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『人間の器量』福田和也・著 vol.1991


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【歴史上の大人物に学ぶ、器を大きくする方法】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4106103400

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今年最後を飾る一冊は、土井の来年のテーマでもある、「器」に関する議論。

著者は、文芸評論家で、慶應義塾大学環境情報学部教授の福田和也氏。

本書では、高橋是清や乃木希典、西郷隆盛、横井小楠、原敬、松永安左衛門といった、日本の大人物を紹介しながら、人間の器量について、著者の持論が展開されています。

著者いわく、最近の世の中では、人間の複雑で多面的な部分が無視され過ぎている。

女性問題やお金がらみで失敗しても、人が慕う人間というのがかつてはいたが、現在は認められない。

そういった社会に対する批判から始まり、大人物とはどんな人間を言うのか、興味深い考察がなされており、参考になります。

経営者として読んで参考になったのは、仲の悪かった吉田茂から、自分の庭を批判された松永安左衛門が、その批判を一蹴した言葉。

「美術品は、ただ今あのままを見ればいい。だが庭は、五十年後、樹や苔がどうなっているかを想像しながら鑑賞するものだ」

政治家として、未来を見通す目がないことを指摘されたのですから、これは強烈なお返しです。

本書には、こういった大人物たちの知られざるエピソードがいくつも登場し、読み物としても楽しく読めます。

来年こそは器量のあるリーダーに、と思っている方は、ぜひ読んでみてください。

きっと元気が出てくるはずです。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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大物だといはれる人は純粋でない。純粋な人は粒が小さくて、大きな舞台には立たされぬ(森銑三)

女性問題ではたしかに失敗したが、それでも経営者としてはたいしたものだ、とか。金には汚いが面倒見がよいとか、そういった鑑定ができない。人というのは、複雑で多面的な存在で、そうそう簡単に切り捨てられるものではない、という当たり前のことが、今の世間から、完全に抜け落ちているのです

専門化が進めば進むほど、細分化が否応なく進む。何も学問だけではありませんね。世間が専門家だらけになれば、小粒になるのは避けられない

◆実業家の五代友厚が大隈に諫言した内容
一.愚説愚論を聞くべし。一を聞いて十を知ってしまうのが閣下の
短所である
二.地位が下の人間が、閣下と近い意見を述べたらすぐに採用すべ
し。他人の論を褒め、採用しないと徳は広がらない
三.怒るべからず、怒気怒声は禁物
四.事務の処断は、急ぐべからず。即決せずにぎりぎりまで待つべし
五.閣下が人を嫌うと、向こうも閣下を嫌うようになる。進んで、
嫌いな人との交際を求めるべし

世帯主が、成年に達した長男が、戦死すればたちまち、その家は飢えるのです。にもかかわらず、明治日本は、壮丁を戦場に送らなければならなかった。だからこそ、司令官の人格が大事だったのです

パブリック・スクールの多くは全寮制をとり、冬でも割れたガラスがそのままにされ、寒風吹きすさぶなか、毛布一枚で就寝するというスパルタ式の教育をうけます(中略)いずれ父祖からの財産を継ぎ、安楽な暮らしをする者は、子供時代に厳しい生活をしてしかるべきだ、という共通認識があった

老子は、「戦勝以喪礼処之」と語りました。戦争に勝った者は葬式に行くように、敗者にたいして恭謙に振る舞わなければならない、けして傲慢にふるまってはならない、と

原は、人材というものが、いかに得がたいものか、という事を熟知していました。来る者は拒まず、去る者は追はずと云ふは疎し。来る者は拒まずは然り、去る者も追ふべし

険悪の極みとなった、松永と吉田茂の関係を修復しようと、二人と懇意な政治家、財界人が仲介役となり、吉田茂が一日、松永安左衛門宅を訪問しました。帰路、吉田茂は、松永所蔵の収集品はたいしたものだが、庭はたいした事がないな、と云いました。それを伝え聞いた松永は、「美術品は、ただ今あのままを見ればいい。だが庭は、五十年後、樹や苔がどうなっているかを想像しながら鑑賞するものだ」と語って、吉田の短絡を笑ったといいます。器が違うとは、まさしくこの事でしょう

結局、気にかける人、心を配る人の量が、その人の器量なのだと思います

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『人間の器量』新潮社 福田和也・著
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◆目次◆
序 章 器量を問う事
第一章 なぜ日本人はかくも小粒になったのか
第二章 先達の器量に学ぶ
第三章 器量を大きくする五つの道
終 章 今の時代、なぜ器量が必要なのか
器量人十傑(明治、大正・昭和戦前、戦後から今日まで)
あとがき

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