2007年3月21日
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http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532352401
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本日の一冊は、最近読んだ投資関連本の中で、久々のヒット作です。
著者の名前は、バートン・ビッグス。名門投資銀行モルガン・スタンレーの花形ストラテジストとして、「インスティテューショナル・インベスター」誌の人気投票で繰り返しNo.1に選ばれた人物です。
現在は自らヘッジファンドを立ち上げ、過去の同僚と一緒に約16億ドルを運用していますが、本書は彼のモルガン・スタンレー時代の体験と現在のヘッジファンドでの苦労話を織り交ぜ、投資読み物としてまとめたものです。
ヘッジファンドの裏側や、投資家たちの栄枯盛衰、優れた投資家たちの投資哲学などが見事に調和し、読み応えのある一冊に仕上がっています。
投資という名のババ抜きで勝つために、どんな心構えが必要なのか、プロが相手を出し抜くためにどんな手を仕掛けてくるのか、賢明な売買を行う秘訣とは何なのか…。
投資家に求められるありとあらゆる要素を、豊かなエピソードとともに学ぶことができます。
投資家はもちろん、外資系金融機関に勤める方も、ぜひ読んでおきたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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ヘッジファンドを立ち上げれば、一〇〇〇万ドルあるいは五〇〇〇
万ドル、ひょっとすると一億ドルぐらいは集められるかもしれない。
運用報酬は運用資産の一・五%の固定部分と、利益の二〇%だが、
固定の報酬だけでは食っていけない。オフィス、計理、コンピュー
タ、バックオフィス、テクノロジーといったことに経費がたくさんかかる
詐欺ショートをするヘッジファンドは多い。誰かが広めたおとぎ話
が吹き飛んで、空売りの残高が急増する。株を借りるのが難しくな
る。そうするうち、空売りしているヘッジファンドの一つが大きな
解約を食らい、その結果、詐欺ショートのポジションを手仕舞わな
ければならなくなる。そういうことがあると、投資調査の結果得ら
れた悪い見通しが妥当かどうかとは関係なく、株価は上昇する
割安だと自信を持って言える資産を価格が下がっているという理由
で売るのは非合理だし愚の骨頂(ウォーレン・バフェット)
私たちは、社会心理学が追認バイアスと呼んでいるものがあるのも
よく知っていた。これは、自分のポジションと一致する情報だけを
集め、そうでない情報は無視してしまう傾向だ
リヴァモアは、「愚かなお金」が「むさぼられる」とき、そこにい
て株を空売りしようという人だった
最高の投資家でも調子が悪いことはある。実際、いいファンドに投
資する最高のタイミングとは、ひどい成績を出した後なのだ
ファンドの大きさはパフォーマンスの大敵であるばかりでなく、成
功や富を手にすると、中心人物が思い上がってしまったり引退して
しまったりする
「前線」に出る戦略というのは、いずれも孤独なものであることを
認識しなければなりません。一方、もし完全に居心地いいと感じた
なら、他を十分に引き離していないのであり、それでは何にもなら
ないのです。すべてはうまくいくなどといった生ぬるい感触がした
ら、それは群れのど真ん中にいるということです。危険を感じるほ
ど前線に出てこそ大きく報われる可能性があるのです(オーストラ
リアの石油掘削業者ジョン・マスターズ)
市場インデックスというのは時価加重ウェイトで投資対象資産が組
み入れられる。だから発展途上国の市場の中で、すでに見出され、
すでに上昇した市場のウェイトが高くなる
グレアムの古典『証券分析』の見返しには、ホラティウスの『詩論』
からの引用が書かれている。「今地に落ちているものも多くは復活
する。今称えられているものも多くは地に落ちる」
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『ヘッジホッグ』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532352401
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■目次■
第1章 ヘッジホッグの宴
第2章 夢見るゴールデン・ボーイたち
第3章 石油の空売りで大勝負
第4章 根性なしに空売りはできない
第5章 さあファンドを売り込め!
第6章 全国資金集め紀行
第7章 運用開始前夜――甦る悪夢
第8章 ヘッジホッグの多彩な面々
第9章 長期サイクルという分水嶺
第10章 生き残りを賭けた闘い
第11章 「見える目」を持つ男たち
第12章 波動のお告げと集団思考の罠
第13章 インターネット舞踏会に現れたピエロ
第14章 偉大な投資家は皆、厳しいマニアだ
第15章 パフォーマンスの切れ目が縁の切れ目
第16章 正味のリターンで考えろ
第17章 投資の三つの宗派――グロース、バリュー、何でもあり
第18章 大きいことは悪いこと
第19章 バブルと狂信の徒
第20章 ウォール街 世にも不思議な物語
第21章 ケインズは元祖ヘッジホッグ
むすび
推薦図書
訳者注
訳者あとがき
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