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『フィルター思考で解を導く』沖野修也・著 vol.2473


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【フィルターに富が集まる】
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本日の一冊は、クリエイティブディレクター/DJであり、世界唯一の選曲評論家、沖野修也さんによる一冊。

開店以来、19年で累計70万人を動員したという渋谷のクラブ、The Roomのプロデューサーであり、音楽プロデューサーとしても、MONDO GROSSO、MONDAY満ちる、DJ KAWASAKIなどを手掛けた著者が、情報を「選ぶ」技術を紹介したのがこの『フィルター思考で解を導く』です。

故・梅棹忠夫さんが『情報の文明学』で看破していたように、「情報の時代には、情報の批評家ないしは解説者が不可欠」。

※参考:『情報の文明学』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4122033985

本書の著者は、この議論を一歩進め、目利きへの「人」や「情報」の集中、それがもたらす新たなチャンスにまで言及しています。

スタイリストの枠を越え、ファッションエディターとして活躍する祐真朋樹さんや、DJの枠を越えて活躍する著者自身など、いわゆる「フィルター」を持つ人々の活躍のチャンスが実感できる、じつにワクワクする一冊です。

目利きたちがどうやって自分の選択眼を養っているのか、どうやってキーパーソンを見極めるのか、といった視点は、これから目利きポジションを狙う人にとっても参考になるでしょう。

同じ「選ぶ」仕事に就いている人間として、身体に電流が流れたのは、「(クラブで)踊りたい人はまずバーに行くことが多く、飲むスピードも速い傾向があります」という指摘。

部分を見て全体を判断できる、プロのスキルが、本書からうかがい知ることができました。

誤字脱字が多かったのが残念ですが、情報化時代において、「情報」と「人」を集める人になりたい、そう思ったら、ぜひ読んでおくべき一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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メジャーレコード会社は、売れているもの、もしくは売れているものに似ているものしかリリースしない傾向が強くなっています。その結果、売れているアーティストにプロモーションが集中し、従来通りのマスメディアによる宣伝によってさらに知名度を獲得する

一部のスタイリストは、ファッションエディターとも呼ばれ、服選びを担当する下請けとしての役割だけではなく、雑誌のカラーを打ち出す重要な役割を任されています

多くの人にとって価値があるのは「目利き」ができる人

情報とは、誰かの判断が加わることではじめて相手に価値を与えることができるのです

音楽にしろ本にしろ、プロデューサーや編集者が絡んでないものをいったい誰が聴いたり読んだりするのだろうか

情報をただ受け取るだけでなく、交換するという立場にいることが大事

いつしか、デザイナーは選ばれる側になり、スタイリストが品定めをする立場になり、優位に立つということが起こるようになった

ビジネスでいうところのキーパーソンと同じで、どこの国に行ってもダンスフロアーには、必ず最初に踊り出し、他の人々を牽引してゆく人がいるものです

ある人が、桜の咲く季節にお酒を呑みながら聴ける哀しい曲が知りたいと思った時にグーグルで検索できるでしょうか?

僕たちは1人のアーティストに追従していないのです

コンセプトのない発言しかできない人間は、存在価値自体を認めてもらえなくなる

「温故知新」とは、古いものを現在に活用するだけでなく、古いものと新しいものを比較することで、普遍性という尺度を規定し、未来を知る手掛かりを見つけ出すこと

ネット上では競合するのが過去の偉人であるということが起こりうる

踊りたい人はまずバーに行くことが多く、飲むスピードも速い傾向

カリスマ性とは、断言できる力強さ

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『フィルター思考で解を導く』沖野修也・著 フォレスト出版
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◆目次◆

第1章 フィルターの時代
第2章 フィルターになるということ
第3章 何を、どのようにインプットすればいいのか?
第4章 どうやって価値ある「情報」を作り上げるのか?
第5章 どうやって解を導くのか?

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