2010年7月2日
【ジム・コリンズ絶賛の話題書がついに邦訳!】
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/483341936X
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本日の一冊は、あの名著『ビジョナリー・カンパニー』の著者、ジム・コリンズが絶賛する注目のビジネス書。
※参考:『ビジョナリー・カンパニー』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822740315
ビジネスを「上質」と「手軽」の2軸に分け、戦略を論じるというシンプルなビジネス論ですが、肉づけされた事例が、この戦略の正しさを裏づけており、じつに読み応えがあります。
著者のケビン・メイニーいわく、「人々は上質さと手軽さを引き比べてどちらか一方を選ぶ」。
そして、「上質さと手軽さの二兎を追うと、自社の墓穴を掘ることになりかねない」。
そう、上質さと手軽さは、トレードオフの関係にあるのです。
昔から、「戦略とは何をしないかを決めることだ」とよく言われますが、本書に登場するのは、これを成し遂げることで成功した企業と、逆に「上質」と「手軽」両方を追い求めて失敗した企業の例。
成功した例としては、マクドナルドやエルメス、失敗した例としては、スターバックスやCOACHが挙げられています。
どんなに慎重に強みやらしさを精査し、スタートしたビジネスも、やがて経営者やスタッフの「自己愛」から、迷走を始める。
だからこそ、本書のような指針が求められるのかもしれません。
不況のさなか、新規事業に意識が行くのもわかりますが、鈴木修さんが語っていたように、「スクラップが先で、ビルドが後」。
まずは、本書を読んで、捨てることから始めてみてはいかがでしょうか。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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卓越した人々は、慎重に考え抜いたうえで難しい選択をする勇気を持ち合わせているうえ、「何もかもできる」などという錯覚に陥ることなく、自分が抜きん出る可能性のある分野だけに力を注ぐのだ
【以上、ジム・コリンズによる序文より】
人々は上質さと手軽さを引き比べてどちらか一方を選ぶ
上質さと手軽さの二兎を追うと、自社の墓穴を掘ることになりかねない
上質さ、手軽さをめぐるほかの条件がすべて同じ場合、社会的側面を加味することで商品やサービスへの期待度は変わってくる
高い人気を誇る商品やサービスはたいてい、きわめて手軽だが極上とはいえないか、極上だが手軽とはいえないか、どちらかの傾向がある
「理想と現実との関係は上質さと手軽さの関係に重なり合う」(ノースカロライナ州障害者雇用促進センターワシントン事務局長ダニエル・スティーブンス)
iPhoneは大量生産であるにもかかわらず、発売直後の数カ月は入手が困難をきわめたため、やはりオーラをまとっていた
経験、オーラ、個性。この三つの足し算によって上質度は決まる
簡便性と経済性。この二つを足し合わせると、商品やサービスがどれくらい手軽であるかがわかる
手軽であるとは「必要とされる」と同義である。ウォルマート、電子レンジ、セブン-イレブン、低価格の家庭向けコンピュータはいずれも生活に欠かせない存在である
商品やサービスに「社交性」が備わっている場合、上質感がグッと重みを増す可能性がある
一九〇八年に生産が始まったT型フォードは、「世界初の手の届くクルマ」という位置づけで成功した
◆「上質と手軽」の選択を見誤らないための五カ条
1.テクノロジーの進歩を見落としてはいけない
2.商品やサービスの成否は、目新しいかどうか、時流に乗ってい
るかどうかよりも、上質と手軽のさじ加減で決まる
3.上質と手軽のどちらをどれだけ重視するかは顧客層ごとに異なる
4.商品やサービスを小さく生むと、小回りが利くため、テクノロ
ジーの進歩や競合他社の動きに対応しやすい
5.新しいテクノロジーは必ずといってよいほど不毛地帯で産声をあげる
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『トレードオフ』プレジデント社 ケビン・メイニー・著
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◆目次◆
第I部 上質と手軽の天秤
第1章 上質か手軽か
第2章 取捨選択
第3章 不毛地帯と幻影
第4章 カメラ付き携帯の衝撃
第II部 勝者と敗者
第5章 上質の頂点
第6章 手軽の頂点
第7章 奈落
第8章 最悪の選択
第III部 二者択一の決断
第9章 イノベーション
第10章 破局
第11章 光明
第12章 戦略
第13章 あなた自身の強み
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