2009年1月7日
【谷川俊太郎の言葉から生き方を学ぶ】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4781600484
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本日の一冊は、詩人、谷川俊太郎さんの言葉のなかから、人生に役立つ優れたものを厳選し、「自分」「生きる」「こころとからだ」「愛」「暮らし」「死」などをテーマにまとめたもの。
BBMで選ぶ本としては異色の一冊ですが、今年はすべての日本人が生き方を問われる年、ということで、そのヒントとなる本をビジネス書以外からもセレクトして行こうと思います。
生き方本として本書を選んだ理由は、死を意識することで、より良く生きようとする著者の姿勢が伝わってくるから。
昨年までの日本では、あたかも死がこの世に存在しないかのような刹那主義がはびこりましたが、われわれは「刹那」の本当の意味(=極めて短い時間を大切に生きよ)をかみしめて生きるべきだと思います。
その点、著者の言葉は、生と死、うそとほんと、孤独と連帯といった物事の陰陽に目を向けており、生き方を深く考えさせられます。
さびしいことは孤独ではない、いちばん先に腐るのはいちばん生き生きしてるもの、どんなおおきなおともしずけさのなかでなりひびく…。
物事の二面性を見ることで、生きることに味わいが出てくる。
物質的な豊かさをいったん離れ、精神の豊かさとは何かを考える。その一助となる一冊ではないでしょうか。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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自分というものがいつかは消滅すると分っているから、生きることに一所懸命になれるのかもしれない。
生きることの無意味を受け入れること、その無意味を楽しみ味わうこと、苦しみ耐えること、苦しみ耐えることをも味わうこと、そう思えたら、そこに思いがけぬやさしさや愛が生まれるんじゃないか。
万有引力とはひき合う孤独の力である
どんなに他人のためを思っても、それが結局自分のためであるということを承知の上で、自分を超えたものに自分を働かせてゆきたいと考えている
歌うということは、究極において信ずるということとどうしても切り離すことは出来ない。どんなに小さな部分でもいい、われわれは自らの中の信ずる部分から始めねばならぬ。
さびしいと感じる時、ぼくは孤独ではありません。ぼくはその時他の存在を予感し、さびしいと感じることでかえってそれらとむすばれているのです。
いちばん先に腐るのは
いちばん生き生きしてるもの
いちばんあとまで残るのは
とっくの昔に死んでいるもの
自分の内部で、ひとりでつくることの出来る幸福があり、それとは別に――とはいうもののもちろんそれと切り離しては考えられぬことだが――自分と他人とが、協力しあってつくってゆかねばならぬ幸福があると私は思う。
うそはほんととよくまざる ほんとはうそとよくまざるうそとほんとは化合物
我々の精神なるものも無臭ではあり得ない。肉体と同じくそれは個々の匂いをもっているはずだ。
青年は人間である必要はないのだ。彼は自分の夢を喰って生きるくらいの非人間的な強さをもっていなければならぬ。
人はひとりで死ぬ。が、死のその瞬間まで人は人と力をあわせることができる。
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『谷川俊太郎の問う言葉答える言葉』イースト・プレス 谷川俊太郎・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4781600484
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◆目次◆
自分
生きる
こころとからだ
愛
青春
暮らし
年をとる
死
子ども
詩と言葉
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