2010年1月9日
【祝・2000号!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4484091178
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2004年7月に始まったこの「ビジネスブックマラソン」も、いよいよ本日で2000号を迎えました!
これまでご支援いただいているみなさま、本当にありがとうございます!
これからも良書を世に紹介して参りますので、引き続き応援のほど、よろしくお願いいたします!
さて、記念すべき2000号となる本日は、なぜ企業の成長が失速するのか、その要因をまとめた話題作、『ストールポイント』を紹介。
過去50年間に「フォーチュン100社」にランクインした500余社を徹底分析した結果わかった、企業の戦略上の過ちを指摘し、「ストール」(失速)に陥らないための秘訣を説いています。
著者らのリサーチによると、フォーチュン100社およびグローバル100社の大多数(87%)が、調査対象期間中に少なくとも一度はストールポイントを迎えており、そのうち成長が回復したのはたったの11%。
なんと76%の企業は、一旦ストールに陥ると、そこから回復できなくなってしまうそうです。
では、このストールを引き起こす原因とは一体何なのか。
著者らはここでストール原因のトップ4を挙げますが、これが戦略的に、じつに示唆に富んだ内容。
1.プレミアム・ポジションへのとらわれ
2.イノベーション・マネジメントの破綻
3.中核事業の性急な見切り
4.人材の不足
中盤以降では、これらの要因について詳細に見て行くわけですが、経営者の視点から察するに、ほとんどの企業がこの4つの原因を引き起こすものと思われます。
現在の成功がいかにして不幸を呼ぶか。
本書を読んでいると、そんなことを思わずにはいられません。
現在、日本企業の大半は苦しい状況ですが、そのすべてが不況要因ではないはず。
本書を読んで、自社の戦略に問題はなかったか。きちんと理解して対処しなければ、たとえ景気は戻っても、自社だけは成長できない、ということになりかねません。
戦略のテキストとして、また経営者への戒めとして、ぜひ読んでおきたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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あなたが最も深く信じている前提、あるいは最も長い間正しいと思ってきた前提こそが、実は命取りになる危険性が最も強い
過去数十年にわたって成長を続け、今後一〇年内に大企業中の大企業となる会社が一気に増える
マッキンゼー&カンパニーが二〇〇五年にまとめた大企業の「転落率」調査がある。売上成長率において業界上位二五%にある企業が五年以内に下位へ転落する確率を割り出したものである。その結果は驚くまでもなく、一九七〇年代半ば以降に「転落率」は三倍に上昇しており、それを引き起こした一連の力の集合体が「ハイパーコンペティション」(超競争)として指摘されている
対象としたフォーチュン100社およびグローバル100社の大多数(八七%)が、調査対象期間中に少なくとも一度はストール・ポイントを迎えていた。残る一三%の企業は全期間を通じて着実に成長を続けていた
ストールを迎えた企業のうち四五%はストール前に売上成長率が伸びていた。一方、ストールの前年に売上成長率が低下していた企業は四二%にとどまっている。ストール直前の売上成長率の上昇は、M&A(合併・買収)を通じた「売上の買収」によるケースが多い
◆ストール原因のトップ4カテゴリー
・プレミアム・ポジションへのとらわれ
・イノベーション・マネジメントの破綻
・中核事業の性急な見切り
・人材の不足
成功を収めている企業には、きわめて強いメンタルモデルの共有化が見られる(中略)問題が生じるのは、そのモデルが立脚する一連の「戦略前提」が破綻をきたし始めた時である
市場をリードしている企業の経営陣は、自社の支配体制が取るに足らない(ように見える)新興企業に脅かされていることを信じようとしない
長年の実績をもつイノベーション企業でも、中核製品ラインの継続的改良に対して中核市場が求める範囲を通り越してしまうことが起こりうる
成長戦略の柔軟性を犠牲にしてごく少数の顧客への依存度を深めることに対して、経営陣は慎重でなければならない
時代にそぐわなくなったパフォーマンス指標(あるいは端的に誤った指標)に依拠し続けて、ストールの到来を見抜けなかった企業は
数多い
顧客に対する「独自の洞察」を新たな成長基盤の構築に活かす
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『ストールポイント』阪急コミュニケーションズ マシュー・S・オルソン、デレク・バン・ビーバー・著
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4484091178
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◆目次◆
PartI 大企業の成長履歴
PartII 成長ストールの根本的原因
戦略的要因
組織デザインの要因
PartIII 成長ストールの回避
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