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『すべての仕事は「逆」から考えるとうまくいく』 ロブ・ヴァン・ハーストレッチト、マーティン・シープバウアー・著 Vol.2849


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【プロコンサルの逆から考える技術】
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本日の一冊は、BCGでコンサルタントをしていたロブ・ヴァン・ハーストレッチトと、マッキンゼーで働き、その後eBayのオランダでCFOとして活躍したマーティン・シープバウアーが、共著で書いた問題解決マニュアル。

<「逆」から考える>というのは、<問題そのものではなく、理想や目的を考えることから始める問題解決法>のこと。

日本語版序文を書いている細谷功さんによると、<我々はついつい「最終ゴールから」ではなく「目先のことから」、「やるべきことから」ではなく「できることから」、「目的から」ではなく「手段から」、「やるためにはどうするか」ではなく「できない理由から」考えてしまう習性を持っている>。

そこで、<問題を分析するのではなく、最初からはっきりとした解決策に注目する>というのが本書のポイントです。

言われてみれば学生時代、社会問題に関するレポートを書いていた時は、大体問題の分析に始まって、大した解決策に至らず、適当なアイデアを書いてお茶を濁していました。

本書で述べているように、測定可能で明確なターゲットを決め、きちんと解決策を議論すれば、自ずと正しい答えが、導かれてくるはずなのです。

本書のなかで著者らは、「いい分析」の定義について、こう述べています。

<いい分析とは、目的に至るための有効な解決策を見つけるのに役立つような質問への、事実に基づいた答えのことである>

そして、この分析について、1.質問型アプローチ、2.解決策型アプローチ、3.段階的アプローチという3つのアプローチ方法を解説。

その後は、<分析を実行する><解決策を策定する><利害関係者と連携する>の順に説明し、実行までのプロセスを紹介しています。

<ボートを揺らせば揺らすほど、人はその場にしがみついてしまう>
<大きな変化を起こすには、失敗の不安を掻き消すような、強い光が必要>

など、上手い比喩や名言も登場し、ビジネスリーダーの自己啓発書としても読むことができます。

「結果にこだわる」ビジネスマンになるために、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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◆目標設定のポイント
1.方向性
2.測定可能な目標
3.クライテリア(基本方針)

いい分析とは、目的に至るための有効な解決策を見つけるのに役立つような質問への、事実に基づいた答えのことである

解決策型アプローチをベースとしたフレームワークでは、すぐに答えが要求されるということだ。つまり、逆から考えざるを得なくなるのである

真の「いいアイデア」は、綿密な分析を通してさんざん検討され、検証され、バージョンアップされたアイデア

ブレークスルーとなる発見がないと、ブレークスルーとなる変化は起こせない。そしてブレークスルーとなる発見とは、新しい論理と新しい事実からもたらされるものである

意思決定者には、じっくり用意した選択肢を最低ふたつは提出するべきだ。そうすればトレードオフはより明確になるし、決定後には誰にも「選ばれなかった選択肢」がはっきりわかる

ベストな解決策というものは、発案者が誰だったのかは関係なく、誰もが「自分が関わった」と実感できるものである

人は本能的に蜜の味へと傾倒し、苦い水は敬遠するものである。通常、解決策を考える段階で関わる人が多ければ多いほど、蜜の味のほうへ流れがちだ

実行力を分析するのに実践的なやり方は、施策(つまりToDoリスト)をシミュレーションし、本当に実行可能かをひとつひとつ検討してみることだ

ボートを揺らせば揺らすほど、人はその場にしがみついてしまう

大きな変化を起こすには、失敗の不安を掻き消すような、強い光が必要

要点はシンプルで、リソースと目標とはマッチしているべき

大きなプロジェクトを実行するとき、疑わしいときは外から人材を引っ張ってくるようなことはやめたほうがいい

夢を叶えるためには、ひとつやふたつの行動では足りない。気持ちと、リソースと、そして環境とを揃えなければならないのである

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『すべての仕事は「逆」から考えるとうまくいく』 ロブ・ヴァン・ハーストレッチト、マーティン・シープバウアー・著 日本実業出版社
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◆目次◆

Chapter1 目標を設定する
Chapter2 分析のためのフレームワークを構築する
Chapter3 分析を実行する
Chapter4 解決策を策定する
Chapter5 利害関係者と連携する

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