2010年7月29日
【『超訳 ニーチェの言葉』著者の最新刊】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4413037677
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本日の一冊は、大ベストセラーとなった『超訳 ニーチェの言葉』の著者、白取春彦さんによる最新刊。
※参考:『超訳 ニーチェの言葉』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/488759786X
サブタイトルに「人生の壁にニーチェやカントがどう応えるか」とあるように、哲人たちが人生の問題にどう応えているかを、ダイジェストでまとめた内容となっています。
前作同様、自己啓発書として読んだ場合、人生のヒントがたくさん見つかりますが、表現に関しては、若干違和感を感じました。
良書というのは、著者のエネルギーは保ちながら、いい意味で著者の我を規制しているものですが、本書の場合、著者の偏見や傲慢が随所に現れており、正直興ざめすることがたびたびありました。
内容的には、巷の自己啓発書にない視点が示されているだけに、とても残念です。
文章の好感度を気にせず、読める方には、一読をおすすめします。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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人生の時間は、とにかく必死で多くの物や金銭を所有する競争をするためにあるのではない。自分が変化していくために時間というものはあるのだろう
ブッダもまた人生のしんどさをはっきりと認め、そのしんどさを全面的に受けて苦しまなくてすむ方法を説いた。その方法はいっさいの執着から離れることだった
苦労や困憊、嫌悪、挫折といった重いものが人の生活から除去されてしまうならば、うぬぼれが嵩じ、人はついに狂乱に達するであろう。あるいは、退屈の果てに死にたくなるだろう
人生はいつも丸ごとなのだ。丸ごとで人生というものなのだ。それを誰もがしっかりたいらげねばならないのだろう。スイーツだけでフルコースが終了しないようにだ。あるいはまた、苦いはらわたも食べてこそ秋刀魚の全体を味わえるように
多くがやっているから正しいとか適切だということにはならない。その多くの多くはただ流されているだけなのだから
犬は哲学しない幸せを知っている
インテリジェンスが人の賑わう都会から主に生まれているのは意見の交換が頻繁に行なわれる機会が多いからだ
ひとたび概念をつくりあげるとそれが実在すると信じて疑わない人間の性向が結局は世論を左右することになる。その世論が深く浸透すると、常識にまでなる。すると、本当はこうではないかと意見した人こそ非常識とされるのだ。これは世間の概念や常識が自由な考えや意見を圧迫しているということだ。そういう自由さのない社会は変化しにくくなる。よくなりにくい。政治のやり方だけで社会が変わるわけではないのだ
世間的で古いイメージを抱きつつ新しいものを創作できるはずなどない。あらゆる創作は新しくなければ意味がないということに気づいていないのだ
堕落を捨て、安楽を軽蔑し、自分を超えよ。超人たれ
モノであろうと生き物であろうと、所有しているということはどういう扱いをしてもいいという権利が自分にはあるのだという考え自体がどこかおかしくはないだろうか
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『哲学の実践ノート』青春出版社 白取春彦・著
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◆目次◆
第1章 生きるとは、人間とは
第2章 知性とは、本性とは
第3章 自己とは、他者への愛とは
第4章 正義とは、悪とは
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