2010年7月28日
【ドラッカーが逝く4カ月前に語ったこと】
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本日の一冊は、「マネジメントの巨人」、ピーター・F・ドラッカーの死の直前に行われたインタビューをもとにまとめられた、ドラッカー最後の名言集。
経営の本質を見定めるための3つの質問──
・「あなたの事業は何か? 何を達成しようとしているのか?
何が他の事業と異なるところなのか?」
・「あなたの事業の成果を、いかに定義するか?」
・「あなたのコア・コンピタンス(独自の強み)は何か?」
に始まり、マネジャーに必要な考え方を、じつに平易かつコンパクトな言葉でまとめています。
自己満足的な啓発セミナーで主張されがちな「やりたいこと」「なりたい自分」といった価値観を否定し、「何をすべきか」を考え抜くこと、そして、「不得手なことはけっして自ら手がけない」ことを勧めています。
マネジメント的な見地から見ても、「限られた時間内にタスクを完遂できる人物を選択することこそ、ビジネスにおける決定」と言ってみたり、「早い時期から小さくとも独立した権限を持たせるべき」と言ってみたり、ヒントが満載です。
本書でドラッカーが説いている内容は、組織の戦略やマーケティングにおいても、個人のキャリアを考える場合においても有効。
日本経済再生のヒントもまとめられているので、読めば、現状を打破する、思わぬアイデアが湧き出てくるかもしれません。
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▼ 本日の赤ペンチェック ▼
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成果は「理論」からではなく、世の現実の中で実際に起きる物事の内側から生み出されるべきものです
◆経営の本質を見定めるための3つの質問
・「あなたの事業は何か? 何を達成しようとしているのか?
何が他の事業と異なるところなのか?」
・「あなたの事業の成果を、いかに定義するか?」
・「あなたのコア・コンピタンス(独自の強み)は何か?」
「生まれついての能力」を信じない
私たちに必要とされているのは、リーダーを待望する姿勢ではなく、リーダーの登場を恐れることなのです。「彼らが象徴しているもの」や「彼らが代弁する価値」が信頼に値するか、それを見極めることなのです
経営者の高額報酬は恥ずべきもの
経営とは組織の僕であり、そのことを忘れた経営はすべて誤った経営です
有能なリーダーに共通する習慣の一つめは、「やりたいことから始めない」ということです。彼らはまず、「何をすべきか」を問います
有能なリーダーに共通する二つめの習慣は、「何をすべきか」を考え抜いた後に、その中のどれが「自分の仕事なのか」を問うことです
そして三つめの習慣として、「不得手なことは、けっして自ら手がけない」ことを徹底しているのです
限られた時間内にタスクを完遂できる人物を選択することこそ、ビジネスにおける決定なのです
専門知識は単独では生産的でなく、他人の知識と統合されることで初めて有効に働く
真にグローバル化をなし得たものは、ただ一つ、「情報」のみである
「機会重視型」企業が勝つ
個人の長所をどのようにして見出せばよいのでしょうか。答えは、その人のそれ以前のキャリアの中に現れています。何をうまくこなしてきたか、うまくできなかったことは何か
知識社会において成果を挙げ得る人間であり続けるためには、スキルを更新する教育を何度も何度も繰り返し受けることが必要
組織に埋没しない人材を育てるためにも、早い時期から小さくとも独立した権限を持たせるべき
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『ドラッカー最後の言葉』講談社 ピーター・F・ドラッカー・著
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◆目次◆
第1章 有能なリーダーは「何をすべきか」を考え抜く
第2章 知識労働者の生産性を上げることだけが意味を持つ
第3章 保護主義という「変化の拒絶」は情報革命に敗れた
第4章 グローバル化を語る時、人は「情報」について語っている
第5章 日本は情報経済の立ち後れから脱出せよ
第6章 自分の強みに磨きをかけ個人のイノベーションを起こせ
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