2007年3月11日
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http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101181063
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『成功読書術』でマキアヴェッリの『君主論』を推薦しましたが、どのセミナーで尋ねても、読んでいる人が少ないので、切り口を変えてまたご紹介しようと思います。
※参考:『成功読書術』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4777101193/
※参考:『君主論』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4122040124/
本日ご紹介する一冊は、塩野七生さんが、マキアヴェッリの著書の中から、とくに優れていると思われるものを抜粋したいわばマキアヴェッリ語録。
マキアヴェッリの代表作である『君主論』『政略論』『戦略論』から、君主が理解しておくべき処世術、人心掌握術が抜粋されており、じつに読み応えのある語録となっています。
内容的には、国を守るべき立場にある者が、何を処世の術として理解しておくべきか、敵や民衆に対してどういった態度で臨むべきかなどが詳しく書かれており、その価値は今でも決して色褪せていません。
道徳が、君主により民衆に押し付けられた行動指針であるとしたら、本書は、人の上に立つものが従うべき行動指針。
「権謀術数」「悪徳の書」といった評判にひるむことなく、ぜひ手にとって欲しい、君主のための名言集です。
『君主論』以外の著作を読んだことがない、という人にも、マキアヴェッリの世界を広く知る上で、ぜひおすすめしたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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人間にとって、いかに生きるべきかということと、実際はどう生き
ているかということは、大変にかけ離れているのである。だからこ
そ、人間いかに生きるべきか、ばかりを論じて現実の人間の生きざ
まを直視しようとしない者は、現に所有するものを保持するどころ
か、すべてを失い破滅に向かうしかなくなるのだ。なぜなら、なに
ごとにつけても善を行おうとしか考えない者は、悪しき者の間にあ
って破滅せざるをえない場合が多いからである
国を守るためには、信義にはずれる行為でもやらねばならない場合
もあるし、慈悲の心も捨てねばならないときもある
昔の作家は、アキレスをはじめとする多くの古の君主たちが、半人
半獣のケイロンに預けられ、教育を受けたことを書いている。人の
上に立つ者は、人間的な性質と野獣の性質を、ともに学ぶ必要があ
るということを暗示しているのだ
もしも好機が訪れれば、一朝にして変るほうが有効だ。なぜなら、
変容があまりにも急なものだから、以前のやり方で得ていた支持者
を失うより先に、新しい支持者を獲得することができるからである
君主たる者、ケチだという評判を怖れてはならない。なぜならこの
”悪徳”は、自らの金庫を空っぽにすることなく、かといって略奪
者にもならず、それでいて統治をつづけていくために必要な”悪徳”
だからである
わたしは、愛されるよりも怖れられるほうが、君主にとって安全な
選択であると言いたい。なぜなら、人間には、怖れている者よりも
愛している者のほうを、容赦なく傷つけるという性向があるからだ
もとからの味方より、かつては敵であった者のほうが、有益である
という場合が少なくない
人間というものは誰でも、自尊心をくすぐられるのは気分の良いも
ので、それでつい、この「ペスト」に感染してしまうことになるの
だ。この「ペスト」から身を守るには、ただ一つの方策しかない。
すなわち、あなたに真実を告げてもあなたが気分を損じないという
保証を、示すことしかないのである
衆に優れた人物は、運に恵まれようと見離されようと、常に態度を
変えないものである
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『マキアヴェッリ語録』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101181063
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■目次■
第一部 君主篇
第二部 国家篇
第三部 人間篇
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2007年3月10日
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http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4901234889
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本日の一冊は、日本やアメリカ、インド、中国など、世界中の企業を訪問し、創造力とマネジメントの関係を研究している著者が、企業の創造力を高める「6つの要素」を提唱した注目の一冊。
JR東日本の大ヒット商品「大清水」や、人口甘味料市場で大成功した「ニュートラスイート」、HP・キヤノンのレーザープリンターまで、さまざまな事例をもとに、クリエイティビティの本質に迫っています。
読んでいて驚くのは、これほどまでに多くの成功事例が、社員の自発的かつ非公式な研究活動から生じているのか、ということ。
読めば読むほど、著者が言うように、管理するのではなく見守る、公式に応援するのではなく非公式に応援する、報奨金を出すのではなく、金銭によらないインセンティブに頼った方が、より組織がクリエイティブになる、そんな気がしてきます。
話の切り口はクリエイティビティやイノベーションですが、読んでいて、いい組織とは何か、深く考えさせられる一冊です。
見た目の堅いイメージとは裏腹に、プロジェクトX的な開発ストーリーが楽しめる刺激的な一冊です。
久しぶりに読んでいてワクワクする本でした。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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企業におけるクリエイティブな活動の大部分は、事前の計画に基づ
いて行われるものではなく、それどころか、まったく予期しない場
所から始まっている
新幹線の開通には数多くのトンネルが必要だったが、谷川岳を貫く
トンネルを建設した際、湧き水の処理問題が浮上した。エンジニア
は排水溝を設計に加えた。しかし、現場の建設作業員たちはすでに
水の用途を見つけていた。喉が渇いたときに飲んでいたのだ。掘削
機械の安全管理を任されていたある保守作業員がその水のおいしさ
に気づき、排水溝に流す代わりに瓶に詰め、高級ミネラル・ウォー
ターとして販売してはどうかと提案する。このアイデアは採用され、
まもなくこの湧き水は「大清水」という銘柄として発売されること
になった
◆コーポレート・クリエイティビティを高める6つの要素
1.意識のベクトルを合わせる
2.自発的な活動を促す
3.非公式な活動を認める
4.セレンディピティを誘発する
5.多様な刺激を生みだす
6.社内コミュニケーションを活性化する
拡散的思考ができる人物は、「集中的思考」をする人物よりもクリ
エイティブである
これまでに行われた研究により、ブレインストーミングは集団のク
リエイティビティにはほとんど影響を及ぼさないことが証明されている
クリエイティビティは、「内的モチベーション」つまり、取り組む
仕事そのものを成し遂げたいという欲求に左右される面が強い
理想的な社員とは、自発的にプロジェクトを始める社員である
(トム・ピーターズ)
人が問題にのめりこめばのめりこむほど、洞察力は鋭さを増す
例外を見逃すな――それが原則である(中略)どんな些細なことで
あれ、例外は、新たな発見につながる幸運な偶然に転じるかもしれない
新たな優先事項を作ること――どのレベルの社員であれ、またどの
部署の社員であれ、社員から情報や支援を求められた場合、迅速に
対応することが大切であることを全社員に徹底することである。情
報を求められた社員の対応こそが、クリエイティブな活動が始まる
鍵となるかもしれないからだ
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『企業創造力』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4901234889
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■目次■
第1章 コーポレート・クリエイティビティの本質
第2章 クリエイティブ神話
第3章 真にクリエイティブな人物
第4章 意識のベクトルを合わせる
第5章 自発的な活動を促す
第6章 非公式な活動を認める
第7章 セレンディピティを誘発する
第8章 多様な刺激を生みだす
第9章 社内コミュニケーションを活性化する
エピローグ 旅の出発点
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2007年3月9日
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http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478550190
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本日の一冊は、レスポンス広告歴11年、電通ワンダーマンに勤めていたこともあるという著者が、その広告制作のノウハウを披露した一冊。
効果的なレスポンス広告に欠かせない4つのパーツ(「結果」「実証」「信頼」「安心」)を軸に、どうすればお客に即・買わせる広告が作れるのか、チラシなどの実例入りで紹介しています。
ラーメン、化粧品などの広告のどこに「4つのパーツ」が潜んでいるのか、キャプションを交えながら詳しく説明しており、広告の基本をストレスなく理解できます。
「ベネフィットをできるだけ多く訴求すれば、それだけ多くのお客様をひき込むことができる」
「目線を読者に合わせたほうが、より高いレスポンスを獲得できる」
など、経験豊富な著者ならではの知恵が惜しげもなく公開されており、なかなか有用な一冊です。
惜しむらくは、全体を通じて宣伝臭が漂っていること。もっとディープに、この方ならではのノウハウを語ってくれれば、さらに読み応えのある内容になったのでは、と思われます。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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結論から言うと、この泥臭い広告って、かなり効果があるんです。
売上をグングン伸ばしちゃったりするんですよ、本当に
電話をかけさせる、お店に集客するなど、見てくれた人に行動を起
こさせたいなら、イメージ広告ではなく、レスポンス広告を作らな
ければいけない
広告を決して第三者の立場から見ないこと。自分が当事者じゃない
と、広告というものは意外とわからないもの
◆効果的なレスポンス広告に必要な4つのパーツ
「結果」「実証」「信頼」「安心」
広告の効果は、キャッチコピー周りでほぼ決まります(中略)消費
者というのはキャッチコピー周りまでは、ある程度見てくれるんで
す。そしてそこで、”この広告を読み飛ばすかどうか”のジャッジ
をするんですね
ベネフィットをできるだけ多く訴求すれば、それだけ多くのお客様
をひき込むことができる
「消費者金融」や「かつら」などの悩みが伴う商品であれば、より
いっそう、アクセスしやすい雰囲気づくりが必要でしょう。スタッ
フの親しみやすい笑顔やメッセージのほかに、”こんなご質問にも
お答えします”というコピーを加え、質問項目を記しておいてあげ
てもいいかもしれてません
たとえば、焼き肉であれば、焼いているシーンのほうが圧倒的にお
いしそうに見せられる
目線を読者に合わせたほうが、より高いレスポンスを獲得できる
道端で配る場合は、「お店のユニフォームなどを着て配る」のが大切
◆レスポンスを獲得するために必要な3要素
第1位:商品力 第2位:媒体力 第3位:広告クリエイティブ力
店内が見えない場合は、安心感を強く与えることが必要です。飲食
店なら、特に訴えたいポイントは、
・店内の写真や料理の写真
・価格
・店のスタッフによるコメント
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『お客のすごい集め方』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478550190
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■目次■
プロローグ 集客・売上を2割、3割アップさせる”4つのパーツ”の奇跡!
第1章 ディーズ式レスアドなら売れに売れる!人が集まる!
第2章 集客・売上アップの扉を開くディーズ式”4つのパーツ”
第3章 お客をつかんで離さないすごい「キャッチコピー」の作り方
第4章 思わず買わせる!客を呼ぶ!すごい「デザイン」のコツ
第5章 集客・売上の伸び悩みを解消するすごい「次の一手」!
第6章 「店頭」演出&「ホームページ」制作も”4つのパーツ”ですごい効果!
第7章 将来のブランドイメージ確立のための広告戦略”3つのステップ”
あとがき
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2007年3月8日
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http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478375194
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本日の一冊は、松下電器のV字回復を主導した中村邦夫会長のブレーンが、内側から見た改革の様子を初めて語った一冊。
十数年にわたり中村会長と親交を続け、中村改革をじかに見続けてきた著者が、改革の本質と、それを主導した中村会長の手腕に言及しており、じつにエキサイティングな一冊です。
本人の言なのでどこまでが真実かわかりませんが、どうやらFF式石油温風器の事件があった際、リコールをするよう指導したのも著者らしく、その際に著者は、ジョンソン&ジョンソンの有名な「タイレノール事件」を引き合いに、信用の重要性を説いたようです。
ほかにも、キャッシュ化のスピードを上げるよう、すべてを改善指導したり、IT化について指導したのも著者の仕事だったようです。
本書を読む限り、中村改革とは、つまるところ企業経営のキャッシュ化速度を上げるよう、経営を見直したということであり、さらには、会社のすべての要素を顧客に近づけるよう努力したということです。
とは言え、そこは巨大組織。リストラも含め、実行するには並々ならぬ苦労があったことがうかがえます。
あくまでコンサルタント目線の本なので、そのあたりがやや淡白ですが、内側からの証言ということで、興味深く読むことができます。
V字回復モノが好きな方は、ぜひ読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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中村が我々の著書『日本の弱点』を読んだのは一九九〇年年代半ば、松下の米国現地法人を率いていたときだった。彼はパナソニック・
ショールームに関する我々の批評を読んで激怒したものの、その次
の行動は米国人ではおよそ考えられないものだった。反撃する代わ
りにショールームを閉鎖し、どうすれば米国事業を改善できるか、
我々にアドバイスを求めてきたのである
「利益率はどれくらいが最適か」などとは考えず、むしろどのよう
な組織形態が最も高い利益率をもたらすかを考える
情報コストが十分に低下すれば、すべての権力は消費者に向かう
デルの場合、売上げを現金に転換するのはマイナス一〇日、つまり
支出が発生するよりも前に代金を受け取っている。対して松下は、
デルよりも三カ月近い長い時間を要しており、不動産・工場・設備
回転率(PPE回転率)および在庫回転率もはるかに低い。事実上、
松下電器は「銀行」になってしまっていた
翌朝、土曜日だったが、私は中村にメールを送り、一九八二年にジ
ョンソン&ジョンソンが「タイレノール事件」をどう処理したかを
説いた。看板製品の「タイレノール」に何者かが青酸カリを混入さ
せ、シカゴ地域で七名の死者が出た事件である。同社は三一〇〇万
本の「タイレノール」を回収、絶体絶命の危機を迎えたが、二年も
しないうちに復活したうえ、以前よりも大きく成長したのである
成功企業のオペレーションの中核には、人間ではなくインターネットがある
◆キャッシュ化速度を阻害する要因を発見するための3つのポイント
1.在庫日数 2.売掛金日数 3.買掛金日数
事業を成功させるには、現代の製造業の基本原則を理解する必要が
ある。すなわち、「利益が生じるよう販売プロセスを適切に管理す
るには、高いキャッシュ化速度が得られるよう、流通と製造を十分
に統合しなければならない」
幸之助は組織再編を何度か行なったが、経営原則のお第一は、会社
のすべての要素を顧客に近づける構造が、最も大きな市場シェアと
利益をもたらす、というものだった。さらに、運転資金の劣化は幸
之助を最も迅速な行動へと駆り立てた
◆松下の今後の課題となる5つの実践能力
・企業文化を製造中心から需要管理中心へと変えていく
・松下製品をめぐる顧客体験を直接管理する
・社外向けのロジスティクスおよび在庫に関して優れた管理を行う
・グローバルな取引先との関係をさらに深くしていく
・オペレーションをグローバル化する
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『松下ウェイ』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478375194
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■目次■
第1章 取り残された松下
第2章 中村邦雄の軌跡
第3章 サッカーボール理論
第4章 改革のアウトライン
第5章 成長基盤の改革と育成
第6章 ブランド改革と製品再編
第7章 改革の検証と残された課題
第8章 明日の松下
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2007年3月7日
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http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4594053254
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本日の一冊は、ホイチョイプロダクションズのブレーンをつとめる著者の「指南役」が、人がモノを買う動機のあいまいさを、数多くの事例をもとに指摘した一冊。
「ついで買い」に走りやすい、新しいもの好き、主役よりも脇役が好きな人間の特性を、身近な例でズバリ言い表し、ロジックで説明のつかない購買行動を次から次へと俎上に上げています。
翼君よりも岬くんの方が人気、男性用の公衆トイレで一番人気なのは手前から2番目の便器、などは、読んでいておもわず「クスッ」とわらってしまいそうなほど。
良くぞここまで集めた、といわんばかりのユーモラスな例が次々登場し、ロジックだけでは説明できない消費行動の奥深さが浮き彫りにされています。
とは言え、ただ単にこれまでのマーケティング、広告の常識を打ちのめすだけが本書の目的ではありません。
なぜか効果のあるフレーズや、長期にわたって効いた広告、偶然売り上げを伸ばした芸能人の発言など、具体的なマーケティングヒントが学べるのも、本書の大きな魅力です。
マーケティングの魅力は、本来、誰も説明できない購買動機の奥深さにあるはず。
その魅力と課題を改めて指摘してくれたという点にこそ、本書の本当の魅力があるのかも知れません。
でも、タイトルはちょっと狙いすぎですね。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「セールスマンは、最初は最も安いパッケージを薦めるべきである。
それで相手が購入を決めたら、追加オプションを薦める。私の経験
上、5割以上はそれに応じる」(シュガーマン)
キャラクターの人気投票を行うと、主人公の大空翼やライバルの日
向小次郎を差し置いて、決まって翼のチームメイトの岬太郎が1位
にくるらしい。なぜか。岬太郎。テクニックは超一流。顔もいい。
性格も悪くない。チームメイトの信頼は厚く、主人公の翼を立てる
ことも忘れない。でも翼や日向ほど、華々しく描かれることは少な
い。基本、控えめ。でも、そこがファンにはたまらない
人には、本心とは別に、なぜか惹かれるフレーズがある。なんとな
く口にしたくなる、そして周囲もそれを聞くと一目置きたくなる、
そんなフレーズ
90年代初め、情報誌の「ぴあ」と「東京ウォーカー」が覇権を争っ
たことがある。どんな小劇場のマイナーな公演情報も網羅してパン
パンに膨らんでいた老舗の「ぴあ」に対し、新参者の「東京ウォー
カー」は、ビジュアル重視で情報量も少なく、薄っぺらだった。普
通に考えれば、値段がほとんど同じなら、情報量の多い「ぴあ」の
ほうが得だと思う。でも――結果は、「東京ウォーカー」の勝ち。
なぜ? 答えは、面倒くさくなかったから
クリエイターや開発者は、制約や障害があったほうが、より燃える。
そして消費者も、制約の中から生まれた作品や商品を、より愛おしく思う
たまごっちは、手に入らなくなったおかげで商品を光り輝かせる魔
法のヴェールをまとい、そして手に入るようになったおかげで、魔
法のヴェールが剥がれ落ちてしまった
ダサい名前なら、本人にかかるフィルターは、極めて少ないと想像できる
未来へのアドバイス。もし将来、あなたが何か新しい事業を始めよ
うと考えていたら、その仕事がなんであれ、「個」という概念を大
事にするといい
エロ、値引き、品切れ――いずれも中身の実力を伴わずに、人を引
き寄せる力を持った、いわば麻薬である
単に「見た」だけでは、即「食べたい!」とはならない。記憶とい
う、もう1つのスロットの目が揃って初めて「食べたい!」となる
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『キミがこの本を買ったワケ』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4594053254
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■目次■
第1章 さて、心あたりありませんか?
第2章 ずばり、広告って参考にしてますか?
第3章 ところで、なぜ、これを選んだんでしたっけ?
第4章 けっきょく、売るのも買うのもむずかしい。
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2007年3月6日
【】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532313155
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本日ご紹介するのは、世界中で大人気のインテリア小売業、IKEAの軌跡とその成功の秘訣を追った一冊。
まず読んでみて驚いたのは、本書が読み物としての面白さ、知的刺激にあふれているばかりでなく、ビジネスに必要なあらゆる要素を内包していることです。
ビジネスで成功するために必要な「仕入れ」とそれを成功させるためのアイデア・交渉、顧客の心を引きつけるネーミングと広告コピー、商品へのクレームと品質向上の取り組み、低コストでシンプル
なオペレーション、リスクへの備え。
経営者が学ぶべき内容としても、確固たる経営理念、スタイル、集中投資、後継者選びなど、さまざまな点が挙げられ、起業を志す若い方には、ぜひおすすめしたい内容です。
なかでも、創業者によってまとめられた「ある家具商人の遺言」は、ビジネスで成果をあげようとする、すべての人に感動をもたらす、素晴らしい名言集となっています。
創業者イングヴァル・カンプラードの生き方とIKEA成功の秘訣、そして名言を同時に楽しめる、一粒で三度美味しい本です。
世界を代表する巨大小売企業を創ったことで、カンプラードが得たものと、犠牲にしたもの。経営者の想いと、その陰に見え隠れする孤独が複雑な感動を呼ぶ、素晴らしい作品です。
久しぶりに心から泣けるビジネス書を読んだ気がしました。
みなさんにも自信を持っておすすめしたいと思います。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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イングヴァル・カンプラードは、同級生を相手に商売をしていると
きだけは、どんな悩みも吹っ飛び、生き生きとしていた。彼には商
売が合っていたのである
◆カンプラードが時計の卸売商から受けた教訓
「お若いの、こういう場合相手が五二クローネといってきても、そ
れをそのままうけているようでは一人前とはいえないな。もしおま
えさんが商人として成功したいのなら、たった一〇オーレの違いが
成否を分けることを肝に銘じておかなくてはならん」
ポーランドのおかげでカンプラードは、スウェーデンの家具業者が
絶対に追いつくことのできない価格優位を獲得したのである
カンプラードは、信頼する社員とは家族のような付き合いをした
イケアは家具販売に”キャッシュ・アンド・キャリー”の原則を持
ち込んだ。つまりお客は商品を買って、お金を払い、すぐ自分で持
ち帰るのである
◆「ある家具商人の遺言」より
「イケアの基本品目というのは、独自の顔を持ち、わたしたちの考
えを映し出し、素朴で飾り気のないものである。それはまさにわた
したちそのものなのだ。……イケアの基本品目は軽やかで、自然で、
自由な生き方を表現したものである。色にも形にもよろこびが表れ
ていて、あらゆる世代の若々しい人々の趣味に合ったものである」
「職業というのはけっして、生活の糧を得るためだけのものではな
い。働くよろこびがなければ、人生の三分の一は失われたも同じで
ある。その喪失感は、机の引き出しからマンガ本を取り出して読ん
だところでけっして埋まらないだろう」
カンプラードによれば一番大事なことは、力を分散せずにできるだ
け的を絞ることだった。「われわれは一度にすべての市場を征服す
ることはできない。わずかな資金で確実な成果をおさめるには、的
を絞らなければならないのだ」
あるときカンプラードが遅く家に帰ると、息子たちはまだ起きてい
た。一番上の息子がまだ一〇歳だった。就寝時間はとっくに過ぎて
いた。しかし彼らにはどうしても父親にいっておきたいことがあっ
た。それは大きくなったら、パパがこんなにたくさん働かなくても
いいように助けてあげたいということだった。カンプラードはいた
く胸を打たれた
◆取引先のポーランドで政変が起き、コスト高を余儀なくされた時
熟慮の末カンプラードは、ポーランド側の損失をイケアで負担する
ことにした。価格高騰の四〇パーセントまではこちらが引き受けま
しょうと申し出たのである。ポーランド人たちのよろこびようは大
変なものだった。そのときの代表団の一人は後に次のように記して
いる。「わたしたちは無事家にたどりついた。企業も責任者として
の面子も取引関係もみな救われた。こうしたことのためにわたした
ちは彼とイケアを愛したのである」
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『IKEA超巨大小売業、成功の秘訣』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532313155
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■目次■
プロローグ
第1部 IKEAの軌跡
第1章 商売が好きだった
第2章 十七歳の社長
第3章 カタログ販売の成功とフラットパック
第4章 鉄のカーテンの向こうで
第5章 キャッシュ・アンド・キャリーの原則
第6章 徹底した節税
第7章 ヨーロッパ各国への進出
第8章 財団法人が支配する会社
第9章 事業拡大と新コンセプト
第10章 超巨大小売業へ
第11章 巨大市場、中国への進出
第12章 資本主義の伝道者
第13章 三人の息子たち
第2部 IKEA成功の秘訣
成功の秘訣1.価格
成功の秘訣2.スタイル
成功の秘訣3.スウェーデンカラー
成功の秘訣4.ドゥー・イット・ユアセルフ
成功の秘訣5.カタログ
成功の秘訣6.ホットドッグ
成功の秘訣7.田舎
成功の秘訣8.カリスマ
成功の秘訣9.”安い国”の徹底利用
成功の秘訣10.節税
成功の秘訣11.危機管理
エピローグ
訳者あとがき
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2007年3月4日
【】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4887595301
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本日の一冊は、ディスカヴァーが新たに立ち上げた新書シリーズ、「ディスカヴァー携書」の一冊で、アイデア発想法に関する内容。
著者は、日本を代表するクリエイター、博報堂ケトルのCEO、嶋浩一郎さんです。
アイデア発想法や情報整理に関しては、これまでにもたくさん本が出ていますが、本書の特徴は、情報を放し飼いにし、そこから化学反応を起こす方法を説いた点にあります。
著者いわく、「『分類コントロール型』の情報整理はもう古い!」。
「情報を”生み出す”ことを目的とする場合、検索を便利にするためのファイリングは、かえってクリエイティビティを阻害する要因になってしま」うというのです。
次々と斬新なアイデアが求められる現在、必要なのは、情報を「交配」させる仕組みであり、それを企画に仕上げるテクニックです。
それらを自分のものにするために、今から何を始めるべきか、ぜひ本書を読んで学んでみてください。
薄いながらも、学びの多い一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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もし、情報が放し飼いできれば、情報と情報の”想定外”の出会い
=「化学変化」をプロデュースできる
情報を”生み出す”ことを目的とする場合、検索を便利にするため
のファイリングは、かえってクリエイティビティを阻害する要因に
なってしまいます。なぜなら、ファイルに入れた瞬間に情報は死ん
でしまうからです
「ヴィレッジヴァンガード」は既存の分類でいくと書店という分類
に属するのでしょうが、書籍の隣に、雑貨があって、その隣にキャ
ラクターグッズが売っている。でも、それぞれの商品はゆるーく、
関連している
創造を刺激する陳列方法として、圧縮陳列以外にも「文脈棚」とい
うものがあります。これは東京―千駄木にある「往来堂書店」の有
名な本の陳列方法で、「雑誌」や「文庫」や「大型本」といったこ
れまでの本の整理法をいっさい無視して、その本のテーマにそって
陳列するやり方です
リリー・フランキーさんのエッセイに出てきた「思わず郵便物を投
函したくなるような巨乳」など、これは使える! と思える文章表
現や、たとえ、比喩などを、次々収集していきましょう
作家の井上ひさしさんは、辞書を引くときに、前後の関係の無いボ
キャブラリーも一緒に読んでいたそうです。きっと、それらの何の
関係も無い言葉、ひとつひとつが、クリエイティビティにいい影響
を与えたんだなあと思います
クリエイティブな情報の「交配」を進めるためには、多少のトレー
ニングが必要です。私が意識的にやっていることは、前にも書いた
ように、本屋さんに並んでいる本のタイトルを結びつけ、上位概念
の言葉に次々と置き換えていくことです(中略)本のタイトルをむ
りやりにでも交配させてひとつの言葉にまとめていけたら、今の日
本の気分をワンフレーズで言い表せるはずです
結びつける情報が乖離していればいるほど、企画にインパクトが出
てきます
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『嶋浩一郎のアイデアのつくり方』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4887595301
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■目次■
はじめに
プロローグ 片づけできない人の味方です!
21世紀は片づけできない人の時代
ステップ1 とにかく集める!<情報収集編>
ステップ2 寝かせて、並べる<情報の放牧編>
ステップ3 予想外の出会いとアイデアの誕生<化学変化編>
おわりに
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2007年3月4日
【】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163684808
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本日の一冊は、ジャーナリスト、経済評論家として活躍する著者が、日本で「ワーキングプア」が生まれた背景や、人心が荒廃した理由を明らかにした、注目の一冊です。
前段で格差社会の現状を俯瞰し、自殺者数や刑法犯の増加など、深刻な社会問題の存在を指摘。
アメリカで起きたイースタン航空倒産と、それにともなう従業員の自殺(26人が自殺)、日本の航空会社でも起きた無理なコスト削減と安全性の危機など、格差問題が社会に及ぼす影響の大きさを感じさせる内容です。
中盤からは、なぜ格差の拡大が起きたのか、その理由を、フリードマンのマネタリズムに求め、それがいかにして各国に悲劇をもたらして行ったか、つぶさに検証しています。
内容の中心は、経済理論と日本の政治・経済・社会ですが、これほどまでに理論とそれがもたらした影響をわかりやすく説いた本も珍しいと思います。
日本の政策を導く人々が、いかにあさましい人々なのか思い知らされ、絶望する向きもあると思いますが、最終章の希望に満ちたメッセージを読めば、少しは救われるはずです。
「賢い者が勇気をもって発言をしていく、そういう人々のいる社会が人類を本当にいい方向に導く」
日本がそういう方向に向かっていくことを祈りつつ、筆を置きたいと思います。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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富裕層にのみ、私立進学の道がひらかれているということは、結果
としての平等だけではなく、機会としての平等も今日の私たちの社
会は失っていることになる
規制緩和とは、ほんの一握りの非情でしかも貪欲な人間に、とてつ
もなく金持ちになる素晴らしい機会を与えること(ポール・デンプシー)
規制緩和は、中央と地方の格差をより大きくする
「労働」や「福祉」「医療」「教育」などの分野に対する規制の緩
和は、ひとつひとつ公共性との関係を慎重に検討しながらなされる
べきだった
今日、フリードマンのいわゆるマネタリズムの原則、「競争してい
る市場は安定している」「競争市場は常に公平だ」という前提は、
もう時代の現実に合わなくなっている
「かつて会ったフリードマンは、こうした極貧の中で苦労して生き
ていくユダヤ人たち、その中で病気で死んでいった人たちに対して
涙する人間でした。そしてそのうちのいったい何人がフリードマン
のように立派な家をつくることができたのでしょうか」(伊東光晴氏)
一九八六年から始まったバブルと、国、自治体、企業をあげての借
金競争、そしてバブルの破綻による、自治体、企業、金融機関の不
良債権の山、それを整理すると称しての「規制緩和」「自由化」と
いう「改革」。そのすえの弱小企業の淘汰、雇用の喪失、貧富の差
の拡大、外資の進出……。日本は、ネオリベラリズム・サイクルが
ちょうど一巡しようとしているところなのです
国家でもない、市場でもない、第三の道がある。国家が市場を計画
し、すべてをきめるのではなく、市場が人間を支配するのでもない、
第三の道。それは、人間が市場をつかいこなすという道です
「人を市場に合わせる」のではなく、「市場を人々に合わせて調律
する」ことをしていかねばならないということです。規制とは、そ
のためにおこなうものです
賢い者が勇気をもって発言をしていく、そういう人々のいる社会が
人類を本当にいい方向に導く
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『悪夢のサイクル』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163684808
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■目次■
プロローグ
第一章 未来は見通せていた
第二章 なぜ、私たちはルール変更を受けいれたのか
第三章 市場原理主義の起源
第四章 悪夢のサイクル
第五章 日本のシカゴ・ボーイズ
第六章 バブル再考
第七章 戦争との親和性
第八章 人間が市場を
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2007年3月3日
【】
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本日は、珍しくビジネス書を離れて、言葉に関する書籍を紹介します。
BBMの読者には、著者、出版関係者、経営者、マーケター、コンサルタントなど、さまざまな職業の方がいらっしゃると思いますが、いずれにしろ、言葉がビジネスの成否を決める、という点では共通
しているはずです。
本日紹介する書籍は、みなさんがビジネスにおいて強力なメッセージを作るためのヒントとなる一冊です。
著者は、名古屋大学助教授の佐久間淳一さん。言語学者の「先生」と高校3年生の女性「はづき」、フィンランド人の「ペトリ」の会話を通じて、言語学の要諦をわかりやすく述べてくれています。
「は」と「が」の区別とは何なのか、なぜ「ら抜き」言葉が生まれてくるのか、なぜ「たこ焼き」は「焼きたこ」にならないのか…。
言葉に関する素朴な疑問から、言語のルールや新語開発のヒントが理解できる、じつに有意義な一冊です。
装丁はやや堅苦しいですが、言語学関係の書籍の中では、群を抜いてわかりやすく、やわらかい一冊です。
ぜひ読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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「可能」と「受身」は、「自発」を仲立ちにして、意味的につながっている
もともと「全然」というのは、「すっかり」とか「まるで」という
意味で使われていたらしい。つまり、強調を表す表現だったわけで、
別に、否定的な表現と特別な結びつきがあったわけじゃない
僕たちが使っている漢字は、これでも昔に比べれば簡略化されてい
るんだよ。もっと簡単にできるかもしれないけど、度が過ぎると、
かえって紛らわしいし、せっかくひらがながあるんだから、ぱっと
見てひらがなとの違いがわかるくらいに複雑な形じゃないと困るん
じゃないかな。ひらがなは、単語と単語の間を区切る働きもしてい
るんだからね
実は、文字は宗教と結びついていて、キリル文字の場合、ギリシャ
正教と深い関係があるんだ。だから、同じキリスト教でもカトリッ
クやプロテスタントはキリル文字を使わない
言葉は確かにコミュニケーションの道具ですが、会話の参加者を仲
間内の人間に限定するため、あえて他人には通じない言葉を使うこ
とがあります。つまり、言葉がコミュニケーションを妨げる手段と
なることもあるのです
「する」は本来、動作を表す漢語名詞につく。そうすると、「勉強
する」「運動する」「読書する」といった形ができるわけだけど、
最近は動作を表さない名詞にも「する」がつくようになってきた
「お茶する」なんかがそうですね
「マックする」とか「モスする」とか「ミスドする」って言ったり
もしますよ
丁寧な表現を使うと、相手に敬意を表すことができるわけだけど、
それは同時に相手と距離を置いていることにもなる。だから、相手
が親近感を抱いてくれているのに、その相手に対して丁寧な表現を
使ってしまうと、「こちらはまだ親しい関係だとは思っていません」
というメッセージを送ってしまうことになるんだ
つまり、焼いた食材を表す場合は「焼きなんとか」という言い方に
なって、「なんとか焼き」の場合はそうじゃないってことですね
そうだね。だから、「焼きねぎ」と「ねぎ焼き」は意味が違うんだ
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『はじめてみよう言語学』
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■目次■
1.日本語は世界でいちばん難しい?
2.言葉の変化は止めれない
3.漢字なんていらない?
4.布団をひきますか?
5.マジで?
6.はっきり言えよ、みたいな
7.自分、神戸やろ?
8.人間の証明
9.今何時?
10.英語が一番?
11.日本語ひとりぼっち
12.名は体を表す
13.焼きねぎかねぎ焼きか
14.ひどくきれいね
15.言葉のひみつ
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2007年3月2日
【】
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本日の一冊は、ブランド品の価格破壊で知られる、ローヤルの森田勉社長が、その型破りな営業術を公開した注目の一冊です。
著者は、かつてホテルセンチュリーハイアットやホテルオオクラに勤め、ホテルオークラでは前代未聞のひと夏2400泊の予約をとったというつわもの。
「日常から少し逃避し、自身をリフレッシュさせたいのは、男性ではなく女性、そしてお金を自由に使える女性がたくさん集まる場所はデパートや商社の社員食堂だ」
という見解から、手書きのポスターをつくって掲示。見事上記の実績を出したということです。
このような華々しいエピソードもさることながら、営業マンにとって大切な心構えもきちんと述べられており、学びの多い一冊です。
仕事や自己投資、お金の使い方に対する考え方も示されており、じつに読み応えがあります。
表紙のリーゼントを見て敬遠していた人も、ぜひ読んでみてください。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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会うのはまずキーマン
自信たっぷりの挨拶をすれば、たいていは会ってくれるものだ
私がなぜ「キーマンに会え」と主張するのかというと、キーマンは
営業マンの誠実さ、真面目さ、一生懸命さをよく見ているからだ
あなたが営業マンなら、これから取引をする相手にボールを投げて
みればいい。とれだけこちらに関心を持っているのか、それとも通
りすがりで興味本位で暇つぶしに来店しているのか、相手の反応を
見ればわかる。それを一瞬で見抜かないと、こういう商売はやって
はいけない
本来、営業は契約を取るだけでなく、回収まで見届けてこそ、仕事
をゲットしたといえる。だからこそ、自分の汚れ仕事を詳しくかつ、
教育的なことまで含めて話をするのだ
8億円で16億円相当の福袋に用意している。ほかに「成金福袋」
「歌舞伎町周遊福袋」「ハゲに優しい福袋」「ガチンコぶっ飛び上
等つっぱり福袋」なんて、聞いたら吹き出してしまいそうなものもある
商売の基本は、相手を喜ばせて笑わせる。これに尽きる
「ホテルを辞めてきたよ。すぐ宅建の免許を取る」と言ったら、
「あ、そう」と一言だけ。思い起こせば、私のいちばんの理解者は
家内であった
プロは決して本当のことは教えてくれない、だから自分で勉強する
男のエネルギーの源は遊びだ。遊びを充実させないと、翌日の仕事
の原動力とはならない。遊びを仕事の原動力にするためには「遊び
の達人」にならなければいけない
家庭がうまくいっていないヤツは、だいたい仕事も駄目だ。顔にも
しっかり現れている
豪邸を買って、その後転落した人間を数多く見てきたので、ブラン
ド王の名に恥じるような家に住んでいる
金を稼ぎたいという気持ちがあるなら、金に貪欲でなければならない
私はなにもあなたに「リーゼントにしろ」と言っているのではない。
誰もが個性をもっている。大事なことは自分の個性をつかんで、ほ
んのちょっとの勇気を出して売り込むことである
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『99%は営業で決まる!』
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■目次■
はじめに
第1章 ぶっちぎりの営業成績はこうして達成した
第2章 稼ぐためには頭を使いなさい
第3章 営業という仕事には喜びがある
第4章 稼ぐ組織、稼げない組織
第5章 稼ぐ人の発想法・勉強法
第6章 お金がザクザク増えるための金銭哲学
おわりに
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