2009年12月9日
【できる社員はこう採り、こう育てよ】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4828415483
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本日の一冊は、ヒューレット・パッカードの人事を経て、人事・採用のアウトソーシングとコンサルティングを手掛ける株式会社トライアンフ代表取締役、樋口弘和さんによる人事論。
表紙のオビに出ているご本人の顔が柔和な感じで、意表を突かれたのですが、じつはこの本、お勤めの方が読んだら、かなり刺激的な内容。
「社員全員のモチベーションを高めようとするのは無意味」
「経験者の採用は常に賞味期限との戦い」
「平均的業績ならば給与は落ちていくと悟らせなければならない」
「面接で入社意欲を評価してはいけない」
最初から最後まで、このように、じつに厳しい言葉が並びます。
しかしながら、経営者の立場から見ると、著者が述べている内容は、至極まっとうな話。
転職を重ねている方や、現在の職場に不満を持っている方は、ぜひ一度本書を読んで、市場で評価される人間の条件を確かめていただければと思います。
本書にはまた、できる社員をどのように処遇したらいいかという、実践的なアドバイスも示されています。
社員をランク別、タイプ別に分け、扱い方を論じた部分や、できる社員には鍋ぶた上司(おさえつけるタイプ)をつけないなどと論じた部分がとくに注目。
「一律、社員のモチベーションを上げる」などという幻想を捨て、本当に成果の上げるチームを作る。
そのために、ぜひ読んでおきたい一冊です。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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社員全員のモチベーションを高めようとするのは無意味である。そんなことをしていると、管理職とエース社員が疲弊してしまう
中小企業の組織とは、人を喰って成長していくもの
人材育成とは、会社側が本人の能力を超えるやりがいのある仕事を与え続けること
ビジネスの現場は頑張れば評価されるのではありません。顧客に何らかの付加価値を提供し、それを評価していただいてこそ成立するもの
新卒者は企業の成長に合わせて自然に成長していく可能性が高い
優秀な後輩が入ってくると、先輩たちの尻に火がついて、急成長を見せる
面接で入社意欲を評価してはいけない
上司や会社に自分のモチベーションを上げてもらうことを期待する人は「依存型モチベーション」タイプで、残念ながらこういう人が組織の要職に就いたり、高所得を得るような仕事に就いていくことは難しい
経験者採用枠で採用した人が成長企業についてこられる割合は、あまり多くないのが実態です。特に若い頃から同じ職種で転職を繰り返す人は、なかなかその殻が破れません。「できる仕事」「やりたい仕事」でないとやりたがらないことが大きな要因の一つです
「やるべきこと」を出発点として仕事を必死にこなす内に、少しずつ「できること」が増える。すると、新たな「やりたいこと」が見えてきて、それを実現する力も今までの仕事によって身についている。「やりたいこと」に取り組み始めると、その成功に向けてさらなる「やるべきこと」に気がつくようになる。こうして三角形が徐々に強く、大きくなることで社会人としてのスキルアップが可能となる
ビジョン、5年後の理想像、そして評価。この3つをしっかりと提示してあげることが経営者の最大の使命
定着率100%ということは、その組織がぬるま湯である可能性も高い
◆Aクラス社員に対して実践すべきこと
・鍋ぶた上司を取り除いてやる
・物凄いプレッシャーを与え続ける
一人でランチをとる女性はリーダーの素質あり
創業者のDNAのない幹部は失敗する
利他的精神は後継者の必須条件
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社長の人事でつぶれる会社、伸びる会社』幻冬舎 樋口弘和・著
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◆目次◆
1章 5年後の企業力に差がつく採用
2章 Aクラス社員の選別と育成
3章 女性が活躍する会社は伸びる
4章 崩壊寸前の管理職を救う会社の仕組み
5章 後継者の選び方、育て方
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