるいはやめてしまった、という人は結構いると推察しますが、本書は、そんな人が最新トレンドをキャッチアップし、再度集客に役立てるのに有効な一冊です。
本書によると、この改変に伴う最大の変化は、広告掲載順位の決定にあたり、オークション方式を改め、クリック単価だけでなく、広告の品質、中でもクリック率を重視するようになった点です。
これにより検索エンジン側の収入も増えますが、広告クライアントとしても、内容やコピーなど、より本質的な部分で競争できるようになったと言えそうです。
ただ、こうなると、従来型の、上位表示された/されないではなく、新たな管理方法と評価基準が必要になったのは事実。
著者はそれをROIに求め、具体的にリターンと投資をどうやって管理するか、具体的な方法を述べています。
クリック率を高めるための原則やキーワードの作り方など、ダイレクトなノウハウもありますが、もっとも参考になったのは、2通りの「何を売りたいか」×2通りの「だれに売りたいか」×7通りの「どのように売りたいか」、28通りのコピーのパターンが作れるというフレームワーク。
これを活用すれば、広告文で行き詰った時でも、一定のクオリティで訴求力のあるコピーが書けそうです。
インターネットでの集客力を高めたい方に、『ザ・コピーライティング』と併せておすすめしたい一冊です。
※参考:『ザ・コピーライティング』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4881666649/
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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検索連動型広告を使って効果的に集客を実現するためには、検索キーワードに隠された検索ユーザーの「意思」や「意図」を読み取ることが非常に大切
広告がクリックされ、最終的には商品やサービスなどの購入・申し込みにつながるためには、掲載順位もさることながら、検索ユーザーからみて、広告や、広告のリンク先に指定されているサイトのコンテンツが、検索キーワードに充分な関連性を持っている、ということが非常に大切
◆獲得した顧客から得られるリターンを最大化するための方策
第1条:1回あたりにできるだけ多くの買い物をしてもらうこと
第2条:1度だけでなく、何度も買い物をしてもらうこと
第3条:どうせ買うならなるべく利益率の高い商品を買ってもらうこと
どのような場合に部分一致が適用されて、広告が掲載されるのかは、オーバーチュアやグーグルによって、かなり恣意的に決定されてしまう
「海外旅行」という入札キーワードに対し、「旅行 海外」という逆の語順で検索された場合、部分一致の適用対象ではありますが、だからといって、部分一致を選択しておけば、逆の語順で検索されても、必ず広告が表示されるというわけではありません。もし、「海外旅行」というキーワードから、多くのコンバージョンが生まれているような場合には、「旅行 海外」という逆順のキーワードにも入札しておくことをお薦めします
◆キーワードのバリエーションの増やし方
1.類義語を調べる
2.言葉のゆれに着目する
3.関連語句の調査
広告文をクリックすると、「何が叶うのか」あるいは「何は叶わないのか」を検索ユーザーに明確かつ簡潔に伝えることが非常に大切
◆クリック率を高める基本4ヶ条
第1条「キーワードはできるだけ文中に!それもできるだけ前に!」
第2条「広告グループは最適化の単位」
第3条「常に競合相手のタイトル&説明文を意識する」
第4条「作成したタイトル&説明文は定期的に見直す」
◆表現・演出に使える7つのパターン ※一部紹介
1.「希少」であることを強調する
3.「横並び」意識に訴える
5.「激安」であることを強調する
7.「権威」付けをして信用度を高める
獲得コストを下げようとして、クリック単価を引き下げると、広告が掲載されなくなったり、掲載順位が大幅に下がったりして、獲得できるクリックの数も減少する
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『SEM成功の法則』ソーテック社 泉浩人・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4881666649
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◆目次◆
プロローグ 検索エンジンを使って見込み客を連れてくる
PART1 すべてはROI最大化のために? SEM2.0の時代へ
PART2 検索連動型広告の本当の仕組みを正しく理解する
PART3 ROIで広告効果を可視化する
PART4 キーワードの「ポートフォリオ」でリスクとリターンを最適化する
PART5 ROIを最大化するための実践的攻略法
PART6 最適化のセオリーを正しく理解する
PART7 コンテンツ連動型広告におけるROI管理
PART8 モバイルSEMとの付き合い方
PART9 広告の管理・運用で失敗しないために――正しい委託先の選び方
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2009年1月6日
【全米No.1人気の行動経済学読み物】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4152089792
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今日は、仕事初めということで、朝からスタッフと一緒に近所の氷川神社に初詣に行ってきました。
その帰り道に、スタッフの山本が、年末の掃除の話をしており、どうやら聞くところによると、クイックルワイパーの高級なやつ(とはいっても500円もしない)を買おうかどうか悩んで、思い切って買って使ったというのです。
ちなみに説明すると、山本はお歳暮にいただいたドンペリを何のためらいもなく飲み干す豪快な女性。そんな彼女が、500円もしないクイックルワイパーを買うかどうか悩むというのです。
これはつまり、人間が相対的に物を見ている証拠なのです。山田真哉さんが本で書いていたように、絶対金額でお金を管理する人などおらず、大抵の人は、相対の罠に陥り、その物差しで高い、安いを決めているのです。
本日の一冊は、そんな人間の不合理を明らかにし、それがビジネスや意思決定にどんな影響を与えているか、明らかにした一冊。
著者は、行動経済学研究の第一人者であり、デューク大学の教授、MITメディアラボの客員教授でもあるダン・アリエリー。
行動経済学の本自体は決して珍しいわけではありませんが、この本は読み物としてじつによくできた一冊です。
学生に対して行った実験の驚くべき結果、人間の不合理が巻き起こす悲喜劇、そしてそれをどう使えばわれわれは幸せになれるのか…。
もともといち学問分野の話題にすぎないものを、ここまで人間生活に関連づけて語る著者の才能には、舌を巻くばかりです。
著者いわく、「私たちは不合理なだけでなく、「予想どおりに不合理」だ。つまり、不合理性はいつも同じように起こり、何度も繰り返される」のです。
本書には、われわれ人間がついつい繰り返してしまう愚かな行動の実態と、その根本にある心理原則が示されています。
名著『影響力の武器』と並んで、使い方には十分注意して欲しい一冊。もちろん、ビジネスマンは「必読」です。
※参考:『影響力の武器』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4414304164/
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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人間は、ものごとを絶対的な基準で決めることはまずない(中略)ほかのものとの相対的な優劣に着目して、そこから価値を判断する
値の張るメイン料理をメニューに載せると、たとえそれを注文する人がいなくても、レストラン全体の収入が増えるということだ。なぜだろう? たいていの人は、メニューのなかでいちばん高い料理は注文しなくても、つぎに高い料理なら注文するからだ
通常の写真、同じ人の劣ったバージョン、別人の通常の写真を並べた用紙をわたすと、実験協力者たちは、別人の写真より、「通常の」写真の人――ひずんだ顔に似ているけれど、あきらかにそれより整った顔の人――がいいと答えた。接戦でもなんでもなく、七五パーセントの確率で通常の写真が選ばれたのだ
人は持てば持つほどいっそう欲しくなる。唯一の解決策は、相対性の連鎖を断つことだ
人に何かを欲しがらせるには、それが簡単には手にはいらないようにすればいい
重要なのは、ひとつの品物について出してもいい金額が決まると、同じカテゴリーのべつの品物にいくら出すかも、最初の価格(アンカー)との比較で判断されるということだ
じつは、値段ゼロは単なる価格ではない。ゼロは感情のホットボタン
配送料一フラン――破格の値段だ――はフランス人にほとんど無視されたが、無料!配送は熱狂的な反響を呼んだ
わたしたちはふたつの世界に住んでいる。一方は社会的交換の特徴をもち、もう一方は市場的交換の特徴をもつ。わたしたちは、この二種類の人間関係にそれぞれちがった規範を適用する
現金ではある程度のことしかできない。社会規範こそ長い目で見たときにちがいを生む力だ
一〇代の若者がひとりで運転しているときに事故にあう確率は、大人より四〇パーセント高い。ところが、車にもうひとり一〇代の若者が乗っていると、この値は二倍に跳ねあがる
自由を厳しく制限するのが先延ばしにいちばん効果がある
所有しているというだけで、持ち主にとってその物の価値は高くなる
わたしたちは、扉をあけておきたいという不合理な衝動を抱えている
試飲の前に酢のことを聞いた実験協力者に比べて、試飲のあとに聞いた人は、ビールに酢を加える決心をした人の数が二倍だった
二ドル五〇セントのときは、実験協力者のほぼ全員が薬による痛みの軽減を経験した。ところが、価格が一〇セントにさがると、痛みが軽減した人はたった半分になった
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『予想どおりに不合理』早川書房 ダン・アリエリー・著
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◆目次◆
はじめに
1章 相対性の真相
2章 需要と供給の誤謬
3章 ゼロコストのコスト
4章 社会規範のコスト
5章 性的興奮の影響
6章 先延ばしの問題と自制心
7章 高価な所有意識
8章 扉をあけておく
9章 予測の効果
10章 価格の力
11章 私たちの品性について その1
12章 私たちの品性について その2
13章 ビールと無料のランチ
謝 辞
共同研究者
訳者あとがき
参考文献
原 注
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